国別事業立地選定ガイド2014年版

国別事業立地選定ガイド2014年版

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2014年版の国別事業コスト調査では、オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・イタリア・日本・メキシコ・オランダ・英国・米国の計10 ヶ国、100以上の都市における立地競争力を比較しています。今回は初めて米国における調査対象地域を拡大し人口200万人以上の都市(metro area)すべてを調査対象としました。

2014年までの10年間を分析期間として、立地により異なると予想される主な26のコスト項目について、7つのサービスセクター(B to B)と12の製造セクターを対象に総合的な事業コストの比較分析を行っています。

「国別事業コスト調査」報告書では、事業における立地魅力度にも影響する可能性がある各種非コスト要因についても比較しています。労働力の需給状況や労働者のスキル、経済情勢、イノベーション、インフラストラクチャー、規制環境、さらには生活費や生活の質といった個人的な要因なども含めた様々な側面について比較検討を行っております。

本調査(Competitive Alternatives)は、北米・欧州・アジア太平洋における国別事業(立地)コストを比較した総合的なガイドであり、事業コストが最も有利になる国際的な立地を探している企業にとって貴重な情報を多く取り上げています。

2014年版の調査結果

国別事業コスト調査は、米国4大都市圏(ニューヨーク・ロサンゼルス・シカゴ・ダラス-フォートワース)の調査結果を基準値とし、他の国々と比較を行っています。

米国と比較したコストの有利/不利(%)

出所:Competitive Alternatives, KPMG LLP (Canada), 2014

調査対象国の中で事業コストが最も低かったのはメキシコです。2014年において基準国である米国を18.7%下回っています。これは2010年の調査結果とほぼ変わっておらず、2010年から2014年の4年間におけるメキシコ・ペソの安定的な推移と共に、事業コスト上の優位性を保っています。

カナダは調査対象10ヶ国中事業コストの低さで第2位となっており、基準国である米国を7.2%下回りました。その結果、オランダと英国を抜き、事業コストの優位性を2010年以前に戻しています。

オランダ(3位)と英国(4位)の事業コストは同程度で、基準国である米国をそれぞれ5.5%、5.4%下回っています。今回の調査では両国の順位は入れ替わっていますが、実質的には2年前の調査結果と変わりありません。

フランスイタリアは、それぞれ第5位、第6位で、引き続き事業コスト上の競争力は平均程度となっています。

残りの4ヶ国は非常に近い結果となりました。この4カ国の事業コストは近年急速に近似しつつあり、基準国である米国の上下1%以内となっています。日本オーストラリアの事業コストは2012年以降米国を下回っており、ドイツのみ米国を上回っています。

日本の大幅な躍進

本年度の調査での大きな特徴は、日本の競争力の大きな変化です。日本は、調査対象10ヶ国中7位となり、1999年以降初めて米国を事業コスト上の優位性で上回りました。

2000年代は円高傾向であり、かつ長期にわたり低インフレ率が続いたため、日本の競争力は徐々に高まっていきましたが、過去2年間の円安のため、日本のコスト競争力の在り方は新たな局面を迎えようとしています。

鍵となるコスト

労働コストはすべての業種において、事業(立地)関連コスト要因の内大きな割合を占めることとなります。サービス業では75~ 90%程度、製造業では45 ~ 60%程度が労働コストとなります。

労働コストは42の職種に基づき比較しており、業種により大きな差が生じています。今回の事業コスト調査では、給与、法定給付(給与税・公的年金・医療保険など)、雇用者から通常支給されるその他の手当も労働コストとしています。その結果、総労働コストの低さはメキシコが大差の1位で、英国・カナダ・イタリアと続きます。

設備コストは、地域や業種により異なるコストです。

  • サービス業では事業所のリースに係るコストが、立地関連コストの9%を占めています。事業所のリースコストが最も低かったのは、オランダ・メキシコ・ドイツです。
  • 製造業では、工場リースコスト等の施設保有コストが立地関連コストの4%を占めています。これら施設保有コストが最も低かったのは、米国・オランダ・メキシコです。

輸送コストは業種によって大きく異なりますが、製造業では、立地関連コストの7~ 24%を占めます。輸送コストが最も低かったのは、日本・米国・ドイツとなっています。

立地関連コストのうち、公共料金関連コストの占める割合は最高でも8%です。電力コストが最も低かったのが米国・カナダ・オランダであり、天然ガスコストはメキシコ・米国・カナダが最も低くなっています。

税金関連コスト

税金関連コストが立地関連コスト全体に占める割合は、最高で14%です。実効法人税率は、通常適用される税額控除および優遇税制措置を考慮したうえで計算されており、事業セクターによって異なります。

  • デジタル・サービスセクターでは、カナダ・英国・フランスの実効法人税率が最も低くなっています。
  • 研究開発セクターでは、調査対象国の多くで研究開発優遇税制措置を講じており、多額の研究開発投資を行う事業セクターでは、フランス・オランダ・カナダの実効法人税率が最も低くなっています。
  • サービスセクターでは、英国・カナダ・オランダの実効法人税率が最も低くなっています。
  • 製造業では、英国・カナダ・オランダの実効法人税率が最も低くなっています。

為替レート

この調査の結果は、為替レートの動きに左右されます。使用した為替レートは、以下のとおりです。

1. 1米ドル当たり

2. 2013年10 ~ 12月の平均為替レート

3. 米ドルに対する2年間の上昇/下落

事業コストのトレンド

調査対象の10ヶ国の過去2年間の事業コストの変化について、下表にまとめました。通貨の下落に伴い、日本とオーストラリアにおける事業コストの変化が最も大きくなっています。

1. コスト指数の上昇は、2012年以降の相対的な事業コストの増加を意味します。

さらに詳しい情報をご希望の方は、下記リンクよりリポート全文をダウンロードして下さい。

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