KPMGグローバルCEO調査2017(日本語版) | KPMG | JP

グローバルCEO調査2017では、いまや破壊がいかにしてCEOや企業にとって避けられない現実となりつつあるか、また、そのような環境下で彼らがどのように不確実性の高まりに対応しているかについて考察します。大半のCEOは破壊を機会と捉え、ビジネス・モデルの変革や、新製品やサービスの開発、そして、さらなる成功に向けた事業の再構築を実施するためのチャンスだと考えています。

KPMGグローバルCEO調査2017は、世界の主要10ヵ国で企業を率いる約1,300人のCEOの見識を明らかにしています。純利益の確保というプレッシャーに常にさらされる中、CEOたちは、価値創出の方法を変革しながら、企業の主力事業の強みを管理することに重点を置いています。

破壊を受け入れるCEO

企業を率いることは、これまでに増して、慣習に立ち向かい、前向きな変革を進めていくことを意味します。本調査によると、4人のうち3人(74%)のCEOは、自社が属する業界でディスラプター(破壊者)になることを目指していると答えています。

CEOはさまざまな理由で破壊を受け入れています。例えば、技術による変革は世界規模で産業や経済を一変させ、地政学的現状を刷新することができます。

そのため、CEOは、価値を創造する新たな方法や、主力ビジネスの強化、自社が乗り遅れないためのイノベーションを模索しているのです。70%のCEOは、外部からの新しい影響力や協力関係に対して、かつてないほど受け入れる姿勢をとっていると述べています。

74%

4人のうち3人のCEOは、自社が属する業界でディスラプター(破壊者)になることを目指していると回答しています。

自己破壊:新鮮な視点を見つける

不確実な未来に待ち受ける課題に対処するには、組織の再構築以上のことが必要です。CEOは、自らのスキルや役割にも焦点を当てています。多くのCEOにとって、破壊は組織の課題であるとともに個人のチャレンジでもあるのです。

CEOは、自身の役割や、成功に必要な特質を進化させています。回答者の45%が述べているように、感情的知性などのソフト・スキルをより重視するという傾向が表れています。

CEOはまた、職務を担い始めた頃はそれほど重要ではなかった新しい技術的スキルを、今は常に学んでいると答えています。

68%

およそ10人に7人(68%)のCEOが過去12ヵ月間に、自らのスキルを高めるために研修などを受講しています。

65%のCEOが、破壊は脅威ではなく機会であると考えています。

ビジネスに挑戦する

CEOは、根本的な変化を起こすために、自身の役割を破壊しながらビジネスそのものを再構築するという難しいバランスをとろうとしています。

不確実性の高い時代には、利益を確保できるよう既存市場での事業の強化にフォーカスしながら、新たな事業機会を捉える準備をすることが必要であると心得ています。

同時に、CEOは破壊を積極的にとり入れ、新しく刺激的な価値の創出を推進しています。本調査によると、彼らはイノベーションを、最優先戦略にしていると同時に、成長するための主要なイニシアチブとして位置づけています。

OracleのCEO、Safra Catz氏は語ります。「だから、どの方向にも注意を向ける必要があるのです。私がアドバイスするなら、横合いから一撃を受けると倒されてしまいます。ですから、あらゆる方向に注意する必要があります。誰かにアドバイスするとしたら、こう言います。『自分の仕事をし、周りをよく見、顧客に話しかけ、使命に忠実であれ。成功に惑わされてはいけません』と。」

世界の概況に慎重

KPMGの2016年グローバルCEO調査が発行されて以来、12ヵ月間で、世界はより複雑で予測できない場所になりました。「いつもどおりの仕事」という考え方はもはや、間違いなく通用しません。

これからの3年間で世界経済の成長の見通しに自信を示すCEOは、およそ3人に2人(65%)でした(2016年の80%から低下)。この自信の低下は、同じく今後3年間の自国や業界の成長通しに対する結果にも表れています。

また、とりわけ銀行、エネルギー、消費財小売など、一部の業界のCEOは、その他の業界と比べ、自社の業界の成長見通しに楽観的な考えを持っています。

65%

CEOの3人に2人が、これからの3年間で世界経済の成長の見通しに自信があると回答しています(2016年の80%から低下)。

今後3年間における世界経済の成長に対する国別信頼感(2017年と2016年)

