IASB Updateの主要論点 2017年5月号 | KPMG | JP

IASB Updateの主要論点 2017年5月号

IASB Updateの主要論点 2017年5月号

本稿では、2017年5月に開催されたIASB会議の概要をまとめたIASB Updateについて、IFRSを適用している(又はIFRSを適用することを検討している)日本企業の観点から解説しています。

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オリジナルのIASB UpdateはIASBのウェブサイトから入手でき、日本語版もありますのでそちらをご参照ください。

総括

今月のIASB会議は2017年5月16日(火曜日)と5月17日(水曜日)に開催されました。アジェンダは大きく分けて次の6項目でした。

  • 動的リスク管理
  • 料金規制活動
  • IFRS基準の導入上の論点
  • リース - 導入に関するアップデート
  • リサーチ・アップデート

これらのうち、動的リスク管理、料金規制活動、リース、リサーチ・アップデート、のれん及び減損については意思決定が行われていません。IFRS基準の導入上の論点では、IFRIC解釈指針の公表が承認され、関連会社及び共同支配企業に対する長期持分に関する会計処理について意思決定が行われています。

IFRS基準の導入上の論点

法人所得税の取扱いに関する不確実性に関する解釈指針の公表
法人所得税の取扱いに関する不確実性に関するIFRIC解釈指針の公表が承認されました。
なお、この決定を受け、6月7日にIFRIC解釈指針第23号「法人所得税の取扱いに関する不確実性」が公表されています。

 

IAS第28号の改訂:関連会社及び 共同支配企業に対する長期持分
IFRS基準の年次改善(2015年-2017年サイクル)の公開草案において、関連会社及び共同支配企業に対する長期持分(純投資を構成するものの、持分法が適用されない部分)につちえはIFRS第9号が適用されることが提案されていましたが、今回の会議でこの提案を最終化することが暫定的に合意されました。また、発効日は2019年1月1日とし、早期適用を認めることが暫定的に合意されました。なお、IFRSの初度適用企業の移行規定については将来の会議において議論することが暫定的に合意されました。

 

日本企業への影響
長期持分については、IFRS第9号を適用した上で、IAS第28号の損失の配分及び減損に関する規定が適用されることになります。

のれん及び減損

意思決定が行われていないため、IASB Updateには詳細が記載されていませんが、のれん及び減損に関する議論の内容についてご紹介します。
のれん及び減損については、現在、主に次の3つの角度から見直しが行われています。

(1)IAS第36号「資産の減損」の減損テストの簡素化
(2)IAS第36号の減損テストの有効性の改善
(3)のれんの減損に関する開示の改善

今回の会議では、(1)の簡素化の方策として2つの点が議論されました。第1の論点は、回収可能価額の算定について、現在は、処分コスト控除後の公正価値及び使用価値のいずれか高い金額とすることとされていますが、これを一本化することができないかということです。第2の論点は、少なくとも年に一度、減損テストを行わなければならないという規定を廃止し、兆候があった場合にのみ、減損テストを行うこととすることができないかということです。
これらの論点については、引き続き議論していくことになっています。

執筆者

有限責任 あずさ監査法人
会計プラクティス部
パートナー 川西 安喜

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