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会計・監査情報(2018.6-7)

会計・監査情報(2018.6-7)

本稿は、あずさ監査法人のウェブサイト上に掲載している会計・監査Digestのうち、2018年6月分と2018年7月分の記事を再掲載したものです。

関連するコンテンツ

本稿は、あずさ監査法人のウェブサイト上に掲載している会計・監査Digestのうち、2018年6月分2018年7月分の記事を再掲載したものである。会計・監査Digestは、日本基準、修正国際基準、国際基準及び米国基準の主な最新動向を簡潔に紹介するニューズレターである。

I.日本基準

1.法令等の改正

最終基準

(1)金融庁、収益認識に関する会計基準等の公表に伴う「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等を公表

金融庁は2018年6月8日、収益認識に関する会計基準等の公表に伴う「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等を公表した。

本改正は、企業会計基準委員会(ASBJ)において、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等(以下「本会計基準等」という)が公表されたことを受け、売上高の表示や収益認識に関する注記事項等について、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等」(以下「財務諸表等規則等」という)の改正を行うものであり、改正案からの重要な変更はなかった。なお、本会計基準等における表示及び注記事項については、ASBJにおいて、本会計基準等の強制適用時までに検討することとされており、ASBJにおける検討結果を踏まえ、今後対応されることとなる。

同府令は、2018年6月8日付で公布・施行された。改正後の財務諸表等規則等は、2021年4月1日以後に開始する事業年度等に係る財務諸表等に適用されるが、2018年4月1日以後に開始する事業年度等又は2018年12月31日以降に終了する事業年度等に係る財務諸表等にも適用することができる。


あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年6月11日発行)


公開草案

(1)法務省、収益認識に関する注記の追加等に関する「会社計算規則の一部を改正する省令案」に関する意見募集を開始

法務省は2018年7月27日、「会社計算規則の一部を改正する省令案」を公表し、意見募集を開始した。

会社計算規則の改正は、企業会計基準委員会(ASBJ)により公表された企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等、並びに金融庁により公布された財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令等を受けて行われるものである。

会社計算規則第98条第1項に第18号の2として、注記表に区分して表示すべき項目として収益認識に関する注記を追加し、会社計算規則第115条の2として、その注記の内容とすべき事項を定める規定を追加するとともに、会社計算規則第6条第2項について、「収益認識に関する会計基準」において、返品調整引当金等の計上が認められないものとされたことに伴う所要の改正を行うほか、所要の整備を行うものとされる。

コメントの募集は2018年8月31日に締め切られている。本省令は公布の日から施行される予定であるが、経過措置として、改正後の会社計算規則の規定は、2021年4月1日以後に開始する事業年度に係る会計帳簿、計算書類及び連結計算書類について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例によるものとする予定とされるほか、早期適用も認められる予定で
ある。


あずさ監査法人の関連資料

会計・監査ニュースフラッシュ(2018年7月27日発行)

2.会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

最終基準
該当なし

公開草案
該当なし

3.監査関連

最終基準

(1)東証・金融庁、「改訂コーポレートガバナンス・コード」、「投資家と企業の対話ガイドライン」をそれぞれ公表

東京証券取引所は2018年6月1日、コーポレートガバナンス・コードの改訂に係る有価証券上場規程の一部改正を行い、同日から施行することを公表した。

また、金融庁は同日、「投資家と企業の対話ガイドライン」(以下「対話ガイドライン」という)を公表した。

  • コーポレートガバナンス改革をより実質的なものへと進化させていくため、コーポレートガバナンス・コードの改訂とともに、機関投資家と企業の対話において重点的に議論することが期待される事項を取りまとめた対話ガイドラインの策定が提言された。
  • 対話ガイドラインは、スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードの附属文書として位置付けられ、両コードの実効的な「コンプライ・オア・エクスプレイン」を促すことが意図されている。
  • 改訂コーポレートガバナンス・コードは、事業ポートフォリオの見直しや資本コストを意識した経営、それを担うCEOの選解任や報酬決定に関する手続の強化と独立した指名委員会・報酬委員会の活用、取締役会メンバーの多様性確保、政策保有株式の削減に向けた方針・考え方の開示、母体企業による企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮に向けた取組み等を提言するものである。
  • コーポレートガバナンス・コードの改訂の実施時期は2018年6月であり、上場会社は、改訂コーポレートガバナンス・コードの内容を踏まえたコーポレートガバナンスに関する報告書を準備ができ次第速やかに、遅くとも2018年12月末までに提出する必要がある。


あずさ監査法人の関連資料

会計・監査ニュースフラッシュ(2018年6月7日発行)