本調査では、世界経済の成長への自信は地域によってかなり異なることが分かりました。米国のCEOは特に、他の国のCEOよりも高い自信を示しています。また、米国は昨年から今年にかけて唯一自信を強めた地域グループです。欧州における見通しは、昨年よりは下がったものの、全体的に今年も楽観的です。最も大きな変化はアジア太平洋地域です。特に、オーストラリア、中国、日本では、昨年の高水準から大きく低下しました。

ビジネスレベルで楽観的

本調査によると、CEOは引き続き自社の成長には自信を持っていることがうかがえます。10人のうち8人(83%)以上のCEOが、今後3年間における自社の成長に自信を持っています。そして、およそ半分(47%)のCEOが強く自信を持っていると答えています。

この数字は昨年からわずかに6%下がりましたが、それでもまだ高い比率を占めており、CEOたちの楽観的な考え方を表しています。

83%

10人のうち8人(83%)以上のCEOが、今後3年間における自社の成長に自信があると答えています。

地政学による税制への影響

企業に対する地政学リスクの短期的影響としては、税制への影響があるかもしれません。KPMGの税制のグローバル責任者であるJane McCormickは、企業は「税制と通商政策に関わるかつてない変化の時代を迎えています」にいると語ります。

そのためか、CEOの67%は今後3年以内に自国の税率が引き上げられると予想しています。この割合を国別で見た場合、英国(81%)、フランス(80%)、中国(76%)、スペイン(74%)、ドイツ(74%)ではより高く、増税の見通しを最も懸念していることがわかります。

67%

CEOの67%は今後3年以内に自国の税率が引き上げられると予想しています。

スペインに拠点を置く多国籍銀行グループ、Santander Group社のJose Antonio Alvarez CEOは、「今後も厳しい状況が続く」と述べています。「テクノロジーの変化のペースはどの銀行にとっても大きな課題であるうえ、当社の主力市場の一部ではマクロ経済の課題が続くとみています。しかし、Santanderの見通しは前向きです。」

地政学の不確実性

今回の調査でCEOは、この1年の政治動向を受け、今後直面しうる新たな戦略上、経営上の課題を認識しています。

過半数(52%)は、現在の政治情勢の不確実性は、長年経験してきた以上に事業に大きな影響をもたらすと考えています。

多くのCEOは、そうした影響に対してすでに措置を講じています。過半数(69%)は潜在的な脅威をより正確に把握するため、新しいスペシャリストを経営陣に迎え入れようとしています。4人に3人は、情勢の変化に従って対応できるようシナリオ作りにいっそう多くの時間を費やしていると述べています。

CEOが不確実性による影響に対処するための措置

69%

過半数のCEOは潜在的な脅威をより正確に把握するため、新しいスペシャリストを経営陣に迎え入れようとしています。

75%

調査に参加したCEOのうち4人に3人は、シナリオ作りにいっそう多くの時間を費やしています。

変化するリスク情勢

不確実性の高まりに伴い、企業は主要リスクを再評価しています。 CEOの10人に7人(69%)は過去1年にガバナンスとリスク管理への投資を増やし、うち27%は大幅に増やしたと回答しています。

今年の調査で目立った変化に、最も懸念するリスクとしてレピュテーション/ブランドリスクを挙げたCEOの数が増えたことがあります。 CEOは、会社がかつてないほど透明な環境に置かれていることを強く意識しています。

最近のサイバー攻撃の頻発やそれが引き起こす壊滅的ダメージを考えると、サイバーセキュリティが今年、昨年の1位から5位に後退したことは意外にも見えます。これは、CEOのリスク管理への自信が高まっていることを考えると、ある程度説明がつくかもしれません。

上位リスクのランキング(2017年と2016年)

2017年 2016年
1 オペレーショナルリスク サイバーセキュリティリスク
2 最新テクノロジーリスク 規制リスク
3 レピュテーション/ブランドリスク 最新テクノロジーリスク
4 戦略リスク 戦略リスク
5 サイバーセキュリティリスク 地政学リスク

イノベーションが上位5つの戦略的取組みにどう反映されているか

上位の戦略的取組み

取組み 順位
市場投入のスピードアップ 1
イノベーションの醸成 2
破壊的テクノロジーの導入 3
よりデータ重視になること 4
ビジネスのデジタル化 5

今後3年間におけるテクノロジーに関する主な障壁

上位のテクノロジーに関する課題

課題 順位
新しい戦略上の人材の獲得 1
コグニティブテクノロジーの統合 2
新しいテクノロジーの試験的な導入 3
データアナリティクスと予測技術の最適な活用 4
既存の従業員への新しいスキルの再教育 5

