デジタル時代の労働力を構築する | KPMG | JP
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デジタル時代の労働力を構築する

デジタル時代の労働力を構築する

サンフランシスコを本拠地とする米国最大級の銀行・証券会社、チャールズ・シュワブ・コーポレーションの人事部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントのケイティ・ケーシー氏に、将来の労働力を構築し、「働きたい企業」に選ばれ続けるというシュワブの現在の野心的イニシアチブについて話しを伺います。

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キース・マッティオリ(KM):将来の労働力とはどのようなもので、従来の労働力とはどう違うのでしょうか?

ケイティ・ケーシー(KC):第一に、将来の労働力はかつてないほど多様になります。2025年までに5世代が一緒に働くようになるのみならず、従業員の75%がミレニアル世代(2000年代に社会人になった世代)となり、これまでに見てきた労働力のどのグループよりも民族的に多様になります。その上、現在人がやっている作業のより多くが自動化されるでしょう。労働力のデータと分析が、サービス、生産性、効率に関するビジネス上の意思決定を迅速に情報とエビデンスに基づいて行う能力を加速します。このデジタル時代に、労働力と組織全般にどんな未来が待ち受けているか考えるとわくわくします。

KM:チャールズ・シュワブはデジタルの変化や労働力改革に伴う課題を全面的に受け入れることで、自社を先進的な考えを持つ組織だと認識していますか?

KC:はい、私たちはデジタルの力、並びに労働力の将来像を検討して、非常に迅速に行動してきました。お客様が求め、私たちに期待することに応えたいので、まさに変革の具現化に取り組んでいます。例えば、デジタルサービスと呼ばれるグループを設置しました。この事業部門は最新の事業運営方法を見つけることに重点的に取り組んでいます―従来の手法を超えて、デジタルで、俊敏な、デザイン思考ベースのモデルに進化させる取り組みです。

KM:企業が変革を受け入れ、社員体験を定義し直すことでもたらされる競争優位性は何ですか?

KC:これは、今日のどのサービス業にとっても不可欠なコンセプトです。私たちのブランド、そしてお客様が私たちに置いてくださる信頼は、私たちが社員間に構築・育成している、社員間のポジティブな交流や実現を可能にする関係と直結しています。社員が自分の働く会社をどう思っているか、すなわち社員体験は、常にお客様に伝わります。お客様は当社社員が公平な扱いを受けているか、自分の仕事に責任を持って取り組んでいるか、仕事を楽しんでいるか知りたがっており、それがお客様に伝わるのです。社員の総合的な経験が本当に大きな違いを生むのです。

KM:若手社員の期待は、彼らが従来からの職場環境で目にする現実と比較するとどのような特徴があるでしょうか?

KC:当社コールセンター、支店、会社のその他のエリアに入社する若手社員に、より多く見られる真に大きな転換の1つは、彼らが継続的にその場でのフィードバックやコーチングを受けることを期待し、希望していると言う点です。従来どおりの年に1度のパフォーマンスレビューや評価では不十分なのです。彼らは今自分のしていることはどうなのか、グループの中で自分はどこにいるのか知ることに遙かに慣れているのです。従来よりも遙かに頻繁なフィードバックを求めており、そのプロセスは流動的で双方向である必要があります。つまり、彼らは私たちのフィードバックの提供の仕方について、はばかることなくフィードバックしてくるのです!継続的な意見交換は、社員が最高の仕事をするのに本当に役に立ちます。

KM:社員からのフィードバックを聞くことは、将来の職場を構築する取組みの貴重な一部だということですか?

KC:もちろんそうです。私たちは時間をかけて、マネジャーにスタッフとの定期的なコーチングセッションや会話を持つことを推奨してきました。これは、おそらくすべての社員が現在経験している変化でしょう。また、これが社員にとって普通のことになったとき、どんなメリットが生じるのか興味深いです。私たちは社員の話にしっかり耳を傾けていると自信を持って言えます。

KM:支店345店舗、社員18,000名以上を抱える会社で、オペレーティングモデルを変革し、労働力を再定義しようというあなたの人事戦略は野心的ですね。目標に対する進捗状況という意味で、どのような見通しを持っていますか?社員の皆さんは変革にどのような反応をしていますか?

