会計・監査情報(2018.2-3) | KPMG | JP
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会計・監査情報(2018.2-3)

会計・監査情報(2018.2-3)

本稿は、あずさ監査法人のウェブサイト上に掲載している会計・監査Digestのうち、2018年2月分と2018年3月分の記事を再掲載したものです。

関連するコンテンツ

本稿は、あずさ監査法人のウェブサイト上に掲載している会計・監査Digestのうち、2018年2月分2018年3月分の記事を再掲載したものである。会計・監査Digestは、日本基準、修正国際基準、国際基準及び米国基準の主な最新動向を簡潔に紹介するニューズレターである。

I.日本基準

1.法令等の改正

 

最終基準

 

(1)金融庁、「金融商品取引法第27条の36の規定に関する留意事項について(フェア・ディスクロージャー・ルールガイドライン)」に対するパブリックコメントの結果等を公表
金融庁は2018年2月6日、「金融商品取引法第27条の36の規定に関する留意事項について(フェア・ディスクロージャー・ルールガイドライン)」に対するパブリックコメントの結果等を公表した。
フェア・ディスクロージャー・ルールガイドラインは、金融庁による、フェア・ディスクロージャー規制についての法令に関する現時点での一般的な解釈を示すものであり、フェア・ディスクロージャー・ルール(以下「本ルール」という)の趣旨・意義を含め、次の通り8つのQ&Aが示されている。

 

  • 本ルールの対象となる情報は未公表の確定的な情報であって、公表されれば有価証券の価額に重要な影響を及ぼす蓋然性のある情報である。最低限の情報管理の範囲は、現在のインサイダー取引規制の対象となる情報及び決算情報(年度又は四半期の決算に係る確定的な財務情報)であって、有価証券の価額に重要な影響を与える情報である。
  • 中長期的な企業戦略・計画等に関する経営者と投資家との建設的な議論の中で交わされる情報、既に公表した情報の詳細な内訳や補足説明、公表済の業績予想の前提となった経済の動向の見込み、いわゆる「モザイク情報」は、一般的にはそれ自体では本ルールの対象となる情報に該当しない。
  • 重要情報の適切な管理のために必要な措置としては、当該重要情報が公表される前に金融商品取引業等において利用しないための社内規則等を整備し、それを遵守するための役員・従業員に対する研修等の実施が考えられる。
  • 上記のほか、取引関係者に伝達した情報について重要情報に該当するのではないかとの指摘を受けた場合の対応、親会社への情報伝達の取扱い、証券会社の投資銀行業務を行う部門等への重要情報の伝達、重要情報の伝達と同時にこれを公表することが困難な場合等について明確化している。

制定・適用日は、2018年4月1日である。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年2月8日発行)

 

(2)金融庁、税効果会計に関連する「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等を公表
金融庁は2018年3月23日、税効果会計に関連する「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等を公表した。
本改正は、企業会計基準委員会(ASBJ)において、企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等(以下「本会計基準等」という)が公表されたことを受け、繰延税金資産(負債)の流動固定分類や税効果会計に関する注記事項等について、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等」(以下「財務諸表等規則等」という)の改正を行うものであり、改正案からの重要な変更はなかった。
同府令は、2018年3月23日付で公布・施行された。改正後の財務諸表等規則等は、2018年4月1日以後に開始する事業年度に係る財務諸表等に適用され、本会計基準等を早期適用する企業は2018年3月31日以後、最初に終了する事業年度に係る財務諸表等から適用することができる。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年3月26日発行)

 

