平成29年度税制改正(M&A実務への影響)

平成29年度税制改正(M&A実務への影響)

平成29年3月27日に、第193回通常国会において平成29年度税制改正法案が可決・成立しました。平成29年度税制改正では、政府与党の『経営戦略に基づく先を見据えたスピード感のある事業再編等を加速させる』という方針(平成29年度税制改正大綱より)が反映された改正が行われています。

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本稿では、企業買収、事業売却、事業統合、組織再編などの実務を想定して、これらの改正がどのようにM&Aの実務に影響を与えるかについて解説します。なお、今後法人税基本通達等の改正が行われた場合、本稿の記載事項に影響が生じる可能性があること、並びに本文中の意見に関する部分については、筆者の私見であることをあらかじめお断り致します。

ポイント

  1. スピンオフ税制:特定の事業を分離して新設会社を設立し、当該新設会社をグループ外の会社とする等のスピンオフを適格組織再編とする税制が新たに創設された。
  2. グループ内の適格分割型分割の改正:グループ内の適格分割型分割の支配関係継続要件が緩和された。
  3. 株式継続保有要件の改正:共同事業組織再編(グループ外の法人同士の再編)に係る適格要件のうち、一定のケースにつき株式継続保有要件が改正された。
  4. スクイーズアウトの改正:スクイーズアウト(100%子会社化)に関して、一定の金銭交付合併及び株式交換が適格組織再編として認められることとなる一方で、全部取得条項付種類株式等によるスクイーズアウトが、組織再編取引の一類型とされ、一定の要件を充足しない場合、完全子会社となる法人に対し時価評価課税が適用される。
  5. 連結納税とM&A:連結納税開始・加入時の時価評価課税に関して、自己創設のれんが課税の対象外となることに加え、上述のスクイーズアウトの改正により時価評価課税の対象外となる100%子会社化の手法が増えた。

内容

  1. スピンオフ税制
    1. 適格スピンオフの類型と適格要件
    2. 共通の留意点
    3. M&A実務での利用可能性
  2. グループ内の適格分割型分割の改正
  3. 株式継続保有要件の改正
  4. スクイーズアウトの改正
    1. 金銭交付合併・株式交換
    2. 全部取得条項付種類株式等
    3. 実務への影響
  5. 連結納税とM&A
    1. 連結納税加入時の時価評価/欠損金の切捨対象外法人の拡充
    2. 自己創設のれんに対する課税

執筆者

KPMG税理士法人
M&Aグローバル・ソリューションズ ディールアドバイザリー
パートナー 三輪 聡也

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