グローバルCEOが最優先事項を設定

KPMG 2017年グローバルCEO調査では、将来の不確実性に備えながら破壊に挑戦するという難しいチャレンジに対するCEOの取組みを紹介しています。CEOが、7つの中核領域において、また、イノベーションおよび信頼構築の分野において、どのように優先順位付けを行っているかについてまとめています。

三井物産の安永竜夫代表取締役社長は、主要な事業領域から踏み出すことだけでなく、既存のビジネスがもつ潜在的持続力を重視していると述べています。「当社の戦略は、主力事業強化により収益基盤を構築し、さらに有望な成長分野で新たなビジネスを創出していくことです。事業計画策定の早い段階から長期的な経営視点を持ち、持続可能な成長に挑戦していきます」と語っています。

主力事業を強化する

CEOは既存市場と主力事業の強化により、今後の不確実性に備えようとしているようです。同時に、CEOの70%は、利益成長を投資の主な目的としています。

今後3年間の成長に向けたCEOの優先的成長戦略

変革が日常になる

多くの企業は変革を、特別なプログラムにより事業が新たな形態に突然変化するものではなく、通常業務の一環として受け入れる可能性があると考えられます。53%のCEOが既存市場での戦略的拡大を最優先に強化しています。

テクノロジーによるイノベーションを拡大

見通しが不確実な状況下では、企業は従来、イノベーションへの投資を抑制します。しかし、今日のCEOは、テクノロジーによるイノベーションを手控えるのではなく拡大しようとしています。

戦略的取組み - 例えば市場投入の加速やデジタル化の採用、破壊的テクノロジーの導入など - はすべて、さまざまな側面でイノベーションを支えています。また、多くのCEOがイノベーションのプロセスにおいて実践的な役割を果たしている様子も見られます。

Aviva社のWilson氏は、破壊の実現に強い個人的関心をもつCEOの代表格です。同氏は、会社がデジタル機会の開拓に向けてロンドンに「デジタル・ガレージ」を設置した際、いかに自分がその取組みの成功に力を注いだかを語っています。

「デジタルビジネスと従来事業の結びつきを遮断しなければならないことはわかっていました」と同氏は述べています。「始めるに当たり、私は『他の事業と競合し、他の事業の売上を減少させるのが戦略だ』と言いました。皆は嫌がりました。しかし私は、従来事業がこの取組みを絶対に妨害できないようにする必要がありました。それが全体の流れを変えました。」

イノベーションが上位5つの戦略的取組みにどう反映されているか

上位5つの戦略的取組み

取組み 順位
市場投入のスピードアップ 1
イノベーションの醸成 2
破壊的テクノロジーの導入 3
よりデータ重視になること 4
ビジネスのデジタル化 5

人工知能に関するCEOの見方

コグニティブテクノロジーは一般に多くの役職を不要にすると言われていますが、実際には、多くのCEOはコグニティブテクノロジーによって、今後3年で人員数は増えると予想しています。

32%のCEOは特定の職務において増加幅をわずかとみていますが、本調査の対象のCEOの大部分は、これらの職務において、コグニティブテクノロジーは短期間的な人員増加につながると考えています。

コグニティブテクノロジーは今後3年間に人員数にどのように影響するか

50%のCEOが、破壊のスピードに対応するための自社の感知能力や革新的プロセスが備わっていないと認めています。

破壊の影響を管理する

破壊はリスクを伴います。特に、同業他社の多くが市場の先を行こうとしているときはなおさらです。CEOの半数前後(48%)は今後3年間に自社の業界で大きな破壊が生じると予想しています。

調査結果によると、多くのCEOは、自分が業界の変化を管理し、競争の激しいイノベーション重視の環境の中で成功できると自信をもっています。今年、48%のCEOは、現在競合として認知されていない新規参入者によって自社のビジネス・モデルが破壊されると懸念しています。この数値は前年の65%から下がりました。しかし、CEOたちは現状に満足していません。CEOは、会社は常にもっと効果的にイノベーションを実現できること、それは、特に新しいテクノロジーを導入したときであることを理解しています。例えば、2人に1人は、急速な破壊に対応するための最先端の警戒システムや能力、革新的プロセスをまだ導入できていないと認めています。

Macquarie社のMoore氏は、会社はこれまで不確実性に直面すると、革新的発想に頼ってきたと述べています。同氏は、「当社は知的好奇心、楽観主義、さまざまな発想を受け入れる姿勢によって成長してきました」と述べています。「こうした姿勢は、この数年の地政学と世界経済の課題を前に特に重要になっています。」