(3)法務省、大株主の状況及び繰延税金資産(負債)の表示に関する「会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令」を公布
法務省は2018年3月26日、「会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令」を公布した。2017年12月14日に公表された省令案からの変更はなされていない。
会社法施行規則の改正は、所定の場合において、公開会社が事業年度の末日に代えて、株式会社が定時株主総会における議決権を行使することができる者について定めた一定の日において株式の保有割合が上位10名の株主に関する事項を事業報告の内容に含めることを許容するために行われたものである。
会社計算規則の改正は、企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等(以下「本会計基準等」という)が公表されたことを受けて、繰延税金資産(負債)の流動項目としての区分表示を廃止し、繰延税金資産は投資その他の資産として、繰延税金負債は固定負債として区分して表示することとするために行われたものである。
本省令の施行日は2018年3月26日である。本省令による改正後の会社計算規則の規定は、2018年4月1日以後開始する事業年度に係る計算書類及び連結計算書類に適用され、本会計基準等を早期適用する企業は2018年3月31日以後、最初に終了する事業年度に係る計算書類及び連結計算書類から適用することができる。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年3月26日発行)

 

公開草案
該当なし

 

2.会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

 

最終基準

 

(1)ASBJ、企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等を公表
ASBJは2018年2月16日、企業会計基準第28号「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」等(以下「本会計基準等」という)を公表した。
ASBJでは、日本公認会計士協会(以下「JICPA」という)から公表されている税効果会計に関する実務指針をASBJに移管するための審議を重ねてきた。本会計基準等では、このうち、先行して移管された繰延税金資産の回収可能性に関する定め以外の税効果会計に関する定めについて、必要な見直しを行ったうえで引き継いでいる。
本会計基準等の主なポイントは以下の通りである。

 

  • 以下の会計処理について、従来の取扱いから変更された。
    • 個別財務諸表における子会社株式及び関連会社株式に係る将来加算一時差異の取扱い
    • 投資時における子会社の留保利益の取扱い
    • (分類1)に該当する企業における繰延税金資産の回収可能性に関する取扱い(全額回収可能性があるとする判断が「原則」であることの明確化)
  • 未実現損益の消去に係る税効果会計については、従来の取扱い(繰延法)から変更されていない。
  • 繰延税金資産及び繰延税金負債をすべて非流動区分(投資その他の資産又は固定負債)に表示する。
  • 以下の注記事項が追加された。
    • 評価性引当額の内訳に関する情報
    • 税務上の繰越欠損金に関する情報

 

本会計基準等は、2018年4月1日以後開始される連結会計年度等の期首から適用する。ただし、表示及び注記事項の取扱いについては、2018年3月31日以後最初に終了する連結会計年度等の年度末から適用することができる。また、適用初年度の取扱いに関する定めがある。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年2月23日発行)

 

(2)ASBJ、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等を公表
ASBJは2018年3月30日、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等(以下「本会計基準」という)を公表した。
本会計基準は、国内外の企業間における財務諸表の比較可能性の観点からIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(以下「IFRS第15号」という)をベースとしつつも、それに我が国における実務慣行等を勘案し、比較可能性を損なわせない範囲で代替的な取扱いを追加したうえで、公表されている。
本会計基準の主なポイントは以下の通りである。

 

  • 会計処理
    • IFRS第15号と同様に、収益を認識するための5ステップモデルを採用する。
    • IFRS第15号で規定されている「契約コスト」については、本会計基準から除く。
    • 本会計基準には、IFRS第15号の規定に拠らず、主に代替的な取扱いとして追加された独自の規定を含む。
  • 開示
    • 当面(本会計基準を早期適用した場合を含む)は、必要最低限の定めを除き基本的に注記事項を定めないこととし、本会計基準が強制適用される時までに、注記事項の定めを検討する。

 

本会計基準は、原則として2021年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用する。ただし、別途早期適用の定めが設けられている。また、適用初年度の取扱いに関する定めがある。
なお、本最終基準についての詳細は、本誌Focus「新収益認識基準の解説」も参照のこと。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年4月6日発行)

 

(3)ASBJ、実務対応報告第37号「実務対応報告第34号の適用時期に関する当面の取扱い」を公表
ASBJは2018年3月13日、実務対応報告第37号「実務対応報告第34号の適用時期に関する当面の取扱い」(以下「本実務対応報告」という)を公表した。
本実務対応報告の内容は以下の通りである。

