適格資産に対する支出(IAS第23号に関連) - IFRICニュース2018年9月 - アジェンダ却下確定
IFRS解釈指針委員会ニュース(2018年9月) - 適格資産に対する支出(IAS第23号に関連)については、2018年9月のIFRS-IC会議で審議された内容を更新しています。
適格資産に対する支出(IAS第23号に関連)については、2018年9月のIFRS-IC会議で審議された内容を更新しています。
Article Posted date
22 October 2018
関連IFRS
IAS第23号「借入コスト」
概要
以下の前提条件のもとで、企業は、資産化する借入コストの金額の決定にあたり、一般目的での資金借入を行う前に発生した適格資産に対する支出を含めるべきかどうか。
- 企業は適格資産の建設を行う。
- 企業は適格資産の建設開始時点において借入を行っておらず、建設途中で一般目的での資金借入を行い、それを当該適格資産の建設資金に充当する。
- 適格資産に対する支出は、一般目的での資金借入に係るコストが発生する前にも、発生した後にも、発生する。
ステータス
IFRS-ICの決定
IFRS-ICは、2018年6月のIFRS-IC会議で、次の通り指摘した。
- 借入コストの資産化の開始日はIAS第23号第17項の規定により決定する。IAS第23号第17項では、次の条件のすべてを最初に満たした日に資産化を開始する旨規定されている。
- 資産への支出が発生していること
- 借入コストが発生していること
- 意図した使用又は販売に向けて資産を整えるために必要な活動に着手していること
- よって、借入コストが発生するまでは、たとえ適格資産に対する支出は発生していたとしても借入コストの資産化を行わない。
- 一方、借入コストの発生以降は、IAS第23号第14項の資産化率を乗じる適格資産への支出の決定にあたり、企業は、一般目的での資金借入を行う前に発生した適格資産に対する支出を含める。
IFRS-ICは、2018年9月のIFRS-IC会議で、現状のIFRS基準書の要求事項が十分な判断の基礎を示していると判断し、アジェンダに追加しないことを決定した。