2018年財政法によるBEPSマスターファイルおよびローカルファイルの採択(続報2) | KPMG | JP
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2018年財政法によるBEPSマスターファイルおよびローカルファイルの採択(続報2)

2018年財政法によるBEPSマスターファイルおよびローカルファイルの採択(続報2)

関連する政令および改正版財政公報の公布について続報をお知らせします。

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フランスは2018年財政法により、従来のフランス移転価格文書化義務の文書化内容をOECD/G20のBase Erosion and Profit Shifting(BEPS)行動計画13において示されたマスターファイルおよびローカルファイルに則したものとする法案が可決され、2018年1月1日以降に始まる期から適用が開始されています。
この新しい移転価格文書化義務について2018年6月29日に政令が、また2018年7月18日に改正版財政公報が公布されましたので下記に概要をお知らせします。


1. 従来の移転価格文書化規定からの変更が確認された主な点

  • 提出形式:今後は電子フォーマットによる提出が必要となります。
  • 対象取引:今後は取引タイプ別にグルーピングし年次100,000 ユーロ以上の取引を記載します(なお、納税者の裁量により、それ以下の取引を記載しても可)。
  • 文書化内容:今後はBEPSマスターファイルおよびローカルファイルの記載事項に沿って、ほぼその順番通りに記載します。
  • 文書化の言語:今後は基本的にフランス語となります。外国語の場合はフランス税務当局がフランス語訳を請求できます。
  • その他:今後は国外関連者間取引の記載、移転価格算定方法の選定の記載、検証対象企業の損益の記載については政令および改正版財政公報により定められた表を使用します。さらにその他詳細規定もありますが、本ニューズレターでは割愛します。


2. 従来の移転価格文書化規定から変更が無いことが確認された主な点

  • 適用対象法人:詳細規定あるも簡潔には日本親会社もしくはフランス子会社の純売上高もしくは総資産が400,000,000 ユーロを超過する場合のフランス子会社が文書化の対象となります(注:フランス子会社の事業規模が小さくて当該基準を満たさない場合でも日本親会社が400,000,000 ユーロの基準を満たす場合は、フランス子会社は移転価格文書化義務の対象となります)。
  • 提出期限:税務調査の第1日目。納税者が提出に応じない場合、調査官は移転価格文書を正式に請求できます。この場合、30日の猶予が与えられます。納税者は当該猶予を合計60日まで延長申請することが可能です(注:延長申請自体は可能ですが、フランス当局が納税者の延長申請を必ずしも認められるとは限りません)。
  • 罰則:調査官の請求に応じない、もしくは部分的にしか応じない場合、納税者は調査対象となった年度の各年につき、次のうち最も大きい額が罰則となります。:
  • 10,000ユーロ;
  • 調査官の請求に応じず、移転価格文書が提出されない国外関連者間取引の取引金額の0.5% ;もしくは
  • 調査官の請求に応じず、移転価格文書が提出されない国外関連者間取引がフランスの一般租税法第57条により移転価格更生がされた場合に課された追加の法人税額の5%

なお、文書の未整備は一般租税法第57条により、推定課税が課されることもあるので注意が必要です。

フランスに進出している日系企業は、移転価格文書化義務の法令順守並びに移転価格調査への準備として早めの移転価格文書を作成していくことが望まれます。また、日本では、マスターファイルが2016年4月1日より、ローカルファイルが2017年4月1日より施行されていますので、日仏双方の観点から統一的で一貫性のある移転価格文書を作成していくことが望まれます。

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