48%

今後3年間に自社の業界で大きな破壊が生じると予想するCEOの割合

 

48%

自社のビジネスモデルを破壊する新規参入企業が現れることを懸念するCEOの割合

テクノロジー:成熟については明暗混在

市場を破壊する、あるいは確立された組織構造の内部を革新する能力は、最先端テクノロジーとその応用の可能性を企業がどれだけ理解しているかということと密接に関連しています。

CEOのテクノロジーの理解に対する自信は向上

2017年のCEOは、2016年のCEOより最新テクノロジーへの理解に目立って自信を示しています。半数(47%)は依然、自社が最新テクノロジーのスピードに追い付けるかを懸念していますが、2016年の調査時では77%と明らかに高めの割合でした。

最新テクノロジーに追いついていけるかどうか懸念しているCEOの割合 >>

47%

しかし、テクノロジーを理解しているからといって、CEOが社内の技術革新を「既成事実」と捉えていることにはなりません。10人に4人(38%)は、顧客と効果的につながれるほどデジタルを活用していないことを懸念しています。また、10人に6人(61%)は、自社が新しいビジネスモデルの構築に十分な成果をあげていないとの懸念を伝えています。

顧客との繋がりにデジタルを十分に活用しきれていないと懸念しているCEOの割合 >>

38%

継続的な課題

企業はテクノロジーに関して前進しているものの、根深い問題が残っています。CEOが直面している基本的な課題は人材不足とコグニティブテクノロジーの統合の複雑さをめぐる問題です。同様に、導入に対する最大の障害について尋ねると、統合の複雑さとスキルの不足がそれぞれ1位と3位につけています。

今後3年間におけるテクノロジーに関する主な障壁

上位のテクノロジーに関する課題

課題 順位
新しい戦略上の人材の獲得 1
コグニティブテクノロジーの統合 2
新しいテクノロジーの試験的な導入 3
データアナリティクスと予測技術の最適な活用 4
既存の従業員への新しいスキルの再教育 5

10人のうち7人のCEOは、顧客の最良の利益を守るという責任がますます高まっていると感じています。

顧客に関する直感と数字をバランスさせる

CEOの野心を実現するには、主に市場との関係を管理し、顧客が求めるものを理解し、ブランドを保護する力が欠かせません。

今年の調査では、CEOはきわめて直観的なレベルで顧客のニーズと望みを把握しています。10人に6人強(64%)は、市場のシグナルを効果的に感じ取れると答えています。

市場のシグナルを効果的に感じ取れると答えているCEOの割合 >>

64%

顧客が何を重視しているかを理解する能力は、企業のサービスと製品の顧客体験を改善するために不可欠です。そのため、企業は改革を実施し、顧客に提供する体験を改善しています。55%は、フロントオフィス業務に顧客中心のアプローチをもっと反映させるため、ミドルとバックオフィスのプロセスを一致させていると回答しています。

顧客中心のアプローチをもっと反映させるため、ミドルとバックオフィスのプロセスを一致させているCEOの割合 >>

55%

Oracle社のCEO、Safra Catz氏にとって、会社の成功は顧客が何を求めているかを理解することにかかっています。同氏はこう述べています。「特に物理的に見ることのできない製品を扱っている当社のような企業では、成功を測る唯一の方法は顧客の成功を理解することです。それを認識すべきです。」

データアナリティクスによる顧客の成功

多くの企業にとって、顧客とともに長く成功を収めること、そして新しいサービスと製品の発売を成功させる能力は、データアナリティクスにおける成熟した能力と人への理解をバランスさせられるかどうかにかかっています。しかし、まだ道のりは長いようです。CEOの半数近く(45%)は、良質なデータの不足が顧客理解の阻害要因となっていると答えています。また、56%は、自分が経営判断の基礎としているデータの完全性に懸念を感じています。

良質なデータの不足が顧客理解の阻害要因となっていると答えたCEOの割合 >>

45%

しかしながら、CEOはデータへの信頼が高まらない限り、業界を一変させる革新的な製品やサービスを提供するのは難しいと感じていることは明らかです。

経営判断の基礎としているデータの完全性に懸念を感じているCEOの割合 >>

56%

KPMG International アドバイザリーのグローバル責任者、Mark A. Goodburnによると、「これまでは過去のデータに大きく依存していました。データははるかに短期的になり、より簡単に予測できるようになりました。今では、どれほどデータをもっているかが問題ではなく、そのデータからどれほど予測できるかが重要なのです。短期的な、あるいはより将来の顧客の関心、動向や希望は何かを知ることです。」

