会計基準情報(2017.8-9) | KPMG | JP

会計基準情報(2017.8-9)

会計基準情報(2017.8-9)

本稿は、あずさ監査法人のウェブサイト上に掲載している会計・監査Digestのうち、2017年8月分と9月分の記事を再掲載したものです。

関連するコンテンツ

本稿は、あずさ監査法人のウェブサイト上に掲載している会計・監査Digestのうち、2017年8月分9月分の記事を再掲載したものである。会計・監査Digestは、日本基準、修正国際基準、国際基準及び米国基準の会計及び監査の主な最新動向を簡潔に紹介するニューズレターである。

I.日本基準

1.法令等の改正

 

最終基準

 

(1) 金融庁、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正を公表

金融庁は、2017年9月28日、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正を公表した。

本改正は、企業会計基準委員会が2017年6月30日までに公表した会計基準を、連結財務諸表規則第1条第3項及び財務諸表等規則第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準としている。主な会計基準は以下の通りである。

  • 企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」(2016年12月16日公表)
  • 企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2017年3月29日公表)

本改正は公布の日(2017年9月28日)から適用される。

 

あずさ監査法人の関連資料

IFRSニュースフラッシュ(2017年9月29日発行)

 

公開草案
該当なし

2.会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

 

最終基準
該当なし

 

公開草案
該当なし

 

3. 監査関連
該当なし

 

4. INFORMATION

 

(1) 日本会計士協会(JICPA)、開示・監査制度一元化検討プロジェクトチームによる報告「事業報告等と有価証券報告書の一体的開示についての検討」を公表

JICPAは、2017年8月25日、開示・監査制度一元化検討プロジェクトチームによる報告「事業報告等と有価証券報告書の一体的開示についての検討」を公表した。本報告は、事業報告等と有価証券報告書の一体的開示について、金融庁、法務省及び経済産業省と意見交換をしつつ独自に検討を行った結果を取りまとめたものである。

今回の報告では、一体的開示の促進のための環境の整備の必要性、一体的開示の方法及びその監査上の特有の論点・留意点について検討を行った結果がまとめられている。また、一体的開示に向けた実務の促進により効果的かつ効率的な開示の実現等につながることが期待され、今後も会社法と金融商品取引法の開示及び監査の一元化が実現できるよう意見発信を行っていくとされている。

 

あずさ監査法人の関連資料

会計・監査ニュースフラッシュ(2017年8月25日発行)

 

(2) 経産省、『「攻めの経営」を促す役員報酬 - 企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引き - (平成29年9月時点版)』を公表

2017年9月29日、経済産業省は、『「攻めの経営」を促す役員報酬 - 企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引 - (平成29年9月時点版)』(以下「本手引」という)を公表した。

中長期の企業価値向上に対応する役員報酬プランの導入を促すために本手引が作成され、今までに2016年4月に初版が、2017年4月に改定版が公表されている。

今回の改定版本手引では、(1)「攻めの経営」を促す役員報酬の概要、(2)株式報酬、業績連動報酬に関するQ&A、(3)株主総会報酬議案(例)、(4)譲渡制限付株式割当契約書(例)、(5)株式報酬規程(例)及び(6)関係法令が挙げられており、改正法人税法の2017年10月1日施行部分の内容(特定譲渡制限付株式等)や2016年4月の施行以降に明確になった解釈についてQ&Aを更新する等の改定が行われている。

 

あずさ監査法人の関連資料

会計・監査ニュースフラッシュ(2017年10月2日発行)

 

日本基準についての詳細な情報、過去情報は

あずさ監査法人のウェブサイト(日本基準)

II.修正国際基準

1.修正国際基準に関する諸法令等(金融庁)

 

最終基準

 

(1)金融庁、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正を公表

金融庁は、2017年9月28日、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正を公表した。

本改正は、企業会計基準委員会が2017年6月30日までに公表した次の修正国際基準を、連結財務諸表規則第94条に規定する修正国際基準としている。

  • 修正国際基準の適用(2017年4月11日公表)

 

本改正は公布の日(2017年9月28日)から適用される。

 

あずさ監査法人の関連資料

IFRSニュースフラッシュ(2017年9月29日発行)

 

公開草案
該当なし

 

2.会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

 

最終基準
該当なし

 

公開草案
該当なし

 