KC:3月に新たな体制を導入できたので、進捗は順調です。一方で、新たなテクノロジーも導入して統合しているところなのですが、これには時間がかかっています。目標は、完全にデジタル化したセルフサービスの人事プラットフォームの構築です。明るい材料は、私たちは進捗があるたびに常に微調整しており、ビジネスパートナーと緊密に連携を取り、相手のニーズを満たしているか確認しているという点です。これはよく考えられた、目的に従った、反復的なプロセスです。社員は意気揚々としています。当社の人材は強力で、明確で、活気ある理念を示す企業を受け容れることができます。私たちから社員へのメッセージは「自分の明日のオーナー(責任者)であれ」、つまり自分の運命は自分で切り拓けということです。

KM:将来の労働力を構築する旅において貴社の最高経営幹部が果たしてきた役割についてお話いただけますか?他社へのアドバイスはありますか?

KC:当社には真に強力なパートナーシップとサポートがあります。だからこそ、こんなにわくわくしているのですが。どの組織にとっても、変革は困難な課題です。けれども、全員が変革にまつわる「なぜやるのか」を明確に理解しているならば、人的リソースやそれをサポートするシステムを柔軟に動かせるはずです。それには真のパートナーシップ、つまりリーダーが戦略を調整する際に同席し、社員にどのような影響があるか考える機会を持つことが必要です。シュワブには素晴らしいリーダーのチームがあります。

KM:人事部門がエビデンスに基づいた洞察や戦略的意思決定を介して組織に新しい価値を提供できるようにする上で、データと分析はどのように重要になりますか?

KC:データと分析能力は、戦略的な労働力計画を策定する上で非常に重要です。新たなチームや労働力をどこに配置するべきか、適切な採用戦略をどのように策定するかについて話し合う際に、まずデータからスタートします。例えば、テキサス州ウェストレイクに非常に大きな事業所を建設中なのですが、どの事業部門がそこを拠点にすべきか検討しています。どのタイプの役割が最も容易にウェストレイクやその周辺に適応するかについての情報を得るためにデータを使いました。また、優秀な人材の獲得競争が激しくなる中で、データと分析が非常に大きな役割を果たすでしょう。

KM:デジタル・セルフサービスは、明らかに労働力改革の重要部分です。社員向けセルフサービスは、社員、マネジャー、会社にとってどのような意味を持ちますか?

KC:当社の労働力は地理的に分散しているので、デジタル・セルフサービスを全社的に一貫性のある効率的な経験を生む方法として捉えています。例えば、社員が自分の福利厚生について調べたり、選んだりする方法、あるいは社員の社内求人や異動への応募方法、情報へのアクセス方法などです。デジタル・セルフサービスには非常に実用的な側面があります。プロセスを合理化し、情報共有を促進するためには、規模や新たな能力を活用する必要があります。私たちは、人事チームに、ビジネスリーダーがとても効率的で生産的な組織を運営するのをサポートすることに焦点を合わせてもらいたいのです。それには社員がセルフサービス・プラットフォームから容易かつ確実にアクセスできる情報交換プロセスが必要なのです。

KM:データと分析、人材採用、スタッフ維持、スタッフ満足度などいろいろあると思いますが、貴社のビジネスにとっての今後の重点領域は何で、組織にとってどのような意義があるのですか?

KC:重点領域について言えば、成長の原動力となるような労働力改革を積極的に推し進めます。米国における投資可能な資産は現在30兆ドルを超えています。気が遠くなるような数字です。シュワブは現在お客様の資産3.5兆ドルを対象にサービスを提供していますが、まだ成長の余地があるのです。機会は途方もなく大きく、マーケットシェアを拡大する準備はこれまで以上に整っています。成功するために、人事部門が外に出て、私たちの企業文化に合った人材を見つけ、当社に入社し、生産性を最適化し成長を牽引できるように溶け込んでもらう必要があります。

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