(2)金融庁、監査報告書における「監査上の主要な検討事項」記載を求める「監査基準の改訂に関する意見書」を公表

金融庁は2018年7月6日、「監査基準の改訂に関する意見書」(以下「本意見書」という)を公表した。

本意見書は、近時、監査の信頼性を確保するための取組みの1つとして財務諸表利用者に対する監査に関する情報提供を充実させる必要性が指摘されていることから、「監査上の主要な検討事項」を監査報告書に記載する監査基準の改訂が国際的に行われてきていること等を踏まえ、2018年5月に企業会計審議会監査部会が公表した「監査基準の改訂に関する意見書(公開草案)」について寄せられた意見を参考としつつ、公開草案の内容を一部修正して、取りまとめられたものである。

本意見書では、「監査上の主要な検討事項」について2021年3月決算に係る財務諸表の監査から適用することとされている一方、それ以前の決算に係る財務諸表の監査からの適用を妨げないとされている。又、報告基準に関わるその他の改訂事項については2020年3月決算に係る財務諸表の監査から適用することとされている。


あずさ監査法人の関連資料

会計・監査ニュースフラッシュ(2018年7月11日発行)

4.INFORMATION

(1)「未来投資戦略2018 ─ 「Society 5.0」「データ駆動型社会」への変革 ─ 」を閣議決定

2018年6月15日、経済財政諮問会議と未来投資会議の合同会議において取りまとめられた「未来投資戦略2018 ─ 「Society 5.0」「データ駆動型社会」への変革 ─ 」(以下「資料」という)が閣議決定され、公表された。

未来投資戦略では「Society 5.0」の実現がもたらす変化を具体的に示すとともに、「Society 5.0」を実現する牽引力となる「フラッグシップ・プロジェクト」や、その前提となる基盤の整備や大胆な規制改革の推進が示されている。

会計・監査に関しては、規制改革の一部として以下の事項を実施すると記載されている。

  • グループガバナンスの在り方に関する実務指針策定(来年春頃)などのコーポレートガバナンス強化への継続的な取組み(資料P.130~131)
  • 金融審議会における上場企業の開示の在り方の総合的な検討(来年前半まで、資料P.131)
  • 法制審議会会社法制部会における株主総会招集通知書類の原則電子提供(本年度中、資料P.131)
  • 事業報告等と有価証券報告書の一体的開示に関する課題等の検討内容公表(本年度中)と取組みの実施(検討内容公表後速やかに実施、資料P.131)
  • IFRS任意適用企業拡大の促進(資料P.131)
  • 監査法人ローテーション制度についての調査研究(資料P.131~132)
  • 環境・社会・ガバナンス(ESG)要素も念頭に置いた企業価値向上に資する開示などの普及(資料P.132)


(2)金融庁、「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告」を公表

金融庁は2018年6月28日、「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告 - 資本市場における好循環の実現に向けて - 」(以下「報告書」という)を公表した。

報告書は、「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ」において2017年12月より計8回にわたり行われた、企業情報の開示・提供のあり方についての検討及び審議を踏まえ公表されたものであり、主なポイントは以下の通りである。

  • 経営戦略・ビジネスモデル、MD&A、リスク情報、ガバナンス情報、会計監査に関する情報の充実や、開示書類の提供の時期に関する事項、ITを活用した情報提供や、英文による情報提供など幅広く見直しの提言を行うものとなっている。
  • 企業における経営戦略・財務状況・リスク等に関する議論を促し、上記情報の充実を実現していくため、開示内容を具体的に定めるルールの整備やガイダンスの策定、適切な開示実務の積上げを図る取組みが求められるとしている。
  • ガバナンス情報については、役員報酬に関して報酬プログラム等、政策保有株式に関して減少・増加の銘柄数、売却・買い増した株式それぞれの合計金額、買い増しの理由等、会計監査に関する情報については、監査役会等による監査人の選任・再任の方針及び理由並びに監査人監査の評価、監査人の継続監査期間等の開示の充実が提言されている。

今後、金融審議会総会・金融分科会における報告を経て、報告書に基づき、関係府令の改正、ベストプラクティス等から導き出されるプリンシプルベースのガイダンスの策定等の対応がなされることとなる。


あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年7月3日発行)

日本基準についての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(日本基準)

II.修正国際基準

1.修正国際基準に関する諸法令等(金融庁)

最終基準
該当なし

公開草案
該当なし

2.会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

最終基準
該当なし

公開草案

(1)ASBJ、修正国際基準公開草案第6号「『修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)』の改正案」を公表