修正国際基準についての詳細な情報、過去情報は

あずさ監査法人のウェブサイト(修正国際基準)

III.国際基準

1.我が国の任意適用制度に関する諸法令等(金融庁)

 

最終基準

 

(1)金融庁、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正を公表

金融庁は、2017年9月28日、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正を公表した。

本改正は、国際会計基準審議会が2017年6月30日までに公表した次の国際会計基準を、連結財務諸表規則第93条に規定する指定国際会計基準としている。

  • 国際財務報告基準(IFRS)第17号「保険契約」(2017年5月18日公表)

 

本改正は公布の日(2017年9月28日)から適用される。

 

公開草案

 

(1)金融庁、銀行法におけるIFRS任意適用を可能とする開示等規制改正案を公表

2017年8月18日、金融庁は、「銀行法施行規則の一部を改正する内閣府令(案)」等を公表した。

銀行グループがIFRS等を任意適用した場合に、銀行法における開示等各種規制についてもIFRS等で対応できるよう、所要の改正を行うことが提案されている。

本改正は、コメント期間終了後、速やかに公布及び施行される予定である。

コメントの募集は2017年9月17日に締め切られている。

 

あずさ監査法人の関連資料

IFRSニュースフラッシュ(2017年8月22日発行)

 

2.会計基準等(IFRS)の公表(国際会計基準審議会(IASB)、IFRS解釈指針委員会)

 

最終基準
該当なし

 

公開草案

 

(1)IASB、公開草案「会計方針と会計上の見積り(IAS第8号の修正案)」を公表

IASBは、2017年9月12日、公開草案「会計方針と会計上の見積り(IAS第8号の修正案)」(以下「本公開草案」という)を公表した。本公開草案は、会計方針と会計上の見積りの関係を明確化し、会計方針の変更と会計上の見積りの変更の区別を容易にすることを提案するものである。

コメント締切りは2018年1月15日である。

 

あずさ監査法人の関連資料

IFRSニュースフラッシュ(2017年9月19日発行)

 

(2)IASB、公開草案「『重要性がある』の定義(IAS第1号及びIAS第8号の修正案)」を公表

IASBは、2017年9月14日、公開草案「『重要性がある』の定義(IAS第1号及びIAS第8号の修正案)」(以下「本公開草案」という)を公表した。本公開草案は、「重要性がある」の定義を明確化し、既存の要求事項への理解を改善することを目的として、IAS第1号「財務諸表の表示」及びIAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬」に軽微な修正を加えることを提案するものである。主な修正提案の内容は以下の通りである。

  • 『重要性がある』の定義を以下の通りとする
    「情報は、その脱漏、誤表示または覆い隠すことにより、特定の報告企業に関する一般目的財務諸表に基づいて主要な利用者が行う意思決定に合理的に影響を与えると想定される場合には、重要性がある。」

 

主な変更点は以下の通りである。

  • 重要な情報を「覆い隠すこと(obscuring)」は、重要な情報を脱漏することと同様の影響があるものとし、「覆い隠すこと(obscuring)」を定義に追加
  • 既存の「利用者」という文言を「主要な利用者」に変更し、重要性の判断にあたり考慮すべき財務諸表利用者の範囲を明確化
  • 既存の「意思決定に影響を与える場合」という文言を「意思決定に合理的に影響を与えると想定される場合」に変更し、重要性の判断にあたり考慮すべき影響の範囲を明確化

 

なお、本修正提案は、既存のガイダンスに基づくものであり、重要性の判断の方法や企業の財務報告に重要な影響を与えることを意図していない。

コメント締切りは、2018年1月15日である。修正提案された事項は、本基準適用日以降に開始する事業年度における重要性の判断から将来に向かって適用するものとする。なお、早期適用は認められる。

 

あずさ監査法人の関連資料

IFRSニュースフラッシュ(2017年9月26日発行)

 

3. 監査関連
該当なし

 

4. INFORMATION

 

(1)IASB、IFRS実務記述書第2号「重要性の判断の行使」を公表

IASBは、2017年9月14日、IFRS実務記述書第2号「重要性の判断の行使」(以下「本実務記述書」という)を公表した。

本実務記述書は、企業がIFRSに従って財務諸表を作成する際に、情報に重要性があるかどうかを決定するために有用となる可能性のある実務ガイダンスと設例を提供している。なお、本実務記述書はIFRSの要求事項を変更するものではなく、また、新しい要求事項を提供するものではない。2017年9月14日以後に作成する財務諸表について本実務記述書のガイダンスを適用することが認められる。