人材と採用:スリム化と専門化

CEOは今年の2つの目標、すなわち破壊を進めることと不確実性を利用することの間でバランスをとっており、それが人材に対するアプローチに明らかに影響しています。

慎重な採用計画

CEOは今後3年間に人員数を増やすとしています。しかし、その見込み自体は昨年より後退しています。2016年の調査では、73%が近い将来、従業員数は6%以上増えると想定していましたが、今年の調査では、それだけの増加幅を見込む割合は47%を低下しました。。

47%

従業員数が6%以上増えると想定しているCEOの割合

しかし、CEOの過半数は、短期的に採用への投資を増やす計画です。過去12ヵ月間では、52%が採用への支出を増やしたと回答しましたが、今後3年間に採用への投資を増やすとした割合は75%に上昇しています。

これは、企業が自社の市場を破壊するには高度なスキルをもつ人材がカギになる、という見方を裏付けています。

75%

今後3年間に採用への投資を増やすとするCEOの割合

KPMGマネジメントコンサルティングのグローバルテクノロジー責任者、Lisa Heneghanは人員増はずっと続くわけではないと指摘します。「現在、企業は主にクライアントの体験を改善するためにデジタルレイバーを活用しています。その最大の理由がコスト削減ではないため、そうなるまで企業が労働戦略を大きく変化させるとは考えにくいのです。それにはもっと時間がかかります。」とHeneghanは説明しています。

企業が人員を削減するためにコグニティブテクノロジーを用いる前に、もう1つ解決すべき要因があります。それは信頼です。Heneghanはこう問います。「意思決定をするのにソフトウェアに頼る場合、それらの決定が正しいものだろうと信じられるようになるのは、どの時点からでしょうか。時間をかけて信頼を構築していくしかありません。」

サイバー:進化し続ける脅威

サイバーリスクは、昨年の最も懸念されるリスクの1位から今年は5位に後退しましたが、それでもCEOにとって大きな懸念であることに変わりはありません。

2017年調査では、CEOはこの脅威に対する自社の管理が前進していると考えており、それが1位から後退した理由と考えられます。今回の調査では、10人に4人(42%)がサイバー事案への備えは十分にできていると感じており、2016年の25%から上昇しました。

42%

サイバー事案に対して十分な準備ができていると感じているCEOの割合

CEOへのサイバーセキュリティ管理の要請は増えています。調査では、72%が自分の仕事に一定程度のサイバーリスク軽減が含まれることに納得していると回答しています。昨年のこの割合は83%でした。

72%

自分の仕事に一定程度のサイバーリスク軽減が含まれることに納得していると答えたCEOの割合

Hoしかし、昨年の調査の傾向と同様に、CEOの相当部分(71%)はサイバー投資をコストではなく、新しい収益源の発見とイノベーションの機会とみなしていると回答しています。例えば一部の企業は、別の国でのログインなど異常なログインがあった場合、顧客にアラート通知を送る技術に投資することで価値を創出しています。顧客は誰かのなりすましを知ることができ、これらの企業は顧客に付加価値を提供する機会を得られているといえます。

一部の企業は、現状を管理する必要性から上級管理職の関与を明確にしています。とカナダの国際銀行、Scotiabank社の社長兼CEO、Brian Porter氏は言います。「当社は現実的なシミュレーションに基づいて対応しています」と語っています。「ある種のサイバー攻撃を受けると何が起きるのか? 経営陣はどのように行動するか? 経営陣の役割は何か? 取締役会の役割は何か? 当社ではこのようにさまざまなタイプのシナリオを作って対応しています。」

サイバー攻撃に対する備え

サイバー犯罪が引き起こすダメージの種類は、業界によって大きく異なります。危険にさらされている主要な業界の一部が、他の業界と比べて、サイバー事案に対する備えが十分ではないと感じているのは以外かもしれません。逆の見方をすれば、そのような企業はハッカーの技術が巧妙になっていることを強く認識しており、レジリエンスを実現することのむずかしさを理解しているのかもしれません。

サイバー攻撃に対し十分な準備ができていると回答した産業

CEOは確かにサイバーリスクを警戒し、多くがこのリスクに自ら直接取り組もうとしています。しかし、サイバーセキュリティ能力の強化に多額の投資を行っている、または、安全対策の議論に直接関与しているからといって、それで安全だと勘違いしているCEOはいるかもしれません。

