税務情報(2017.8-9) | KPMG | JP

税務情報(2017.8-9)

税務情報(2017.8-9)

本稿は、2017年8月から9月に財務省・国税庁等から公表された税務情報およびKPMG税理士法人のウェブサイトに掲載している情報をまとめてお知らせするものです。

関連するコンテンツ

本稿は、2017年8月から9月に財務省・国税庁等から公表された税務情報およびKPMG税理士法人のウェブサイトに掲載しているKPMG Japan tax newsletterおよびKPMG Japan e-Tax Newsでお知らせした情報をまとめてお知らせするものです。

I.2017年度税制改正

1.国税庁 - 2018年分以降の給与所得者の扶養控除等(異動)申告書等の各種様式(確定版)を公表

2017年度税制改正における配偶者控除・配偶者特別控除の見直しに伴い、国税庁のウェブサイトに設けられたページ「配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しについて」に、9月25日、以下の5つの様式の確定版が掲載されました。

  • 平成30年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  • 平成30年分 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
  • 平成30年分 従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書
  • 平成30年分 給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿
  • 平成29年分 給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書

また、以下の2つの様式については、現在、同ページに未定稿版が掲載されています。

  • 平成30年分 給与所得者の保険料控除申告書
  • 平成30年分 給与所得者の配偶者控除等申告書


上記に関するe-Tax News
KPMG Japan e-Tax News No.141(2017年9月27日発行)


2.経済産業省 - 「『攻めの経営』を促す役員報酬-企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引-(平成29年9月時点版)」を公表

2017年度税制改正による役員給与に関する改正点を踏まえ、経済産業省は9月29日、「『攻めの経営』を促す役員報酬-企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引-(平成29年9月時点版)」を公表しました。

これは今年の4月に公表されたものを更新したもので、資料に含まれるQ&Aに株式交付信託の一部を金銭で交付する場合に事前確定届出給与として損金算入が認められるための3つの要件が示されるなど、Q&Aの内容が修正・追加されているほか、参考資料(株主総会報酬議案・譲渡制限付株式割当契約書・株式報酬規程の例及び関係法令)も新たに掲載されました。

II.移転価格税制

国税庁 - 「相互協議手続に関するガイダンス」(日・英)の公表

国税庁はこのたび、相互協議手続に関するガイダンスを公表しました。


このガイダンスは、「相互協議の手続について」(事務運営指針)の内容を補足するものとして、税源浸食および利益移転(BEPS: Base Erosion and Profit Shifting)プロジェクトの行動14(紛争解決メカニズムの効率化)の最終報告書において示された勧告2.1に基づき策定されました。


(参考)BEPSプロジェクト行動14の勧告2.1
各国は、相互協議手続を利用するための規則、ガイドラインおよび手続を公表するべきであり、納税者が当該情報を利用できるよう適切な措置をとるべきである。各国は、相互協議に係るガイダンスが明確であることおよび公に容易に入手できることを確保するべきである。


上記に関するe-Tax News
KPMG Japan e-Tax News No.142(2017年9月29日発行)

III.共通報告基準(CRS)に基づく自動的情報交換

共通報告基準(CRS: Common Reporting Standard)とは、外国の金融口座を利用した国際的な脱税および租税回避に対処することを目的としてOECDが策定した、非居住者に係る金融口座情報の自動的交換のための国際基準です。

日本はCRSに基づいた情報交換を実施する観点から、2015年度税制改正において、一定の金融機関等(報告金融機関等)が預金口座等の保有者の情報を所轄税務署長に報告する制度を創設しており(2017年1月1日施行)、2018年4月30日までに報告金融機関等から初回の報告が行われることとされています。

国税庁はこのたび、ホームページ上に設けている「共通報告基準(CRS)に基づく自動的情報交換に関する情報(「CRSコーナー」)」について、以下の更新を行いました。


1.「報告事項の提供方法等」のページを開設

8月10日、「CRSコーナー」に「報告事項の提供方法等」というページが新たに設けられました。

報告金融機関等による所轄税務署長への報告事項の提供は、原則として、OECDのユーザーガードに基づいて作成されたXMLファイルをe-Taxで送信することにより行われる予定ですが、このページには、その提供方法等に関する以下の情報が掲載されています。

  • OECDのユーザーガイドへのリンクおよび国税庁が作成したその仮訳
  • FAQ
  • XMLファイルおよびCSVファイルの入力ルールやサンプル等

報告事項の提供における留意事項の詳細は、今後も随時掲載される予定です。


2.FAQ「非居住者に係る金融口座情報の自動的交換のための報告制度」を改訂

9月27日、FAQ「非居住者に係る金融口座情報の自動的交換のための報告制度」の改訂版が公表されました。今回の改訂は、全体を通してより分かりやすい内容のものとするために、全48問中42問について文言の修正・追加・削除等を行ったものです。(FAQ内の「改訂履歴」において、改訂された項番が示されています。)


1.および2.に関するe-Tax News
KPMG Japan e-Tax News No. 140 (2017年8月17日発行)
KPMG Japan e-Tax News No. 141 (2017年9月27日発行)

IV.租税条約

1.エストニアとの租税条約 - 署名

8月30日、日本国政府とエストニア共和国政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とエストニア共和国との間の条約」の署名が行われました。


財務省プレスリリース


2.ロシアとの租税条約 - 署名

9月7日、日本国政府とロシア連邦政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国政府とロシア連邦政府との間の条約」(新条約)の署名が行われました。

新条約は、1986年に発効した「所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の条約」(現行条約)を全面的に改正するもので、OECDモデル租税条約およびBEPS防止措置実施条約におおむね沿ったものとなっています。
なお、現行条約は旧ソヴィエト連邦を構成していた国のうちの10ヵ国(アゼルバイジャン共和国、アルメニア共和国、ウクライナ、ウズベキスタン共和国、キルギス共和国、ジョージア、タジキスタン共和国、トルクメニスタン、ベラルーシ共和国およびモルドバ共和国)との間にも適用がありますが、これらの国との間で適用される現行条約は改正されません。


財務省プレスリリース


2.に関するKPMG Japan tax newsletter(2017年9月26日発行)
新日露租税条約(日本語)
New Tax Treaty with Russia(英語)

V.その他

国税庁 - ビットコインの所得税における取扱いを公表

国税庁はこのたび、ホームページ上のタックスアンサーに「ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係」を掲載しました。

このタックスアンサーでは、ビットコインの所得税における取扱いについて、以下の点が示されています。

  • ビットコインを使用することで生じた利益は、所得税の課税対象となる。
  • ビットコインを使用することにより生じる損益(邦貨又は外貨との相対的な関係により認識される損益)は、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として雑所得に区分される。


この取扱いにより、ビットコインの使用により生ずる損益は、原則として、総合課税の雑所得内での内部通算のみ可能となり、申告分離課税とされているFX(外国為替証拠金取引)の差金等決済により生じた損益や株式等の譲渡損益との損益通算は認められないこととなります。

執筆者

KPMG 税理士法人

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