eSportsで地方創生・新しい生き方の実践

「ビジネステーマ解説2018」連載第8回 - 昨今話題の「エレクトロニック・スポーツ」(eSports)の今後の可能性について考察する。

昨今話題の「エレクトロニック・スポーツ」(eSports)の今後の可能性について考察する。

eSportsは「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称だ。他のスポーツと同じようにチームが組成され、放映権の売買等が大きなビジネスになっている。2000年頃に登場し、現在、米国、韓国においては数万人規模の観客を動員し、プロ・プレイヤーによるイベントが開催されるなど大きな盛り上がりを見せている。国内でもeSports関連団体の統合や企業によるeSports事業への参入が発表されるなど、今後の発展が期待される。

eSportsが、日本で今後さらに普及・発展するためには、運営・経営に係る透明性の確保、誰にとっても分かりやすい面白さの創出、地域への密着とグローバルチャレンジへの対応が重要である。またeSportsイベントの開催、運営にあたって、既存のスタジアム・アリーナ及び現在日本各地で建設中または建設が予定されているスタジアム・アリーナの活用を念頭に置くことが有効かつ現実的である。特に国が推進する「スタジアム・アリーナ改革」の施策を深く理解することが不可欠だ。KPMGでもeSportsビジネス、競技の参入を検討される関連団体・組織に向けたコンサルティングサービスの提供について検討を始めている。

eSportsが子供から高齢者まですべての年代にまたがる活動として、特に高齢者にとっては健康増進のために、健常者だけでなく障害者も活躍できるコミュニティ活動として地域に根差すことが、地方創生や人生100年時代の生き方改革を推進する手段の1つになると言える。

eSportsで地方創生・新しい生き方の実践

  1. 運営・経営に係る透明性の確保
  2. 誰にとってもわかりやすい面白さの創出
  3. スタジアム・アリーナの活用
  4. 地域への密着とグローバルでのチャレンジの両立

執筆者

KPMGコンサルティング
Advanced Innovative Technology
パートナー 林 泰弘

ビジネステーマ解説2018

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