 

  • 2017年3月29日公表の実務対応報告第34号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い」(以下「実務対応報告第34号」という)における適用時期に関して、以下のように変更されている。

(変更前)
2017年3月31日に終了する事業年度から2018年3月30日に終了する事業年度まで適用する。

(変更後)
2017年3月31日に終了する事業年度から、実務対応報告第34号で認められているいずれの方法によっても退職給付債務の計算に重要な影響を及ぼさず、当該取扱いを変更する必要がないとASBJが認める当面の間、適用する。

 

本実務対応報告は、公表日(2018年3月13日)以後適用することとされている。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年3月19日発行)

 

(4)ASBJ、実務対応報告第38号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」を公表
ASBJは2018年3月14日、実務対応報告第38号「資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」(以下「本実務対応報告」という)を公表した。
本実務対応報告の主なポイントは以下の通りである。

 

・会計処理

  1. 期末に保有する仮想通貨の貸借対照表価額は、以下の通りとする。
    ・活発な市場が存在する場合は、市場価格に基づく価額。
    ・活発な市場が存在しない場合は、取得原価。ただし、期末における処分見込価額(ゼロ又は備忘価額を含む。)が取得原価を下回る場合は、当該処分見込額まで切り下げ、認識した損失は以後戻し入れない。
  2. 売却損益は、売買の合意が成立した時点で認識する。
  3. 仮想通貨交換業者が預かった仮想通貨については、自己が保有するものとは別に仮想通貨を資産計上するとともに、同額を返還義務として負債計上する。また、資産の貸借対照表価額は、自己が保有する仮想通貨と同様の方法により算定し、当該算定額と同額を預託者への返還義務として計上した負債の貸借対照表価額とするため、預かった仮想通貨に係る資産及び負債の期末評価から損益は発生しない。

・開示

  1. 損益計算書上、売却収入から売却原価を控除して算定した純額で表示する。
  2. 期末に保有する仮想通貨は、以下の事項を注記する。
    ・貸借対照表価額の合計額
    ・活発な市場が存在するものと存在しないものの別に、仮想通貨の種類ごとの保有数量及び貸借対照表価額

 

本実務対応報告は、2018年4月1日以後開始する事業年度の期首から適用するものの、公表日以後終了する事業年度及び四半期会計期間から早期適用することができる。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年3月16日発行)

 

公開草案
該当なし

 

3.監査関連

公開草案

 

(1)金融庁、「コーポレートガバナンス・コード(改訂案)」及び「投資家と企業の対話ガイドライン(案)」を公表
金融庁は2018年3月26日、「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」の提言として、「コーポレートガバナンス・コードの改訂と投資家と企業の対話ガイドラインの策定について」の他、「コーポレートガバナンス・コード(改訂案)」及び「投資家と企業の対話ガイドライン(案)」を公表した。
コメントの募集は2018年4月29日に締め切られている。コーポレートガバナンス・コードの改訂は2018年6月を予定しており、これはコーポレートガバナンス・コードが2015年6月に初めて実施されて以来の改訂となる。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年4月2日発行)

 

4.INFORMATION

(1)中間試案法務省、「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する中間試案」に関する意見を募集
法制審議会会社法制(企業統治等関係)部会は2018年2月14日に開催された第10回会議において「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する中間試案」(以下「本中間試案」という)を取りまとめ、法務省民事局参事官室が2018年2月28日、本中間試案を公表して意見募集を開始した。
本中間試案は、これまでの審議結果を中間的に取りまとめたものであり、確定的な案を示すものではなく、意見募集の結果を踏まえた今後の審議において、更に検討を深めて成案を得ていくことが予定されている。
本中間試案における主な提案のポイントは以下の通りである。

 