ASBJは2018年6月18日、「『修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)』の改正案」(以下「本公開草案」という)を公表した。本公開草案は、IFRS第16号「リース」及び2017年7月1日から同年12月31日までの間に国際会計基準審議会(IASB)により公表された会計基準及び解釈指針のエンドースメント手続の結果として公表されたものである。

ASBJは、IFRS第16号を主な対象としたエンドースメント手続における検討の結果、「削除又は修正」を行わないことを提案している。

コメントの募集は、2018年9月7日に締め切られている。


あずさ監査法人の関連資料

修正国際基準ニュースフラッシュ(2018年6月20日発行)

修正国際基準についての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(修正国際基準)へ

III.国際基準

1.我が国の任意適用制度に関する諸法令等(金融庁)

最終基準
該当なし

公開草案
該当なし

2.会計基準等の公表(国際会計基準審議会(IASB)、IFRS解釈指針委員会)

最終基準等
該当なし

公開草案
該当なし

討議資料

(1)IASB、討議資料「資本の特徴を有する金融商品」を公表

IASBは2018年6月28日、討議資料「資本の特徴を有する金融商品」(以下「本討議資料」という)を公表した。金融負債と資本性金融商品の分類について定める現行IAS第32号「金融商品:表示」の規定は、その原則が必ずしも明確ではなく、昨今の金融技術の進化に対応できないことが問題視されていた。本討議資料は、金融負債と資本性金融商品に係る明瞭な分類原則の策定並びに表示及び開示に関する規定の改善を提案している。

コメントの締切りは2019年1月7日である。


あずさ監査法人の関連資料

IFRSニュースフラッシュ(2018年7月6日発行)

3.監査関連

該当なし


IFRSについての詳細な情報、過去情報は

あずさ監査法人のウェブサイト(IFRS)

IV.米国基準

1.会計基準等の公表(米国財務会計基準審議会(FASB))

最終基準(会計基準更新書(Accounting Standards Updates, ASU))

(1)ASU第2018-07号「株式報酬(トピック718) - 従業員以外に対する株式報酬の支払いに関する会計処理の改善」の公表(2018年6月20日 FASB)


あずさ監査法人の関連資料

Defining Issues(英語)


(2)ASU第2018-08号「非営利企業(トピック958) - 受け取った寄付及び支払った寄付に関する範囲及び会計処理のガイダンスの明確化」の公表(2018年6月21日 FASB)

非営利事業体(NFPs)のみならず、すべての事業体又は企業が現金又はその他の資産の寄付(grant)を受け入れる又は提供する場合があり、本ASUその会計処理及び適用範囲に関するガイダンスを明確にするものである。

本ASUは、資産の移転又は負債の減額、精算、取消が、寄付(Contribution)であるか交換取引(Exchange)であるか判断するために、移転されたリソースに対して、その提供者が相応の対価(commensurate value)を受けているかを判断するガイダンスを明確にする。相応の対価を受けている場合、当該取引は交換取引と
なる。

また、上記ガイダンスが明確化されたことにより、より多くの取引が寄付、若しくは条件付き寄付と判断されることが想定される。

そのため、本ASUは、寄付が条件付き(Conditional)か否かを判断するための要件を明確にしている。寄付が条件付きか否かは、損益計上のタイミングに影響する。

受け取った寄付については、公開営利企業及び非営利事業体は、2018年6月15日より後に開始する事業年度及びその期中期間から適用される。それ以外のすべての企業には2018年12月15日より後に開始する事業年度及び2019年12月15日より後に開始する事業年度の期中期間から適用される。

また、提供した寄付については、公開営利企業及び非営利事業体は、2018年12月15日より後に開始する事業年度及びその期中期間から適用される。それ以外のすべての企業には2019年12月15日より後に開始する事業年度及び2020年12月15日より後に開始する事業年度の期中期間から適用される。

また、早期適用も認められる。


あずさ監査法人の関連資料

Defining Issues(英語)


(3)ASU第2018-09号「会計基準編纂書(Codification)の改善」の公表(2018年7月16日 FASB)

