KPMGによるCSR報告書調査2017について | KPMG | JP

KPMGによるCSR報告書調査2017について

KPMGによるCSR報告書調査2017について

KPMGインターナショナル(本部:オランダ、チェアマン:ビル・トーマス)は、第10回目となる「KPMGによるCSR報告書調査」の2017年版を発表しましたので、お知らせします。

関連するコンテンツ

報告書が発行されてから24年目を迎え、調査対象は初回の10ヵ国から49ヵ国4,900社へと増加し、これまでで最も幅広いものとなります。

今回の調査で明らかになった点は以下のとおりです。

気候変動の財務リスク

今回の「KPMGによるCSR報告書調査2017」によれば、対象となった企業の72%は、気候変動の財務リスクについて年次財務報告書の中で言及していません。企業価値に影響を及ぼす潜在的なリスクについて分析し、投資家に対して情報提供を行っているのは全体の4%の企業に過ぎません。

上位100社の過半数以上が気候変動関連リスクについて言及している国は、台湾(88%)、フランス(76%)、南アフリカ(61%)、米国(53%)、カナダ(52%)の5か国のみであり、これらのほとんどの国々では、当該リスクの開示が、政府、証券取引所、金融規制当局により義務化または推奨されています。セクター別では、木材・製紙(44%)、化学(43%)、鉱山(40%)、石油・ガス(39%)が高く、自動車(38%)と公益事業(38%)が続いています。当該リスクについて言及している企業が少ないセクターとしては、ヘルスケア(14%)、輸送・レジャー(20%)、小売り(23%)が挙げられます。

世界のトップ250社(G250企業)の間では当該リスクについて言及している企業は比較的多いものの、まだ一般的とまでは言えない状況です。フランスに本社を置く多国籍企業の90%が当該リスクについて言及しており、ドイツに本社を置く企業(61%)と英国に本社を置く企業(60%)が続いています。G250企業についてセクター別に見れば、小売りの67%と石油・ガスの65%が当該リスクについて言及しているのに対し、金融は36%にとどまっています。当該リスクの潜在的な財務的インパクトについて定量的にあるいはシナリオモデルを用いた説明を行っているのはG250企業のうち6社のみでした。

KPMGのサステナビリティサービスのグローバルヘッドであるホセ・ルイス・ブラスコは、以下のように述べています。

「KPMGの調査からは、世界的な大企業でさえも、気候変動が企業価値に与えるリスクについて、十分な情報を提供できていないことが確認できた。企業による気候関連リスクの開示を改善することを目的とした気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)のようなイニシアティブの必要性を裏付ける結果となった。企業の情報開示に対するプレッシャーは、日に日に増している。強硬な姿勢で情報開示要求を行う投資家もいれば、情報開示の義務化を検討している国もある。また、金融規制当局の中には、当該リスクの特定や管理を怠ることは取締役会の信任義務違反だと警告する動きもある。こうした状況下において、企業は迅速な行動を取る必要がある。対応の遅れは、投資家から選ばれなくなるだけでなく、資本コストや保険額の急激な上昇にもつながってしまう可能性もある。」

持続可能な開発目標(SDGs)

2015年9月に採択されてから2年ほどの間に、国連の「持続可能な開発目標」(SDGs)が掲げている、貧困撲滅、地球環境保全、全ての人々の繁栄を含む17のグローバル目標に対し、企業も共鳴するようになっている。今回の調査対象となった4,900社のうちの39%は、報告書の中で自社のCSR活動とSDGsの関係を説明しています。G250企業だけに限った場合、この比率は43%にまで高まります。

人権の尊重

4,900社のうちの73%は、企業が対処すべき課題として「人権」を認識しています。G250企業に限った場合、この比率は90%にまで高まります。また、国としては、インド、英国、日本に本社を置く企業においてこの比率が高く、セクターとしては、鉱山業の企業においてこの比率が高くなっています。

CO2排出削減目標

G250企業の67%は、二酸化炭素の排出削減目標を開示しています。しかしながら、このうちの69%は、政府や国連が設定した目標と関連付けることなく目標設定を行っています。

調査概要

調査方法 アニュアルレポート、独立したCSR報告書及び企業のホームページ上で公表されている情報をもとにKPMGが独自に調査。
対象 2016年7月1日から2017年6月30日に発行された、冊子、PDF、ウェブサイトの情報に基づく。なお、この期間に報告を行わなかった企業については2015年の情報を用いた。2015年6月以前の期間に関する情報は本調査の対象外とした。
調査企業数 49ヵ国の各国の収益上位100社、計4,900社を対象とし、これらをN100企業と称する。2016年のフォーチュン500社におけるグローバル上位250社を対象としても評価を行い、これらをG250企業と称する。
調査の対象国 以下49ヵ国:
【米州】ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、アメリカ 【アジア太平洋】タイ、オーストラリア、中国(香港含む)、インド、日本、カザフスタン、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、韓国、台湾 【欧州】オーストリア、キプロス、ルクセンブルク、ベルギー、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイス、英国 【中東・アフリカ】トルコ、アンゴラ、イスラエル、ナイジェリア、オマーン、南アフリカ、アラブ首長国連邦

英語版のフルレポートはKPMG Globalのウェブサイトからご覧ください。

KPMGについて

KPMGは、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供するプロフェッショナルファームのグローバルネットワークです。世界152ヵ国のメンバーファームに約189,000名の人員を擁し、サービスを提供しています。KPMGネットワークに属する独立した個々のメンバーファームは、スイスの組織体であるKPMG International Cooperative(“KPMG International”)に加盟しています。KPMGの各メンバーファームは、法律上独立した別の組織体です。

KPMGあずさサステナビリティ株式会社について

KPMGあずさサステナビリティは、CSR報告支援、CSR報告書に対する第三者保証、環境・安全コンプライアンス調査、人権デューデリジェンス支援、CSR調達支援などを通じ、400名以上の専門家を擁するKPMGの世界的なネットワークを活用しながら、企業が「サステナビリティ(持続可能性)」に関連する経営上の課題に対処することを支援しています。

調査報告の内容についてのお問い合わせ先

KPMGあずさサステナビリティ株式会社
sustainability@jp.kpmg.com

お問合せ

 

RFP(提案書依頼)

 

送信