 

あずさ監査法人の関連資料

IFRSニュースフラッシュ(2017年9月26日発行)

 

IFRSについての詳細な情報、過去情報は

あずさ監査法人のウェブサイト(IFRS)

IV.米国基準

1.会計基準等の公表(米国財務会計基準審議会(FASB))

 

最終基準(会計基準更新書(Accounting Standards Updates, ASU))

 

(1)ASU第2017-12号「ヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善」の公表(2017年8月28日 FASB)

ASUは、企業のリスク管理活動の結果をより的確に反映するため、ヘッジ関係に関する財務報告の改善を目的として公表されたものである。あわせてヘッジ会計の複雑性を削減することで、報告企業のヘッジ活動に対する財務諸表利用者の理解を深めるとともに、作成者のコストと労力の削減への対応が図られている。

なお、IASBはFASBに先立ち公表したIFRS第9号「金融商品」においてヘッジ会計についての改訂を行っているが、本ASUは必ずしもIASBにおける改訂と方向性を一にするものではなく、非有効部分を分離して純損益に認識しないなど、IFRSと相違が生じている部分も多い。

本ASUの主なポイントは以下のとおりである。

 

  • ヘッジ手段の有効性に関する認識及び表示
    ヘッジの有効性要件が満たされる限りにおいては、キャッシュフロー・ヘッジ、純投資ヘッジにおいて、ヘッジ手段の公正価値の変動を、ヘッジの有効部分と非有効部分とに分離せずにすべてその他の包括利益に繰り延べ、ヘッジ対象が損益に影響を及ぼす期間に純損益にリサイクルすることとした。有効部分及び非有効部分のリサイクルは、ヘッジ対象の損益勘定と同じ科目に表示しなければならない。公正価値ヘッジにおいては、非有効部分の認識時期は変更されていないが、ヘッジ手段の公正価値の変動額は、ヘッジの有効部分と非有効部分とに分離せずにすべてヘッジ対象の損益勘定と同じ科目に表示することが明確化された。
    デリバティブをヘッジ目的で使用する場合に有効性評価から除外することができる構成要素(例:オプションの時間的価値)に、通貨スワップから生じる通貨ベーシスが加えられた。除外部分の公正価値の変動についてはただちに純損益に認識する方法のほか、その他の包括利益に計上し、ヘッジ対象の存続期間にわたり規則的でかつ合理的な方法で純損益にリサイクルする方法も新たに認められる。

 

  • 非金融項目をヘッジ対象とする場合のリスク構成要素
    非金融項目の購入または売却契約において、契約上明示された構成要素に起因するキャッシュフローの変動をヘッジ対象リスクとして指定することが新たに認められた。

 

  • 金利リスクのヘッジ
    キャッシュフロー・ヘッジにおいて、契約で特定されていれば、金利の種類に関係なく変動利付商品の金利変動に起因するキャッシュフローの変動をヘッジ対象リスクとすることが認められた。また、公正価値ヘッジにおいては、ヘッジ対象の公正価値変動の測定方法の選択肢の拡充が図られた。

 

  • その他のヘッジ会計の適用ガイダンス
    ヘッジ会計を適用するためのコスト及び複雑性を軽減するために、ヘッジの非有効部分の評価方法の簡素化、評価時期及び実務上の簡便法(ショートカット法及びクリティカルタームマッチ法等)の要件の緩和が行われた。

 

本ASUは、公開企業の場合、2018年12月16日以降に開始する会計年度とその期中期間から、適用される。早期適用も認められる。

なお、本ASUについての詳細は、本誌会計監査2「変わる米国ヘッジ会計」も参照のこと。

 

あずさ監査法人の関連資料

Defining Issues No. 17-19

 

公開草案(会計基準更新書案(ASU案))

 

(1)ASU案「連結 - 連結ガイダンスの構成変更及び明確化」の公表(2017年9月20日 FASB)

本ASU案は、現状のTopic810の連結ガイダンスが理解及び検索しづらいとの懸念に対応するため、連結ガイダンスの構成を変更し、特定の項目を明確にすることを目的として提案するものであり、実務や現状実施されている分析、財務報告の利用者が到達する結論が変わることは想定していない。また、法人の連結を検討するすべての報告主体に影響がある。

