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詳細情報からのデトックスのすすめ

詳細情報からのデトックスのすすめ

The Brexit Column - 「2018年のニュースについては入念に選りすぐるとともに、代替的な視点も模索してください。そうすることで、迫りくる重大なこの数ヵ月の間、Brexitに対する考えを研ぎ澄ませていられるでしょう」とKPMG英国パブリックポリシー部門担当ディレクターのMark Essexは述べています。

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Brexitなんてもう飽きてしまった? Googleトレンドのデータによると、英国において、Brexitというキーワード検索の回数が過去最低を記録しました。Brexitのプロセスにおける、今まででもっとも重要な10ヵ月に近づいていることを考慮すれば、Brexitに対する大衆の興味がかつてないほど低くなっていることは、とても皮肉なことです。おそらく、クリスマスで少しリラックスしたからかもしれません。仕事に戻った後の数日間は、現実から目を背けようとするものです。理由はどうあれ、Brexitに対する強迫観念は、この大衆の新鮮なムードから、手掛かりを読み取る必要があるようです。

自己満足のために、筆者がのんびりと構えているのでは、と勘違いしないでください。依然としてBrexitは、今後数年間における英国ビジネスを変容するような課題になると考えています。仮に、私たちが、読むもの、見るもの、聞くものに対し、より注意を払えば、何が起こっているのかを正確に解釈するためのさらなる余裕を生み出すとともに、ビジネスに携わる者として、より良い対応を考え出すことができるでしょう、とだけ示唆しておきます。

なぜなら、情報の波に圧倒されるように感じているにもかかわらず、実際には、予想される結果に重大な相違が生まれる、ということはありません。FT社が行ったエコノミストに対する最近の調査結果では、Brexitが経済に対してどのような意味を持つか、という同社の見解について、その3分の2は、12ヵ月前に彼ら自身が予想したものと全く変わっていないことが分かっています。

私の考えでは、3つのシナリオの可能性が残っています。

  1. 許容できる交渉:程度の差こそあれ、カナダ同様かつKPMGのような業容のファームの利用機会を若干プラスしたような状況になるでしょう。移行段階に続いてこのような状況が始まり、やがて、ビジネスおよび在英EU市民に対して、順応するための時間や、当局が必要な国境インフラを確立するための猶予期間を与えることになるでしょう。そのため、ビジネスは、おそらく最終協議が合意に至るまで不安定な状態のままとなるでしょう。
  2. 穏やかだが交渉がまとまらない状況:将来的な関係にかかる実質的な問題について何ら合意に至らないにもかかわらず、航空輸送、エネルギー・インフラ共有などに関する合意のお陰で、無秩序な離脱は回避されます。
  3. カタストロフ(無秩序)な崖っぷちの状況:交渉協議が決裂し、混沌とした離脱により大規模な混乱が引き起こされます。しかしながら、希望的観測として、この結果が双方を交渉のテーブルに引き戻すことになるかもしれません。

筆者は、このような状況が、順番に概ね50対25対25の割合で起こりうると考えています。残念なことに、どのような最終結論が出ようとも、2018年は、予想困難な為替相場、ストの脅威、およびぎりぎりの期限に何度も脅かされる可能性が高いでしょう。2018年3月の通商協議開始前には実質的なものは何もなく、たとえ「許容可能な状況」に行きついたとしても、10月に迎える期限が近づくまで、私たちは「許容可能な状況」になっているとは気付かない可能性が高いでしょう。

Brexitが2019年3月末に期限を迎えるにあたり、ビジネスの成功のためのアプローチは、最善の結果を望みつつ、最悪の状況に備えておくことです。

さて、デトックスに話を戻しましょう。仮に、10月まで、先ほどの3つのシナリオのどれもが同程度に起こりそうな場合、どのように出来事を理解するかについて、選り好みすることができるでしょう。それはまず、すべての紆余曲折に対して心配するということではなく、すなわち、新聞の日曜版または週間ダイジェストに目を通して、大まかな流れの中でのそれぞれの出来事の位置づけを読み取ることです。

それはまた、自分の好みの情報源に対してより懐疑的な目を向けることや、代替案を抽出することも意味します。あなたの好みの情報源は、あらためて確信を生むものかもしれませんが、もしかすると、最終的な結果に関するあなたの期待を意図的に助長するようなものかもしれません。こうした意見に納得がいかないかもしれませんが、このことは、このプロセスにおいては実にバランスが取れています。すなわち、彼らの描くBrexitは、あなたが受け入れることとなるすべてかもしれません。今日では、想像もつかないようなことについても考慮に入れておくことこそが賢明なことなのです。

また、地政学的な環境にも視野を広げてみてください。欧州の他の国々がどのようなBrexitを望んでいるのでしょうか? 仮に、予算不足やアイルランドの国境問題、さらには市民権の希薄化に対する影響、これらを回避することについて、27ヵ国それぞれの国の目標が全て同じであったならば、合意を得るのは簡単なことだったはずです。

2018年、この共同体はさらなる緊張の下に置かれることになるでしょう。27ヵ国それぞれが、将来の状況に対して投票する権利を持つことは、同時に、各国が潜在的にそれを妨げる権利を握ることになります。そして、フランスおよびドイツという大国に対抗しうる英国なくして、いかにして欧州を運営するのか、という根本的な疑問もあります。

Brexitにおいて、少なく見積もられていましたがますます重要性を帯びてきているこの点を理解するために、私の新年の抱負は、Le Monde(フランスの新聞)、El Pais(スペインの新聞)またはDie Welt(ドイツの新聞)を読み込むことに、より多くの時間を割くというものです。



本稿は英語版(原文)のコンテンツを和訳したものです。日本語版と英語版との内容に相違がある場合は英語版が優先されます。

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