  • 株主総会に関する規律の見直し
    株主総会資料の電子提供制度の上場会社への義務付けや、株主総会招集通知の発送期限の早期化のほか、株主提案権について、提案することができる議案の数の上限の設定や内容による提案の制限を設定
  • 取締役等に関する規律の見直し
    取締役等への適切なインセンティブ付与のための規律の見直しに加え、社外取締役の活用のため業務執行の社外取締役への委託を可能とすることや、上場会社等に社外取締役の設置の義務付け
  • その他
    社債管理補助者制度の新設のほか、株式交付に関する規律の設定等

 

コメントの募集は2018年4月13日に締め切られている。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年3月2日発行)

 

(2)金融庁、有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(平成30年度)を公表
金融庁は2018年3月23日、2018年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書に対するレビュー(審査)の実施概要について公表した。主なポイントは以下の通りである。

 

  • 2018年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項として、「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正を挙げており、改正内容の順守状況について、有価証券報告書レビューの法令改正関係審査を実施する。
  • 今年度の有価証券報告書レビューの重点テーマ審査について、「引当金、偶発債務等の会計上の見積り項目」(新規)、「繰延税金資産の回収可能性」(継続)に着目して対象会社を選定する。
  • 前年度の有価証券報告書レビューの審査結果として、重点テーマ(繰延税金資産の回収可能性、企業結合及び事業分離等)に関する「適切ではないと考えられる事例」が指摘されている。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年3月29日発行)

 

(3)金融庁及び法務省、「一体的開示」に関連した法令解釈を公表、財務会計基準機構(FASF)、開示ひな型を公表
金融庁及び法務省は2018年3月30日、有価証券報告書と事業報告等(事業報告、計算書類)との「一体的開示」に関連した法令解釈を公表(金融庁法務省)した。また、FASFも同日、両省庁の要請を受けて作成した開示ひな型を公表した。主なポイントは以下の通りである。
両省庁が2017年12月28日に公表した「一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について」(金融庁法務省)を踏まえ、FASFが両省庁の要請を受け、開示ひな型「有価証券報告書の開示に関する事項 『一体的開示をより行いやすくするための環境整備に向けた対応について』を踏まえた取組」を作成した。
両省庁は当該ひな型における「作成にあたってのポイント」及び「記載事例」の内容について、関係法令の解釈上、問題ないものと考えられる旨、企業が両書類の記載内容の共通化を行う際には当該ひな型が参考になると考えられる旨を公表した。
金融庁では、記載内容の共通化や両書類の一体化を希望する企業へのサポートのため、企業からの相談窓口を設置した。相談する際には、金融庁の専用アドレスにメールを送付する。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年4月4日発行)

 

日本基準についての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(日本基準)

II.修正国際基準

1.修正国際基準に関する諸法令等(金融庁)

 

最終基準
該当なし

 

公開草案
該当なし

 

2.会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

 

最終基準
該当なし

 

公開草案
該当なし

 

修正国際基準についての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(修正国際基準)

III.国際基準

1.我が国の任意適用制度に関する諸法令等(金融庁)

 

最終基準

 

(1)金融庁、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等を公表
金融庁は2018年3月16日、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件(平成21年金融庁告示第69号)」の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等を公表した。
本改正は、主に国際会計基準審議会が2017年12月31日までに公表した以下の国際会計基準を、連結財務諸表規則第93条に規定する指定国際会計基準とするものであり、改正案からの変更はなかった。なお、下記のうち、国際財務報告基準(IFRS)第3号、IFRS第11号、国際会計基準(IAS)第12号及びIAS第23号の改訂は、2015-2017年サイクルのIFRS年次改善による改訂である。

 

  • IFRS第9号「金融商品」の改訂(2017年10月12日公表)
  • IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」の改訂(2017年10月12日公表)
  • IFRS第3号「企業結合」の改訂(2017年12月12日公表)
  • IFRS第11号「共同支配の取決め」の改訂(2017年12月12日公表)
  • IAS第12号「法人所得税」の改訂(2017年12月12日公表)
  • IAS第23号「借入コスト」の改訂(2017年12月12日公表)
  • 公布の日から適用する。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年3月19日発行)