Akhilesh Tuteja
グローバル・サイバー・セキュリティー共同責任者
KPMG

短期的な視点を超えて:内外の信頼を構築する

近年、大企業に対する世論の目は非常に厳しくなっています。多くのCEOは直近では、このセンチメントはほとんど改善しないと考えています。

企業の成功にはブランドとレピュテーションがますます重要であるとの認識を背景に、CEOの61%は、外部のステークホルダー(利害関係者)や顧客の信頼をより高めることを現在の上位3つの優先課題であると回答しています。

35%

本調査の回答者のうち、今後3年間に企業に対する世間の信頼感が改善すると予想したのはわずかに3人に1人(35%)でした。

サイバー・イノベーション: 71%のCEOはサイバー投資をコストではなく、新しい収益源の発見とイノベーションの機会とみなしていると回答しています。

信頼と企業文化

誠実さを磨き、企業イメージを改善することは容易ではなく、また一夜で実現できるものでもありません。実際、大掛かりなマーケティング活動を行って自社の哲学を熱心に訴えすぎると、「偽善的」な戦術だとして大企業に批判的な識者から非難される恐れがあります。

74%

CEOの4人に3人は、会社の未来を支えるため、信頼、価値、文化をより重視すると回答しています。

こうしたことから、企業組織内に互いを尊重し、透明な文化を作ることを長期的な重点課題にすることが不可欠だと考えています。この考え方は本調査のCEOも共有されているようです。4人に3人(74%)は会社の未来を支えるため、信頼、価値、文化をより重視すると回答しています。10人に6人(61%)は、社会的責任をより重視することは、短期的な業績目標とは両立しないと考えています。

61%

10人のうち6人のCEOは、社会的責任をより重視することは、短期的な業績目標とは両立しないと考えています。

KPMGグローバルCEO調査2017について

グローバルCEO調査2017は、オーストラリア、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、スペイン、英国、米国の1,261名の最高経営責任者(CEO)を対象にしています。対象業種は、自動車、銀行、インフラ、保険、投資管理、ライフサイエンス、製造業、小売/消費財、テクノロジー、エネルギー/公益事業、電気通信の主要11業種です。CEOの所属企業の売上高別の内訳は、312名が5億~ 9億9,900万ドル、527名が10億~ 99億ドル、422名が100億ドル以上となっています。1,105名が上場企業、156名が非上場企業のCEOです。調査は2017年2月21日から4月11日にかけて実施されました。

数字は四捨五入しているため、必ずしも合計は100%にならない場合があります。

Country reports

The 2017 Global CEO Outlook is based on CEOs’ perspectives from around the world. For a more in-depth view from a country perspective, look at the results for a selection of countries.

2017 global ceo outlook country reports

CEOプロフィール

世界中の大企業のCEOが、経済や自社および自信の役割についての知見を提供しています。スクロールして、内容をお読みください。

José Antonio Álvarez

CEO
Santander Group

Banco Santander is the largest bank in the Eurozone by market capitalization (€85 billion, as of 19 May 2017). Geographic diversification in Europe and the Americas balances the profits of this retail and commercial bank between emerging and developed economies. Its strategic focus on organic growth through earning customer loyalty has pushed it to leading positions in customer satisfaction in nearly all of its markets while boosting fee income.

The company’s CEO since January 2015, José Antonio Álvarez has been tasked with continuing that growth agenda in an increasingly competitive and disrupted marketplace. Key to the company’s strategy is the notion of earning customers’ loyalty so that they see Santander as their primary banking institution. “Our performance shows that our strategy is working,” says Álvarez. “In the last 12 months, the number of ‘loyal’ customers increased by 1.5 million to 15.5 million.” And while these numbers have catapulted the bank to the top of the heap in customer satisfaction rankings in most of its core markets, Álvarez says he still sees plenty of upside for his organization. “In total, we serve 128 million customers worldwide,” he says. “This means we still have huge potential for increasing the number of loyal customers, even within our existing customer base.”

Asked about the company’s most pressing investment priorities these days, Álvarez was quick to cite the bank’s technology spend, which is currently €1.9 billion per year - an investment he says that is focused primarily on helping the company to better serve its customers via digital channels. “We’re looking at how new technologies can allow us to have more commonality across the group on the operational side and pushing in that direction,” he says.

