「会計方針の変更(IAS第8号の改訂案)」-IFRICニュース2020年6月
IFRS解釈指針委員会ニュース(2020年6月) - 公開草案「会計方針の変更(IAS第8号の改訂案)」については、2020年6月のIFRS-IC会議において審議された内容に更新しています。
公開草案「会計方針の変更(IAS第8号の改訂案)」については、2020年6月のIFRS-IC会議において審議された内容に更新しています。
Article Posted date
17 July 2020
関連IFRS
IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」
概要
本公開草案は、以下の通り、アジェンダ決定に起因する会計方針の変更の取扱いについて、IAS第8号の改訂を提案している(なお、IFRS-ICによるアジェンダ決定は、IFRS適用にあたり重要な示唆が含まれているが、強制力のない教育的なものと位置付けられている)。
- アジェンダ決定に起因する任意の会計方針の変更について、一定の要件を満たす場合につき遡及適用しないことを許容
- 任意の会計方針の変更は実務上不可能な場合を除き、遡及適用が原則である。
- しかし、当該変更を行った期間の影響又は累積的影響を算定するために企業に発生するコストが、遡及適用による財務諸表利用者の便益を上回る範囲において、遡及適用の対象外とすることを提案している。
- 上記のコスト及び便益の評価における考慮要因の例示の追加
- アジェンダ決定公表後に会計方針を変更するタイミング
- アジェンダ決定に起因する会計方針の変更のタイミングについて、IAS第8号に明記しない。代わりに結論の根拠の中で、アジェンダ決定に起因する会計方針の変更について十分な準備期間が与えられるべきと考えられる旨等の記載を行う。
ステータス
審議の状況
IASBは、2018年12月のIASB会議で、公開草案に対するフィードバックについて審議し、IFRS-ICが公表したアジェンダ決定から生じる会計方針の変更を、企業がどの時点で適用するのかを特定するようなIAS第8号の修正は行わないと暫定的に決定した。
IASBは、2020年6月のIASB会議で、公開草案に対するフィードバックについて審議し、プロジェクトを進めないことを決定した。