 

公開草案
該当なし

 

2.会計基準等の公表(国際会計基準審議会(IASB)、IFRS解釈指針委員会)

 

最終基準等

 

(1)IASB、「制度改訂、縮小又は清算(IAS第19号の改訂)」を公表
IASBは、2018年2月7日に「制度改訂、縮小又は清算(IAS第19号の改訂)」(以下「本改訂」という)を公表した。
本改訂は、IAS第19号「従業員給付」の下で、制度改訂、縮小又は清算(以下「制度改訂等」という)が生じた場合の会計処理を明確化しており、主な内容は、以下の通りである。

 

  • 過去勤務費用及び清算損益の算定方法の明確化
    これまで、制度改訂等から生じる過去勤務費用又は清算損益の算定方法が明確ではなかったが、本改訂により、制度改訂等の「前」と「後」のそれぞれの確定給付負債(資産)の純額(制度改訂等の前後の給付水準、数理計算上の仮定と制度資産の公正価値を反映して再測定)の差額として算定することが明確化された。
  • 当期勤務費用及び確定給付負債(資産)の純額に係る利息純額の算定方法の明確化
    制度改訂等を要因とする確定給付負債(資産)の純額の再測定が事業年度の途中に生じた場合、その事業年度のうちの後の残りの期間に係る当期勤務費用と、確定給付負債(資産)の純額に係る当期利息純額は、当該制度改訂等の「後」の給付水準、数理計算上の仮定と制度資産の公正価値に基づいて算定することが明確化された(これまでは、制度改訂等の「前」のものに基づくと考える余地があった)。
    なお、制度改訂等の要因がなく、四半期末で確定給付負債(資産)の純額を再測定した場合の取扱いについては、本改訂による明確化の対象外とされている。
  • 制度改訂等による資産上限額への影響の明確化
    過去勤務費用又は清算損益を算定する際には、いったん資産上限額の影響を度外視し、算定後に資産上限額の影響を計算するという順序が明確化された(これまでは、逆の順序で計算する余地があった)。

 

本改訂は、2019年1月1日以後に開始する最初の事業年度の期首以後に生じる、制度改訂等に適用する。早期適用は認められる。早期適用をした場合にはその旨を開示する。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2018年2月16日発行)

 

(2)IASB、「財務報告に関する概念フレームワーク」を公表
IASBは2018年3月29日、一般目的財務報告の目的及び諸概念に関する「財務報告に関する概念フレームワーク」を公表した。
概念フレームワークはいわゆる「IFRS基準書」ではなく、したがって、今回の公表によって現行IFRS基準書に規定されている会計・開示の要求事項が上書きされるものではないが、今後のIASBにおける基準開発の動向や、基準書に明確な会計処理が規定されていない場合の会計方針の策定、さらにIFRS基準書の解釈には影響を与えることが想定される。
基準設定主体であるIASB及びIFRS解釈指針委員会においては、本フレームワークは公表後即時適用される。

 

あずさ監査法人の関連資料
IFRSニュースフラッシュ(2018年4月4日発行)

 

一方、IFRS基準書上に明確な定めがなく、従前の概念フレームワークに基づき会計方針を策定していた財務報告書の作成者については、2020年1月1日以降開始する事業年度から適用される。

 

公開草案

 

(1)IASB、公開草案「会計方針の変更(IAS第8号の改訂案)」を公表
IASBは2018年3月27日、公開草案「会計方針の変更(IAS第8号の改訂案)」(以下「本公開草案」という)を公表した。本公開草案は、IFRS解釈指針委員会のアジェンダ決定に起因する任意の会計方針の変更を容易にするための改訂を提案するものである。
コメント締切りは2018年7月27日である。

 

あずさ監査法人の関連資料
IFRSニュースフラッシュ(2018年4月3日発行)

 