On the risk management side, Álvarez noted that, as is the case with all banks, Santander’s performance is linked closely to the economies of the countries in which it operates. “That is why our unique business model is so important, as we have a balanced presence across both mature and developing markets. This means our fortunes are not tied to a single economy,” he says.

Like many of its peers in the financial services space, Santander is starting to study and implement a number of emerging technologies, including artificial intelligence (AI). He says AI, in particular, has the potential to reduce processing times for products such as mortgages, which have historically required significant back- and middle-office processing. Álvarez also says that it’s vital in a commoditized business, such as banking, to keep a close eye on costs. “Our efficiency is one of our main advantages,” he says. “The efficiency ratio of our peer group is in the 60s. At 46 percent, our ratio is top-three among our peers. Maintaining this advantage is critical.”

In an age of increased automation in financial services, Álvarez says that success requires CEOs, “…who are capable of bridging the gap between the digital world, which is shaping the future, and the knowledge and expertise of a conventional, trusted institution that’s been in business for 160 years,” he says. “We need to be able to strike a balance between those two worlds.”

When asked which personal attributes have become more important in his work as CEO, Álvarez referred to his belief in ‘straight talk’: “I was known for not beating around the bush,” he says. “In my conversations with our teams, speaking clearly and the ability to listen show up again and again as a valuable attribute.”

Guenter Butschek

CEO and Managing Director
Tata Motors Limited

Part of the Tata group, Tata Motors Limited (TML) has established itself as a leading global automobile manufacturer, with a portfolio that includes cars, utility vehicles, a full range of trucks (0.5-49 ton GVW), buses and defense vehicles. To date, the company has sold more than nine million vehicles in more than 50 countries and employs a workforce of 45,000. One of the things the company remains focused on - says CEO and Managing Director Guenter Butschek - is research and development around new powertrain solutions, which includes a portfolio of green drivetrain and alternative fuel solutions, enhancing safety by providing suitable ”Advanced Driver Assistant Systems” for the Indian market environment. On the product portfolio side, Butschek says the company is making strategic investments that will allow it to produce its passenger vehicles on its Advanced Modular Platform, a move that will help TML to create significant economies of scale. The same concept will be applied for a larger passenger vehicle product family and the entire commercial vehicle portfolio.

He says the company is also investing heavily in technology as it explores new opportunities to bring TML into the digital age. “Tata Motors has developed a well-defined technology roadmap for the future, which is well-integrated into our product strategy,” says Butschek. He also specifically mentions the increasingly important role of artificial intelligence, which he refers to as “…a business imperative to manage the new complexity of data with predictability, reliability and speed.”

TML is already working on a number of virtual reality applications, including a strategic partnership with Microsoft, which will help it unveil a number of ‘out-of-the-box’ concepts for its customers. He points to examples such as ‘gaming zones’ (using FORZA and HoloLens, etc.) and an exciting ‘Virtual Showroom’ jointly developed with Tata Elxsi, a leading provider of design and technology services. “And in the back-end operations, we are working on concepts like Industry 4.0, data analytics and the Internet of Things to name a few,” Butschek says. “It’s redefining the way we currently operate and take decisions.”

At the same time, however, TML is also prioritizing the importance of customer relationships in an increasingly competitive marketplace. “Under the organization’s strategic game plan, we have redefined ‘customer centricity’ as one of our six pillars,” he says. Dedicated project teams are working to achieve higher levels of customer satisfaction by building customer insights into key processes. Butschek also says that he held group discussions and roundtables with dealers in the fall of 2016 to establish processes for capturing the customers’ insights, which were then fed into process optimization and the product development cycle, with progress regularly monitored by the top leadership team.

When asked whether he's learning new skills in his role as CEO, Butschek was decisive in his response. “Without the appetite to learn while you grow, you will miss the opportunity to shape the future,” he says. “As individuals, we just get blocked in our routine tasks. I am particular about my own development and, therefore, keep my eyes open to the world. Devoting time for ‘hands on experiences’ at innovation hubs across the globe, like Silicon Valley, or the budding start-ups in Bangalore are some of my personal priorities.”

Safra Catz

CEO
Oracle

For the better part of the last decade, Oracle has been working diligently to get a head start on the competition, rewriting all of its products for the cloud. Oracle has boosted its R&D spending significantly, invested in a massive infrastructure platform for its cloud solutions and is now actively, and very successfully, selling those solutions to businesses of all sizes.