ASUは、以下の事項を修正又は明確化することにより会計基準編纂書を改善するものである。

  • 包括利益(サブトピック220-10) -  包括利益を経由することなく資本剰余金を直接修正して報告される項目の一つに挙げられていた「現金により支払われない税金(Taxes not payable in cash)」の表現を、他の基準書と整合させるために削除し、サブトピック852-20に規定される特定の「準更生」を対象とする指針を追加する
  • 債務(変更と消滅)(サブトピック470-50) -  債務を買い入れて、その認識を中止する場合、買入価額と帳簿価額の差異は債務が消滅した期の損益に計上するが、この債務に公正価値オプションを適用していた場合には、帳簿価額が債務買入日の当該債務の公正価値にあたること、またその他包括利益に含まれていた関連損益は債務の消滅と同時に損益計上すべきことを明確化する
  • 負債と資本の区別(サブトピック480-10) - 非支配持分に関連するデリバティブについての例示を整理しなおし、記述の矛盾を解消する
  • 株式報酬(法人所得税)(サブトピック718-740) - 超過税務ベネフィット(会計上と税務上の報酬費用の差額)を税務上の控除額が決定した期に認識することを明確にする
  • 企業結合(法人所得税)(サブトピック805-740) - 「法人所得税(トピック740)」と整合させるために、連結レベルの法人所得税等を被取得企業に配分する3つの方法を削除する
  • デリバティブとヘッジ(サブトピック815-10) - デリバティブを相殺表示するための要件を明確にする
  • 公正価値測定と開示(サブトピック820-10) - 負債及び資本の部に含まれる金融商品の公正価値の測定にあたり、資産に関する譲渡制限を考慮することを明確にする。また、他の要件を満たす限り、金融資産・負債のみならず現物決済するコモディティなどの非金融商品のデリバティブを含むポートフォリオに対して、公正価値測定にかかるポートフォリオの例外規定を適用できることを明確にする
  • 金融サービス(ブローカー・ディーラー) - 負債(サブトピック940-405) - 財政状態計算書上での相殺表示について不十分であったガイダンスを明確にする
  • 企業年金(確定拠出型年金)(サブトピック962-325) - 安定価値資産運用ファンド(stable value common collective trust fund)について、現行規定は実務的な簡便法である純資産価値法(NAV)の適用が常に可能であるように読めることから、まずは測定可能な公正価値が存在するか評価したうえでNAVを利用できるか検討する必要があることを明確にする

修正内容によって適用時期は異なるが、多くの場合、公開の営利企業については、2018年12月15日より後に開始する事業年度から適用され、経過措置も設けられている。また、これらの修正のいくつかは対象になる会計基準の適用日がまだ到来していないものがある。


あずさ監査法人の関連資料
Defining Issues(英語)


(4)ASU第2018-10号「リース(トピック842) - 基準の改善」の公表(2018年7月18日 FASB)

ASUは、ASU第2018-09号「会計基準編纂書(Codification)の改善」に加えて、リースに関する会計基準の改善を個別のASUとして別途公表するものである。改善点は以下の事項を含む。

  1. 残余価値保証  - 「保証(トピック460)」へのリファレンスの修正
  2. リースの計算利子率(rate implicit in the lease) - リースの計算利子率がゼロ以下にならないことを明確にする
  3. 借手によるリースの分類の再評価  - 契約の条件又は原資産の購入オプションが変更された場合は、再評価日における事実と状況、変更された条件の内容を基にリースの分類を再評価する
  4. 貸手によるリース期間及び購入オプションの再評価  - 借手によるリースの延長・解約又は原資産の購入オプションの行使を貸手は契約変更に準じて会計処理するとの規定は、当該行使がリース開始時点における貸手の想定と異なっていた場合にのみ適用されるものであることを明確にする
  5. 変動リース料  - 指標又はレートに連動する変動リース料において、当該指標・レートが確定したことは、リース料総額の再測定を要求する「偶発性の解消」には当たらないことを明確にする。すなわち、指標・レートに連動して生じた変動リース料の変動は、他の要因によってリース料総額の再測定が要求される状況にならない限り、リース料総額に反映されることはない
  6. 投資税額控除(Investment tax credit) - 投資税額控除が原資産の公正価値に与える影響についての記述に、リースの計算利子率の定義と、リースの分類に関するガイダンスとで不整合があったため、これを解消する
  7. リース期間及び購入オプション  - 貸手のみが保持する解約オプションについて、当該オプションのみが存在する期間はリース期間に含まれることを明確にし、記述の不整合を解消
    する
  8. 企業結合で過去に認識したリースに関する移行措置  - 移行措置の対象は、旧基準(トピック840)ではなくトピック842の貸手の直接金融リース及び販売型リースに適用されることを明確にする。また、企業結合により取得した貸手にとってのオペレーティング・リースは、トピック842のもとでは直接金融リース又は販売型リースとして認識されることを明確にする
  9. 移行による調整  - トピック842を初年度に遡及適用する際に発生する移行時の調整額を、資本の部の修正ではなく損益計上するのはどのような場合かを明確にする
  10. トピック840でキャピタル・リースに分類されていたリースの移行に関するガイダンス  - 移行前のトピック840ではキャピタル・リース、移行後のトピック842ではファイナンス・リースになる借手のリースの、移行後の事後測定に関するガイダンスのリファレンスを修正する
  11. トピック840で直接金融リース又は販売型リースとして認識されていたリースの移行に関するガイダンス  - 移行前のトピック840では直接金融リース又は販売型リース、トピック842でも直接金融リース又は販売型リースである貸手のリースにおいて、移行日以降に変更が生じた場合のガイダンスに含まれていた不整合を修正する
  12. セール・アンド・リースバックの移行に関するガイダンス  - セール・アンド・リースバック取引に対して設けられた経過措置は、移行日より前に生じたすべてのセール・アンド・リースバックに適用されることを明確にし、リファレンスを修正する
  13. 正味リース投資未回収額の減損  - 貸手の正味リース投資未回収額に対応する損失引当金の決定について、ガイダンスをどのように適用するのかを明確にする。ここには、キャッシュフローをどのように評価に織り込むかが含まれる
  14. 無保証残余資産  - 販売型リース又は直接金融リースであって、うちリース債権のほぼすべてを売却した場合には、(割引現在価値で測定されている)無保証残余資産の割り戻しは行わず、残余のリース期間にわたって無保証残余資産を当初の見積もり額まで増価させることもしないことを明確にする
  15. リースの計算利子率に対する当初直接費用の影響  - 例示と基準に示されたガイダンスの記述をより整合させる
  16. セール・アンド・リースバックで金融処理となったもの  - 売手兼借手は、金融負債の利率を、金融負債の利息の総支払額が当該金融負債にかかる総支払額を超過しない(したがって負のアモチゼーションが生じない)ように調整することを明確にする

