2017年技術移転法における税務上の留意点 | KPMG | JP

2017年技術移転法における税務上の留意点

2017年技術移転法における税務上の留意点

2017年6月19日、国会は技術移転法No. 07/2017/QH14(以下、新法)を可決しました。新法は2018年7月1日より有効となり、2006年11月29日発行の技術移転法No. 80/2006/QH11(以下、旧法)に代わり適用されます。新法は、税務上の取扱いに影響を及ぼす以下の重要な事項を規定しています。

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1. 技術移転契約の登録

旧法では、企業は技術移転契約を登録する法的な義務はないものの、契約当事者が望む場合、その契約を任意で登録することができると規定されていました。
一方、新法では、以下の技術移転契約は必ず管轄機関に登録しなければならないと規定されています。

  • 外国からベトナムへの技術移転
  • ベトナムから外国への技術移転
  • 公的資金、公的予算が用いられるベトナム国内の技術移転(ただし、科学技術業務に関する登録証が付与されている場合を除く)


旧法では技術移転契約を登録する義務はありませんでしたが、実務上、税務調査時に税務当局が技術移転に対する報酬の損金算入の検討にあたり、技術移転契約の登録書類の提出を要求するケースが散見されました。新法の適用に伴い、技術移転契約が登録されていない場合、税務当局はより明確な法的根拠に基づき、技術移転に対する報酬の損金算入を否認する指摘が可能になると考えられるため、留意が必要です。

2. 技術移転に対する報酬の支払方法

旧法では、技術移転に対する報酬の支払方法として以下の方法を規定していました。

  • 現金又は物品にて一括あるいは分割して支払う方法
  • 投資プロジェクト又は企業に対して技術移転の価値を現物出資する方法
  • 契約当事者間で合意したその他の支払方法
 
新法では、旧法の計算方法に加えて技術移転に対する報酬の計算方法として以下の方法を規定しています。
  • 純価格の比率に対して支払う方法
  • 純売上高の比率に対して支払う方法
  • 技術移転に対する報酬の受取り側の税引前利益に対する比率により支払う方法

3. 技術移転価格に対する監査

新法では、法規制に従い下記の技術移転については監査を受けなければならない旨を規定しています。

  • 国家資本が入っている当事者が1名以上含まれる当事者間の技術移転
  • 親会社と子会社の関係にある当事者間の技術移転
  • 税法上の関連者の関係にある当事者間の技術移転


上記規制に従い、税務当局は、法人税法上の損金算入要件の検討にあたり、技術移転を受ける企業に対し、技術移転に対する市場価格の決定等に関する書類提出を要求する可能性がある点について留意が必要です。

4. 技術導入、移転及び更新の税優遇

新法は、以下に対する税優遇を規定しています。

  • ベトナム国内で生産/創造することができない、機械装置、備品、スペアパーツ、原材料、サンプル品、技術であり、研究開発、技術革新、技術移転に直接使用するために輸入されるもの。科学技術発展のための科学情報及び教材。
  • 技術のインキュベータ、科学技術のインキュベータ、革新的なスタートアップ企業に投資する組織及び個人。技術移転サービスから所得を獲得する科学技術市場の中間組織。
  • ベトナムから外国へ技術移転を行う組織及び個人。科学研究、技術開発、技術移転に関与する組織及び個人。
  • 奨励されている技術の移転を行う組織及び個人

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