日本基準オンライン基礎講座 収益 | KPMG | JP
close
Share with your friends

日本基準オンライン基礎講座 収益

日本基準オンライン基礎講座 収益

「収益」の会計処理について音声解説付きスライドにより分かりやすく解説します。

関連するコンテンツ

チャプター別動画

解説文付きスライド

内容

  1. 一般的な収益認識
    1. 収益とは?
    2. 実現主義とは?
  2. 特殊な販売契約の収益認識
    1. 委託販売
    2. 試用販売
    3. 予約販売
    4. 割賦販売
  3. ソフトウェア取引の収益認識
    1. ソフトウェア取引
    2. ソフトウェアを含む複合取引
    3. 複合取引に適用される収益認識基準
    4. 総額表示と純額表示
  4. 工事契約に係る収益認識
    1. 工事契約に係る認識の単位
    2. 工事完成基準と工事進行基準
    3. 工事契約に適用される収益認識基準

一般的な収益認識

収益とは?

日本基準上、「収益」という用語は特に定義されていませんが、一般に、純利益または非支配持分に帰属する損益を増加させる項目であり、原則として、資産の増加や負債の減少を伴って生じるものと考えられます。
収益の例としては、売上があげられます。
売上の対価として売掛金を認識する場合、売上により純利益が増加し、売掛金により資産が増加します。

実現主義とは?

収益は、原則として、実現主義により認識します。

実現主義とは、一般に、財貨の移転または役務の提供と、それに対する現金または現金等価物、その他の資産の取得による対価の成立という2つの要件が満たされたときに、収益を認識するという考え方をいいます。
このような考え方に基づき、実務上、商品の販売等にかかる収益は、一般に、出荷基準、引渡基準、または検収基準により認識されています。
また、役務の提供にかかる収益は、役務提供の進捗に応じて、または、役務提供の完了時点で認識されています。

特殊な販売契約の収益認識

日本基準には、委託販売、試用販売、予約販売、割賦販売といった特殊な販売契約に関して、収益認識の定めがあります。

委託販売

委託販売では、会社が受託者に対し商品等の販売を委託しますが、その時点でただちに収益を認識することは認められません。
委託販売については、受託者が委託品を販売した日に売上が実現するため、原則として、受託者が委託品を販売した日に収益を認識します。
会社は、受託者から会社に仕切精算書が到達すること等により、委託品が販売された事実を知ることになります。
決算手続中に、決算日までに販売された事実が明らかとなったものについては、販売した日が属する期の収益として認識しなければなりません。
ただし、例外として、仕切精算書が販売のつど送付されている場合には、仕切精算書が到達した日に収益を認識することができます。

試用販売

試用販売については、商品等を移転した時点でただちに収益を認識することは認められません。
試用販売では、得意先が商品等を試用した結果、買取りの意思を表示した日に売上が実現するため、得意先が買取りの意思を表示した日に収益を認識します。

予約販売

予約販売については、企業は商品を顧客に移転するよりも先に予約金を受け取りますが、その時点でただちに収益を認識することは認められません。
予約金に対し、商品の移転または役務の提供が完了した分だけ売上が実現するため、決算日までに商品の移転または役務の提供が完了した分だけを、その期の収益として認識します。

割賦販売

割賦販売については、商品等の引渡日に売上が実現するため、商品等の引渡日に収益を認識します。
ただし、割賦販売の場合は、通常の販売とは異なり、代金回収の期間が長期にわたり、かつ、分割払いであることから、代金回収上のリスクが高く、貸倒引当金等の計上にあたって特別の配慮が必要になりますが、その算定にあたっては、不確実性や煩雑さを伴う場合が多いと考えられます。
そのため、割賦金の回収期限到来日または入金日に収益を認識することも認められます。

ソフトウェア取引の収益認識

ソフトウェア取引

ソフトウェア取引には、市場販売目的のソフトウェア取引と、受注制作のソフトウェア取引があります。
市場販売目的のソフトウェア取引は、不特定多数のユーザー向けに開発されたソフトウェアの販売やライセンスの販売で、仕様がすでに確定しているという特徴があり、一般に、納品が完了した時点で収益を認識します。
他方、受注制作のソフトウェア取引は、特定のユーザー向けにソフトウェアを制作し提供する取引であり、オーダーメイドであることから、仕様は確定していないという特徴があり、一般に納品が完了し、これに対して得意先が検収等を完了した時点で収益を認識します。
なお、受注制作のソフトウェア取引に買戻条件が付いている場合や、事後に大きな補修が生じることが明らかである場合には、売上が実現したとはいえないため、収益を認識することは認められません。

