生産性向上がテクノロジーのサポートを受け、企業にとっては許容範囲内で、労働者にとって持続可能な賃金上昇をもたらす可能性あり

ハリケーン「イアン」は、米国史上最悪規模の自然災害となりました。その影響はまだ算出中ですが、1兆ドル規模に及ぶフロリダ州の経済の大部分と南東部沿岸地域が破壊的な影響を受けました。

インフラが被害を受けたため、復興はまだ不完全で、時間がかかると思われます。経済活動の大半の活性化には、2023年上半期まで待つ必要があると予想されています。ハリケーン『カトリーナ』後に見受けられたように、多くの人が別の場所での仕事や生活を求めてフロリダを去ることになるでしょう。

ハリケーンは多数の積乱雲がまとまることで、どのような嵐よりも強力で壊滅的な被害をもたらします。ハリケーンは、私たちが現在置かれている状況を象徴していると言えるでしょう。地政学的および経済的な嵐の雲は、ハリケーン『イアン』上陸のかなり前から発生していたからです。

今号の『エコノミックコンパス』では、以下3つの重要なテーマについて詳しく述べていきます。

1)      世界的な景気後退のリスク

2)      世界的な景気後退の見通しを判断するうえでFRBが果たす独自の役割

3)      慢性的欠乏のリスク

海外から安価な労働力と商品が無限に供給されると思われた「豊富」な世界は、「欠乏」の世界が取って代わりました。これにより景気後退の一方で、インフレや利上げが起こりやすくなる可能性があります。

このような暗雲のなか、唯一の希望の光はイノベーションです。イノベーションにより、化石燃料からの脱却が容易になり、かつエネルギー供給網が確保され、また賃金上昇の伸びがインフレの伸びを下回るのではなく、上回るようになるのです。

 

詳細については、以下のレポートをダウンロードしてください。

 

本稿に関するご質問はKPMGの貴社担当チーム、あるいはUS Japanese Practice までご連絡ください。

 

この文書はKPMG LLPが発行した A Perfect Storm: Recession, the Fed and Scarcities をベースに作成したものです。翻訳と英語原文間に齟齬がある場合は、当該英語原文が優先するものとします。