クロスボーダー不正調査~チャレンジに立ち向かえますか?

クロスボーダー不正調査~チャレンジに立ち向かえますか?

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はじめに

クロスボーダー不正調査の実施は決して容易ではありません。法的および文化的違いによる複雑さが加わることで、今日のグローバル企業が直面する最難題の一つになっているとも言えるでしょう。不正調査実施の上ではあらゆる段階における障害がたちはだかりますが、そのなかには請求や申立ての初期受け入れ、諸外国のデータ・プライバシー/個人情報保護法への準拠、適切な職員や要員の人材活用、多様な従業員の権利保護、そして複数国をまたぐ対外調整が含まれます。しかし落とし穴の所在と、それを回避する方法を把握しておくことで、重大なミスを避けることが可能になります。

概要

本レポート「クロスボーダー不正調査 ~ チャレンジに立ち向かえますか?」では、不正調査実施に伴う様々な課題を深く掘り下げて考察します。これは世界各国でクロスボーダー調査に携わる専門家の経験や、グローバル企業でクロスボーダー調査を担当する60名の経営幹部による洞察に基づくものです。

調査まとめ

95%もの経営幹部が、クロスボーダー不正調査への来年の需要は少なくとも現状と同様あるいはさらに増加すると見込んでいます。さらには国際的な規律やその施行の増加も伴うため、クロスボーダー不正調査への対策・手順が整備されている企業ほど、より望ましい成果を挙げることが可能になります。

以下は、本レポートの重要ポイントを要約したものです。

1. クロスボーダー不正調査の開始

  • 適切な翻訳 - 現地の言い回し、一般的な婉曲表現や二重の意味を持つ言葉などの理解が必要。
  • 適切な通知 - 個人情報を扱うには、当事者または労使協議会 (work council) への届出が必要になる場合がある。機密保持法により、申立て内容の開示ができる相手を制限される場合がある。

2. 選別および手続き

  • 手続きの信頼性を高めるため、計画的および一貫した方法で対応。過半数の経営幹部が自社の手続きは限定的、あるいは自社には何の手続きも存在しないと回答している。
  • 企業の価値観、基準、方針と整合性のとれた手続きを策定し、各国や地域特有の要件、習慣や慣行に配慮が必要。

3. 不正調査計画の策定

  • 詳細にわたりよく検討された計画の策定は、目標を明確にし、進捗を把握、そして戦略的手段を講じる際に有益。また、情報収集やインタビューの対象者を検討する際の管轄区による相違への配慮にも繋がる。

4. 調査チームの結成

  • 調査チームのメンバーには不正調査戦略・方針、国際法、言語、文化に精通し、トレーニングを受けたものを選出する。昨年トレーニングを実施した本不正調査回答者は、わずか35%であった。

5. 法的または文化的留意事項の評価

  • 現地法により、特定の調査が制限あるいは禁止される場合がある。本社所在国の法律とは異なる、現地法への潜在的違反に関する検討が必要。

6. 不正調査の実施

  • 調査を実施する国により、調査手続きの実施方法や準拠する法的枠組みが著しく異なる場合がある。おもな相違点には、データ・プライバシー/個人情報保護に関する法規制、インタビューの対象となる従業員および検出事項の報告などが含まれる。

7. データ・プライバシー/個人情報保護法に関する課題

  • 外国のデータ・プライバシー/個人情報保護法は、収集した後に管轄区域外へ送信が可能なデータの種類を規制している。違反した場合の追徴金や制裁措置を受けたり、起訴される可能性もある。

8. インタビュー

  • 外国にいる従業員へのインタビューは、特有の法的・文化的課題が生じ得る。インタビューを成功させるため、実施形式を和らげる必要が生じる場合もある。地域毎の方言による違いを把握したり、正確な翻訳のためには、現地で使われている言語スキルが必要。翻訳の些細な違いが、報告される事実の重大な誤解につながりかねないためである。

9. 検出事項の報告

  • 報告書の様式および内容には細心の注意を払う必要がある。特定の国においては、強制的に報告書を対象者に開示することが求められため、プライバシーまたは名誉棄損の訴えにつながる場合もある。このような状況を回避するため、企業は積極的に適切なデータ・エクスポート・チャネル/放出経路の構築を検討することが望まれる。

10. 複数国にまたがる調整

  • 調査完了後は帳簿や記録の修正、統制機能の弱点修正や、従業員への指導に関する検討が必要。法や労働者保護の内容が異なる管轄区域においては、調整内容が制限される可能性がある。複数の国にまたがる一部の複雑な案件においては、統制機能の修正に長期間を要し、なかには何年もかかる場合もあり、規制機関を納得させることが必要となる場合もある。

さらに詳しい情報をご希望の方は、下記リンクよりリポート全文をダウンロードして下さい。

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