適用日はASU第2016-02号「リース(トピック842)」に準じて、公開の営利企業については2018年12月15日より後に開始する事業年度及びその期中期間から適用される。その他の企業については2019年12月15日より後に開始する事業年度及び2020年12月15日より後に開始する事業年度の期中から適用する。早期適用は認められる。

ただし、トピック842を早期適用している場合には、本ASUは直ちに適用される。


あずさ監査法人の関連資料

Defining Issues(英語)


(5)ASU第2018-11号「リース(トピック842)の改訂」の公表(2018年7月30日 FASB)

ASUは、新リース基準の適用による企業のコスト及び負担を軽減することを目的として、移行措置の選択肢の追加及び、貸手によるリースの要素とリース以外の要素の識別に関する実務上の簡便法を公表するものである。本ASUによる実務上の簡便法は以下の通りである。

  • 新リース基準の適用による累積的影響額(cumulative-effect adjustment)を適用が開始された会計期間の期首剰余金に反映することを認める便法。これにより比較年度については修正遡及による移行(modified retrospective transition method)をしないことが認められる。本アプローチは新リース基準の適用開始時点にさらなる便法を与えるものではあるが、移行時の取り扱いについては追加的な措置を提供するものではない。ただしリース(トピック840)で求められる開示要件は引き続き適用される。
  • 新リース基準は、リース契約に含まれるリースの要素とこれに関連するリース以外の要素(非リース要素)を分割せず、全体をまとめて1つのリース要素として扱う実務的な便法を、原資産の種類ごとに会計方針として選択することを借手に認めていた。この便法を貸手にも拡張する。ただし、非リース要素が本来新収益認識基準(トピック606)の対象となるものであること、また一括処理されるリース要素と非リース要素においては移転の時期並びにパターンが同じであり、かつ、リース要素はそれだけを取り出した場合にオペレーティング・リースに該当することが条件である。

本ASUは、新リース基準(トピック842)を定めたASU第2016-02号に準じて適用される。ASU第2016-02号は公開の営利企業については2018年12月15日より後に開始する事業年度及びその期中期間から適用される。その他の営利企業については2019年12月15日より後に開始する事業年度及び2020年12月15日より後に開始する事業年度の期中から適用される。早期適用は認められる。

ただし、トピック842を早期適用している場合には、本ASUは直ちに適用される。


あずさ監査法人の関連資料

Defining Issues(英語)


公開草案(会計基準更新書案(ASU案))

(1) ASU案「非営利事業体 - コレクションの定義の改訂(トピック958)」の公表(2018年6月26日 FASB)

コメントの募集は2018年8月10日に締め切られている。


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Defining Issues(英語)

2.監査関連

該当なし

米国基準についての詳細な情報、過去情報は

あずさ監査法人のウェブサイト(米国基準)

執筆者

有限責任 あずさ監査法人

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