 

本ASU案が提案する改正点は以下の通りである。

  • Topic810を新しいSubtopic(変動持分企業のためのSubtopic812-20及び議決権持分企業のためのSubtopic812-30)に移す。これらSubtopicには、各Subtopicの対象範囲から開示まで包括的に記載されている。
  • 変動持分、予想損失及び予想残余利益の定義に関連する「予想される(expected)」という概念の適用方法について、さらに詳しいガイダンスを提供する。
  • 黙示的な変動持分が存在する場合について、記述を明確化する。
  • ほとんど使われていない、Topic810(連結)の「契約で支配された企業の連結ガイダンス」をTopic958(非営利企業)に移す。
  • Subtopic810-30「研究開発企業のためのガイダンス」を削除する。

 

本ASU案が提案する移行措置は以下の通りである。

  • ASU第2015-02号の修正(連結(TopicASC810):連結分析の修正)をまだ採用していない企業は、本ASU案を採用する時に当該修正を適用する。
  • ASU第2015-02号の修正を既に採用している企業は、当該修正が最初に適用された年度から始まるすべての関連する過去の報告期間に対して本ASU案を遡及的に適用する。

 

適用日については関係者のフィードバックを待って検討するとされている。

コメント締切りは2017年12月4日である。

 

あずさ監査法人の関連資料

Defining Issues(英語)

 

(2)ASU案「リース(Topic842) - 地役権のリース基準適用にあたっての移行措置」を公表(2017年9月25日 FASB)

本ASU案は、公表済みの会計基準であるASU第2016-02号「リース(Topic842)」における地役権の取扱いを明確化すると共に、新たな移行のための実務上の便法を設けるための修正提案である。

本ASU案は、一般に、特定の目的のために他者の土地を利用する権利である地役権に適用され、地役権がリースの要素を含むか否かを新リース基準(Topic842)に従って評価すべきことが明確化されている。その結果、リースに該当しない地役権にのみ、他の会計基準(例:無形資産)が適用されることになる。

一方、現在の実務において地役権は必ずしもリース基準(Topic840)での会計処理の検討が行われていない。FASBは新基準適用時のコスト及び複雑性を考慮し、新基準適用開始日に存在している地役権のうちTopic840に基づいてリースか否かの評価を行っていないものについて、現在の会計処理を継続する選択を容認し、新基準は適用開始日以降に生じた地役権から将来に向かって適用することを提案している。

コメントの募集は2017年10月25日に締め切られている。本ASU案の適用開始日は公表済みのTopic842と同じ2018年12月16日以降に開始する事業年度(公開企業の場合)とすることが提案されている。

 

あずさ監査法人の関連資料

Defining Issues No. 17-20(英語)

 

(3)ASU案「ASU第2016-02号「リース」(Topic842)に対するテクニカルな修正及び改善」の公表(2017年9月27日 FASB)

ASU案は、ASU第2016-02号「リース」(Topic842)において不明瞭であった点の明確化や意図しないガイダンスの適用を正すことを目的として、テクニカルな修正及び改善を提案するもので、主な提案は以下の通りである。

 

  • 貸手の「リースの計算利子率」はゼロを下回ることができないことを明確にする修正
  • 貸手及び借手はリース分類の見直しが要求される場合に見直し時点で存在する事実と状況に基づいてリースの分類を行うこと、及び貸手はリース期間の算定に含めていなかった延長・購入オプションが借手によって実際に行使された場合、借手によるオプションの行使をリースの条件変更と同様に扱うことを明確にする修正
  • 正味リース投資未回収額の減損テストにおいて、リース債権及び無保証残存価値から生じるキャッシュ・フローの両方を考慮することを明確にする修正

 

これらのほか、経過措置のガイダンスの明確化その他の改訂を提案している。なお、FASBはこれらの修正が「リース」(Topic842)の適用に大きく影響するとは考えていない。

コメントの募集は2017年11月13日に締め切られている。

 

あずさ監査法人の関連資料

Defining Issues No. 17-20(英語)

 

2.監査関連
該当なし

 

米国基準についての詳細な情報、過去情報は

あずさ監査法人のウェブサイト(米国基準)

執筆者

有限責任 あずさ監査法人

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