フィンテックの最新動向 2017年第2四半期 | KPMG | JP

フィンテックの最新動向 2017年第2四半期

フィンテックの最新動向 2017年第2四半期

フィンテック投資に関するグローバル分析 - グローバル・フィンテック投資は、大型ディールのけん引もあり、軒並み堅調に推移しています。南北アメリカ、欧州、アジア地域それぞれのフィンテック投資環境と、各地域が進む方向性を「AI」「インシュアテック」「ブロックチェーン」「サイバーセキュリティ」「データ分析」などのキーワードから読み解いていきます。

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グローバル・フィンテック投資は軒並み堅調に推移

投資活性化により、フィンテック企業はネクストステージへ

2017年第2四半期までのフィンテック事業へのグローバル投資は、第4四半期ぶりの高水準を推移しています。同期末時点でのディール件数も前年同期比で1,000件超、特にベンチャー段階での投資に人気が集まっており、2017年上半期における平均的な1ベンチャー・ラウンドあたりの投資額は中央値で1,000万ドルを上回っている状況です。地域別でみても、北米ではVista Equity Partners(米国)によるDH Corp(カナダ)の36億ドルに上る買収という大型資金調達がありました。また、欧州では同年第2四半期のフィンテック投資額は20億ドルを超え、前期比の2倍以上となり、ロンドン、ベルリン、パリなどに数多くのフィンテック・ハブも誕生しつつあります。中国をはじめとするアジアも、投資総額7億6,000万ドルと、欧米と比較すると相対的に規模が小さいものの、第1四半期との比較では堅調に推移しています。

これまでカスタマーエクスペリエンスなどに重点を置いていたフィンテック企業ですが、今後はミドルオフィスやバックオフィス業務の有効性・効率性向上というネクストステージに向けて動き出すことが予想されています。

大型ディールにより活性化する南北アメリカ市場

米国ディールの急拡大が世界市場をけん引

南北アメリカにおける2017年第2四半期のフィンテック投資は急拡大をみせました。同地域におけるフィンテック投資の多くは米国に集中していますが、特に今期の投資額を押し上げたのが、36億ドルにも上るVista Equity Partners(米国)のDH Corp(カナダ)買収劇でした。ただ、VC投資も活発であり、企業参加型のVCによるフィンテック投資は3四半期連続で増加し、7億ドルに達しています。また、低金利政策により経済危機の収束を果たしたブラジルでも、フィンテック投資への関心が高まる見込みです。まだ投資家の動きは表面化していませんが、ブラジル中銀は最近、P2P融資規制の制定計画の一部としての協議プロセスを公表しており、こうした規制が適用されれば、融資分野に大きな成長機会がもたらされることになります。
今後、南北アメリカのフィンテック投資においては、「AI」、「サイバーセキュリティ」、「データ分析」、「インシュアテック」などのキーワードが重要視されることとなるでしょう。

フィンテック・ハブ構築により安定化する欧州市場

インシュアテックや、ブレグジットの影響によるフィンテックイノベーションに注目

欧州市場のフィンテック投資ですが、2017年第1四半期には、レイターステージ・ディールの活況により力強く推移、その後第2四半期には、想定内の水準に収束しました。第3四半期も投資家からの関心は高く、市場では、通年の投資総額は前年を上回ると予想されています。特に、インシュアテック市場(保険業界におけるフィンテック利用市場)に注目が集まっており、同時期最大のディールとしては、スウェーデンの携帯マイクロ保険企業BIMAによる5,520万ドルの資金調達などが挙げられます。また、EU第2次決済サービス指令(PSD2)の実施期限である2018年が迫る中、フィンテックやレグテックへの投資が注目視されているという背景もあります。地理的な特異性として、欧州では、この先もブレグジット交渉が続き、金融にかかわる規制環境に大幅な変化が起こる可能性があります。当然、混乱も予想されますが、こうした環境変化に伴い、新たなフィンテック技術の開発や大規模なイノベーション、そしてそれにまつわる投資は続くことでしょう。

中国政府のイノベーション推進を中心に躍進するアジア市場

アジア全域トップ10ディールへの投資傾向

2017年第2四半期におけるアジアでのフィンテック投資総額は、7億6000万ドルとなりました。欧米と比較すると規模は小さいですが、アジア全域ではフィンテック・ハブの構築を背景に、前年比で堅調に推移しています。当四半期のトップ10ディールには中国、インド、シンガポール、オーストラリアの企業がランクインしており、特にコーポレートVC投資家が高いシェアを占める状態が続いています。アジアにおける多くの伝統的な金融機関・保険会社が、イノベーションの必要性を理解しており、そういった背景がこの堅調さを後押ししている模様です。特に、アジアをけん引する中国においては、政府によるイノベーション支援環境が整備されており、同時期では決済サービス・融資分野のみならず、資産運用や証券トレーディング分野にもフィンテック投資が進みました。アジア全域において総合的にみると、決済サービス・融資分野に加え、ブロックチェーン分野に対する投資が今後も好調に推移すると予想されています。

レポートの全文についてはPDFをご参照ください。

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