米国における鉄鋼及びアルミの追加関税措置 | KPMG | JP
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米国における鉄鋼及びアルミの追加関税措置

米国における鉄鋼及びアルミの追加関税措置

Trade and Customs Newsletter - 米国トランプ大統領が署名した鉄鋼及びアルミに輸入関税を課す大統領令についてポイントを整理しています。

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1.概要

2018年3月8日、トランプ米国大統領が、米国内法令”The Trade Expansion Act”第232条に基づき、対象となる”鉄鋼”に25%、”アルミ”に10%の輸入関税を課すことを命ずる文書に署名しました。 また、大統領は、NAFTA再交渉中のカナダとメキシコの2か国については追加関税の適用対象から一時的に除外すること、その他の米国にとって友好的な国については、除外対象とする可能性があることを示唆するとともに、中国と除外取扱いについて調整中であること、オーストラリアは除外対象の方針であることを明かしました。なお、現時点で除外措置を受けるための具体的な手続きについては言及されておりません。

2.具体的な課税内容

米国政府によれば、これら追加関税は、課税価格に対して25%又は10%を追加的に課すものとして、3月23日午前12時01分(EDT:東部夏時間)以降に引き取られる次のHTSコードに該当する”鉄鋼”及び”アルミ”の輸入貨物について適用されます。
 

“鉄鋼”のHSコード
7206.10~7216.50、7216.99~7301.10、7302.10、7302.40~7302.90、7304.10~7306.90

“アルミ”のHSコード
7601、7604、7605、7606、7607、7608、7609、7616.99.51.60、7616.99.51.70

3.今後の見通し

米国内法令”The Trade Expansion Act”第232条は、安全保障上影響があると認められる場合に追加関税を課すことができる旨定められたもので、この規定自体はWTO協定上認められるものの、実際に”安全保障上において支障がある”という点で、米国が国際的に批判を受けることは避けられないと考えられます。場合によっては、本件措置をWTO協定違反として紛争手続きに踏み切る国が出てくる可能性もあり、長期化する可能性も否定できません。また、米国と同様の理由で別の品目について追加関税措置に踏み切る手段を講じる国が出てくることも考えられ、長期的な観点から安定的なサプライチェーンが構築できているかについて見直しをしておく必要があると思われます。いずれにしても、鉄鋼やアルミ製品関連企業に関わらず国際的なサプライチェーンを有する全ての企業にとって追加コストが発生する潜在的リスクが増えたといえることから、米国含む世界の動向に目を配りながら、早めの対策を打つ必要があると思われます。

 

Trade & Customs Newsletter No.7

執筆者

KPMG税理士法人
関税・間接税サービス
パートナー 梅辻 雅春
パートナー 神津 隆幸

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