3.監査関連

該当なし

 

IFRSについての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(IFRS)

IV.米国基準

1.会計基準等の公表(米国財務会計基準審議会(FASB))

 

最終基準(会計基準更新書(Accounting Standards Updates, ASU))

 

(1)ASU第2018-02号「損益計算書 - 包括利益(トピック220)」の公表(2018年2月14日)
ASUは2017年の税制改革法(Tax Cuts and Jobs Act)による影響を、その他包括利益累計額から利益剰余金へ組替えることを認めるものである。
従前のガイダンスでは、法人税率が21%に低下することによる繰延税資産及び繰延税金負債の再評価は当該税制改革の法案が成立した期の純利益に認識されることとされていたが、税効果のもとになる事項がその他包括利益で計上されている場合でも、それに対する影響が純利益に認識されることになっていた。従って、その他包括利益累計額を通して低減前の税率で認識した繰延税資産及び繰延税金負債に関する税効果の影響は、その他包括利益累計額に残ることになっていた。本ASUでは、これらの税効果を、その他包括利益累計額から利益剰余金に組み替えることを認めている。本ASUは、2017年の税制改革法に関連する税効果にのみ適用される。
本ASUは、2018年12月16日以降開始する事業年度並びにその期中期間から適用される。早期適用は、財務報告書が未発行又は未公表であれば認められる。本ASUによる影響は適用時に認識するか、又は2017年の税制改革法の法案が成立した期から遡及適用される。

 

あずさ監査法人の関連資料
Tax reform, Supplement to KPMG’s Handbook, Income Taxes(2018年3月)(英語)

 

(2)ASU第2018-05号「法人所得税(トピック740) - SEC職員会計公報(Staff Accounting Bulletin)第118号に基づく改訂」の公表(2018年3月12日)
ASUは、米国証券取引委員会(SEC)が公表している、2017年の税制改革法(Tax Cuts and Jobs Act)のSEC登録企業に対する救済措置であるSEC職員会計公報(Staff Accounting Bulletin; SAB)第118号のガイダンスを盛り込むために、会計基準編纂書(Codification)「法人所得税」(トピック740)を改訂する目的で公表されたものである。
本ASUは、Codification(トピック740)のSEC関連項目に、2017年の税制改革法(Tax Cuts and Jobs Act)に関連する会計処理を追加する。これにより当該Codificationは、当該税制改革の影響の会計処理が財務報告日までに完了しない場合に、合理的な見積りを使用して測定期間内に暫定的な金額で報告することを認めている。合理的な見積りを決定するために必要な情報の入手、作成または分析(計算を含む)が実施できない場合は、関連する暫定数字の計上は認められない。
なお、SECスタッフは、IFRSに基づいて財務報告を行う外国登録企業がIAS第12号に基づいて当該税制改革の影響の会計処理に当該Codificationで定められた測定期間内に合理的な見積りを使用して暫定的な金額で報告することに反対していない。
また、FASBはスタッフQ&Aを公表し、非公開の営利企業及び非営利企業がSAB第118号を適用することに反対しないことを示している。

 

あずさ監査法人の関連資料
Tax reform, Supplement to KPMG’s Handbook, Income Taxes(2018年3月)(英語)

 

公開草案(会計基準更新書案(ASU案))

 

(1)ASU案「無形資産 - のれん及び内部利用のソフトウェア(トピック350-40) - 改善案」の公表(2018年3月1日 FASB)
ASU案は、ソフトウェア・ライセンス契約において顧客が支払った導入コストが資産計上の対象となるのであれば、クラウド・コンピューティング契約の場合であっても同様に、同種の導入コストを資産計上し繰り延べることを明確化するものである。
コメントの募集は2018年4月30日に締め切られている。

 

あずさ監査法人の関連資料
Defining Issue 18-1(英語)

 

2.監査関連

該当なし

 

米国基準についての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(米国基準)

 

執筆者

有限責任 あずさ監査法人

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