ソフトウェアを含む複合取引

異なる種類の取引を同一の契約書等で締結している取引を、複合取引といいます。

例えば、引渡日に売上が実現すると考えられるソフトウェアの販売と、役務の提供に応じて売上が実現すると考えられる2年間の保守サービスの提供を、同一の契約書で締結した場合のように、複合取引に含まれている取引の種類ごとの収益認識時点が異なる場合があります。

複合取引に適用される収益認識基準

複合取引のうち、管理上の適切な区分に基づき、財貨またはサービスの内容や金額の内訳が、顧客との間で明らかにされている場合には、原則としてそれらを区分し、それぞれの取引に関連する収益認識基準に従って、収益を認識します。

ただし、すべての顧客に均一に提供されるような無償のユーザー・トレーニング・サービスのように、一方の取引が他方の主たる取引に付随して提供されるものである場合には、付随する取引を主たる取引と一体として収益認識することも認められます。

総額表示と純額表示

複数の企業が介在するソフトウェア取引においては、収益を総額表示することが必ずしも適切ではないケースがあります。

例えば、企業が取引先A社から100で取得した商品を、取引先B社に105で譲渡する取引を行ったとします。

企業が、この取引に関する瑕疵担保リスク、在庫リスク、信用リスクなど、一連の営業過程における仕入および販売に関して通常負担すべきさまざまなリスクを負担する場合は、収益を総額表示することが適切です。

他方、企業が取引の代理人として、そのようなリスクを負担せず、手数料収入のみを得ることを目的としている場合は、収益を純額で表示することが適切です。

工事契約に係る収益認識

工事契約に係る認識の単位

工事契約に係る認識の単位は、工事契約において当事者間で合意された実質的な取引の単位に基づくこととされています。
一般に、工事契約については、契約単位で工事収益と工事原価を認識します。
ただし、契約書が当事者間で合意された実質的な取引の単位を適切に反映していない場合には、複数の契約を結合した単位で工事収益および工事原価を認識したり、工事契約の取引の一部を独立した単位として工事収益および工事原価を認識したりする必要があります。

工事完成基準と工事進行基準

工事契約に係る収益認識基準には、工事完成基準と工事進行基準があります。
工事完成基準とは、工事が完成し、目的物の引渡しを行った時点で、工事収益および工事原価を認識する方法をいいます。
工事進行基準とは、決算日に、工事進捗度を合理的に見積り、当期の工事収益および当期の工事原価を認識する方法をいいます。

例えば、当期にある工事に着工し、その工事の工事収益総額が15,000、工事原価総額が10,000と見積もられるとします。
決算日までに発生した工事原価が3,000である場合、進捗度の代表的な見積方法である原価比例法によると、この場合の工事進捗度は30%となります。
その結果、当期の工事収益は15,000×30%で4,500と計算されます。

工事契約に適用される収益認識基準

工事契約について適用する認識基準は、工事の進行途上において、その進捗部分について成果の確実性が認められるか否かによって異なります。

成果の確実性が認められる場合は工事進行基準を、成果の確実性が認められない場合は工事完成基準を適用します。
成果の確実性が認められるかは、工事収益総額、工事原価総額、および決算日における工事進捗度について、信頼性をもって見積りを行うことができるかにより判断します。
工事収益総額を信頼性をもって見積るためには、工事の完成見込みが確実で、工事の対価の定めがあることが必要になります。

工事原価総額を信頼性をもって見積もるためには、工事原価の事前の見積りと実績とを対比することにより、工事原価総額の見積りについて適時・適切に見直しが行われることが必要です。

決算日における工事進捗度としては、原価比例法を採用する場合は、工事原価総額を信頼性をもって見積ることができるのであれば、通常、工事進捗度を信頼性をもって見積もることができると判断されます。

このページに関連する会計トピック

会計トピック別に、解説記事やニュースなどの情報を紹介します。

このページに関連する会計基準

会計基準別に、解説記事やニュースなどの情報を紹介します。

日本基準 基礎講座

お問合せ

 

RFP(提案書依頼)

 

送信