「日本企業の統合報告書に関する調査2014」について | KPMG | JP

「日本企業の統合報告書に関する調査2014」について

「日本企業の統合報告書に関する調査2014」について

KPMGジャパン(本部:東京都新宿区、チェアマン:高橋 勉)は、このたび「日本企業の統合報告に関する調査2014」を発行しましたので、お知らせします。

関連するコンテンツ

KPMGジャパン 統合報告アドバイザリーグループは、ESGコミュニケーション・フォーラムが「国内統合レポート発行企業リスト2014年版」として公表している142のレポートを対象に調査・分析しました。ここから見えてきたものは、自らの事業を冷静にみつめ、かつ、適切に伝えようとする努力とその成果でした。資本市場が期待する内容を鑑みる時、まだ、多くの取り組むべき課題があることも、わかってきました。
また、日本企業の根幹にある長期的視点を強みとし、グローバル経済における存在感を高めるために、情報の活用者を意識したコミュニケーションのあり方を、継続的かつ持続的に見直す必要性がますます高まってきています。
今回の調査で明らかになった主な結果は以下のとおりです。

統合報告書の名称

統合報告書の名称については、「会社名+レポート」が48社、「アニュアルレポート/年次報告書」が45社と大半を占めていますが、統合報告書や統合レポートなど直接的な名称を使用した企業も15社ありました。

統合報告フレームワークに言及している企業は26%

国際統合報告評議会(International Integrated Reporting Council、以下IIRC)統合報告フレームワークについて言及している企業は26%ありました。言及していない企業においてもIIRC統合報告フレームワークの考えが反映されている報告書が散見されるため、フレームワークに一定の関心を有していることがうかがえます。

31~60ページに収めている統合報告書が42%

統合報告書のページ数については、半数の企業が60ページ以下で作成しており、簡潔に読みやすくメッセージを伝えようという工夫の表れと考えられます。

発行企業の42パーセントがビジネスモデルを開示

142社のうち、59社(42%)が、統合報告書においてビジネスモデルの説明をしています。IIRC統合報告フレームワークにおいても、ビジネスモデルの説明は統合報告書における重要な構成要素だと述べられていますが、実際に少なくない企業が開示を試みていることは、ビジネスモデルの説明が企業活動を体系的に説明し、価値創造の全体像を示すために有効であることが理解されつつあることを示しているものと考えられます。
ビジネスモデルを開示している59社のうち、24社が資本との関連性について説明していました。資本の概念についてはIIRC統合報告フレームワークで言及されていますが、ビジネスモデルと資本との関連性を示すことは、ビジネスモデルを理解する上で重要であり、24社のうち13社については資本の内容についても十分な説明が行われていました。

約半数の企業がリスク情報の独立セクションを設けている

リスク情報については49%の企業が単独のセクションを設け、その中で具体的なリスクを特定、説明していました。なお、リスク情報の開示量は平均2.2ページで、開示されているリスクの個数は平均11個でした。投資家は、投資判断に重要な影響を及ぼすリスクを網羅的に把握するとともに、それらが発現する程度及び発現した場合の影響を理解すること、並びにその管理方針やその状況に高い関心があると考えられます。今回の調査結果では、これらについて具体的に説明している企業はまだ少数でした。

KPIの開示数は21~30個が最も多い

142社のうち、ハイライト情報を開示している会社は134社あり、開示しているKey Performance Indicators(以下、KPI)の数は、21~30個が最も多い結果となりました。

開示しているKPIのうち、非財務KPIは26%

開示しているKPIを資本の種類別でみてみると、74%が財務資本に関するものであり、非財務KPIの開示はまだ少ない状況です。非財務KPIを開示している企業においても、重要な価値創造要因に関連するKPIの開示はまだ少なく、このことは組織の計画策定プロセスや業績管理手法における課題の存在を示唆するとみています。

コーポレートガバナンスの開示は比較的簡素

コーポレートガバナンスに関しては、調査対象とした131社のうち67社(51%)の企業が4ページ以下での記載と、比較的簡素な開示となっていました。これを機関設計別の平均頁数で比較してみると監査役設置会社(77社)は3.2ページ、委員会等設置会社(9社)は6.2ページでした。これは、ガバナンスの重要性を認識し、独自の工夫を凝らすとともに、その考え方を外部に伝えようとする姿勢が開示される情報量にも反映されているためと考えられます。6月1日付でコーポレートガバナンスコードが制定されたこともあり、今後コーポレートガバナンスに関する開示の充実が期待されます。

KPMGジャパンではよりよい資本市場を実現するための一助として、今後とも本調査を継続して実施していく予定です。

調査について

対象企業 ESGコミュニケーション・フォーラムが「国内統合レポート発行企業リスト2014年版」として公表している企業142社。
(142社のうち、東証1部の企業が130社、売上ベースでみると1千億円以上の会社が85%)
調査内容 統合報告書を作成している企業群の傾向
作成された統合報告書の内容

本調査の英語版は、2015年8月に発行予定です。

なお、詳しいレポートはこちらからご確認いただけます。

KPMGジャパンについて

KPMGジャパンは、KPMGインターナショナルの日本におけるメンバーファームの総称であり、監査、税務、アドバイザリーの3つの分野にわたる8つのプロフェッショナルファームによって構成されています。クライアントが抱える経営課題に対して、各分野のプロフェッショナルが専門的知識やスキルを活かして連携し、またKPMGのグローバルネットワークも活用しながら、価値あるサービスを提供しています。日本におけるメンバーファームは以下のとおりです。
有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG BRM 株式会社/KPMG社会保険労務士法人

お問合せ

 

RFP(提案書依頼)

 

送信