移転価格税制の法案に関するアップデート ~パブリックコメントに対する歳入局からの回答~ | KPMG | JP

移転価格税制の法案に関するアップデート ~パブリックコメントに対する歳入局からの回答~

移転価格税制の法案に関するアップデート ~パブリックコメントに対する歳入局からの回答~

タイニューズレター - タイ歳入局は、2017年6月21日にウェブサイト上で移転価格税制の法案を公開し、2017年7月7日までウェブサイト上で民間からのパブリックコメントを募集しました。このたび、その民間からのコメントの内容及びそのコメントに対するタイ歳入局からの説明が公表されましたので、本ニューズレターにて主なものを紹介いたします。

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移転価格調整について

移転価格調整は付加価値税(VAT)にも影響しますか?
歳入法案71条の2 (1)により、歳入局によって移転価格調整(取引価格の更正)がなされた場合においても、その調整額は付加価値税(VAT)に影響は与えません。
 

移転価格調整が行われた場合、二次調整に対する課税(例えば、歳入局によって取引価格の増額更正が行われた場合に、その調整額に相当する利益送金があったものとして、みなし配当等の課税を行う実務制度)も想定されますか?
タイ歳入局は、二次調整に対する課税についても法案に規定する予定です。
 

対応的調整(移転価格調整(増額更正)による課税が行われた場合、二重課税の排除の観点から他方の関連者がその調整額相当の減額更正を求める手続き)は可能ですか?
対応的調整は税務当局の管理の下で取り扱われます。

還付申請期限について

移転価格調整の更正通知を受けてから60日以内に還付申請書を提出するのは困難だと思います。
原則として還付申請期限は、法人税申告書の提出日から3年以内です。歳入法案71条の2 (3)ではその提出期限を過ぎた場合でも、移転価格調整の更正通知を受けた日から60日以内であれば、還付申請が可能としています。

「関連者間取引に関する付表」について

付表の作成は、納税者に追加負担を強いるのではないでしょうか?
歳入法案71条の3 (1)の「関連者間取引に関する付表」に記載すべき情報は、納税者が準備可能と想定される一般的なものであり、納税者に過度の事務負担をもたらすものではありません。この付表の目的は、あくまで関連者間取引や移転価格の算定方法等といった情報を通じて、税務調査の必要性や租税回避の可能性を評価することにあります。
 

全ての企業に提出義務がありますか?
この付表の提出義務については、一定の売上高基準により免除規定を設ける予定です。また、提出が求められる開始事業年度についても財務省令で規定する予定です。

移転価格文書について

歳入局より提出要請を受けてから60日以内の提出は困難ではないでしょうか?
一般的に移転価格文書(ローカルファイル)は、会社の移転価格ポリシーが独立企業間価格に基づいていることを示すために、関連者間取引の開始時に用意されるべきものです。従って、移転価格文書及びその証憑の準備期間が、タイ歳入局から提出依頼の通知を受けてから60日以内という歳入法案71条の3 (2)は適切であると考えます。
 

具体的にどのような文書及び証憑の提出が求められますか?
移転価格文書及び証憑の準備に関しては、歳入局長官告示により追加指針を公表する予定です。

ペナルティについて

書類の不備に対しても20万バーツの罰金が課されるのでしょうか?
関連者間取引に関する付表および移転価格文書を期日までに提出しない、あるいは提出した書類に不備がある場合には、歳入法案35条の3に基づき、状況に応じて20万バーツを超えない範囲で罰金を課します。
 

ペナルティの軽減措置はありますか?
納税者が要求された情報や文書を一定の期限までに準備・提出することを条件に、移転価格調整にともなうペナルティを軽減・免除する可能性はあります。

KPMGのコメント

今後、タイ歳入局から本法案と共に今回のパブリックヒアリングの結果が内閣に提出されることになります。冒頭で述べたとおり、大多数の民間団体が肯定的な意見を表明し、提起された内容に対して歳入局がコメントを公表したことを考えると、もう間もなく法施行がされるものと思われます。

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