The company has undergone a period of incredible transformation. Oracle changed not only the products it was selling, but also the manner in which those products are implemented, as well as the associated sales processes and back-office processes. “At Oracle, the transformation never ends,” says Safra Catz, CEO who credits Oracle founder and Chairman Larry Ellison as being the visionary behind the company’s most recent metamorphosis. “You’ve just got to constantly improve.”

On the topic of transformation, Catz remarks that it’s important to pay attention to the ‘people’ aspect of change management. “A lot of this is really not about technology. It’s about sociology,” she says. “People hate change. And the reason they hate change is they’re actually afraid you don’t know what you’re doing. You have to build trust into the transformation. You have to show some immediate thinking and some quick results. You have to build momentum.”

When it comes to measuring success at Oracle, Catz says the most effective bellwether is the company’s customers. “It is always about the customer,” she says. “I know that’s really a cliché. But if they’re successful, we’re successful. You have to understand, especially with a product like ours that you can’t physically see, that the only way to measure the success of our company is by understanding the success of our customers.”

As a result of its migration to the cloud, Oracle is now positioned to market to a much larger base of small business. In the old days, if a company wanted to use an Oracle database, it would need to have a database administrator. Today, that’s not the case. “Part of moving to the cloud means we can serve much smaller companies,” says Catz. “Our move down-market is only possible because we’re now able to run all these solutions for these business owners. All they need to do is use a smartphone or a browser.”

At a very disruptive time in the market, Catz says leaders need to make sure they’re focusing on the right areas. “You should focus on the pain points,” she says. “Where are things going wrong? Talk to your customers. They’re the best canary (in the mine) to tell you there’s a problem.”

Reflecting on the company’s continuing journey, Catz says that ultimately, winning means making Oracle’s customers outrageously successful for the long term. “We’re owners. We’re not renters. We’re not patching up walls. We’re building a whole, new, steel foundation here.

Aliko Dangote

President and CEO
Dangote Industries

Dangote Industries, one of the leading diversified business conglomerates in Africa, generates revenues in excess of US$3 billion and employs more than 26,000 people, with business interests as diverse as cement, sugar, pasta, natural gas, and telecommunications.

The company’s various businesses are growing at paces that would make most CEOs envious and Dangote is focused on aggressive growth. “I think really, the future is looking very, very bright,” says Aliko Dangote, the company’s CEO.

When it comes to entering a new geography or a new business line, Dangote has a very specific point of view. Rather than entering a new market via acquisition, he says the company is intent on building the business from scratch and then, in his words, “start competing with a lot of people”. It’s an approach that continues to generate wins for the organization. “Areas where some of our competitors [have] been there for 50 years before us,” Dangote says. “We’ve gone there, we’ve struggled with them. We’ve taken more market share … with no advertisements, nothing.”

Another key element behind the group’s impressive growth is a relentless focus on quality. “What we’re doing is making sure the quality is unquestionable,” he says, adding that when you’re providing the highest quality product in the market, you’re able to attach a very good price to that product.

When the company entered the cement business, for example, Dangote realized the burning question was whether they’d be able to produce cement that rivalled the quality of the established and only other cement producer operating in Nigeria at the time. “We concentrated on quality. We knew customers would not trust our brand because they’d been used to one brand for over 50 years. That’s how we came out to have the best quality ever.”

Dangote is also a big believer in leading by example. He rises before 5:30am every day and after prayers and running 10 km, is at the office by 8:30am, putting in 18-hour days on a regular basis. “I don’t really take my job as something I have to do. It is my hobby,” he says. “Twenty-four hours in a day really is not enough.”

On the topic of leadership, there’s another important element that Dangote thinks is necessary for any company to be successful. “The main thing for any CEO to do is to make sure there’s ownership. Some of our competitors are not doing well because there’s nothing like ownership in their businesses,” he says. “What we try to train our people is that they must be committed and they must have ownership of the business. Don’t take it as something that you’re doing just to earn a salary. I think that kind of outlook can bring a major change in any business that you operate.”

Piyush Gupta

CEO
DBS Group

With more than 280 branches across 18 markets, DBS is one of Asia’s leading financial services groups. And since being appointed to the position of CEO in 2009, Piyush Gupta has been focused on mobilizing DBS’ 20,000 employees to build the Asian bank of choice in a period of significant disruption and transformation.

When asked about DBS' business strategy, Gupta says it’s business-as-usual. “Our strategy doesn’t really change from a year-to-year basis,” he says. “Depending on where you are in the cycle, you either press the foot on the accelerator or not. We’re a little more bullish on countries like India, Indonesia, but that’s just tactical and timing. The basis of our strategy, which is to manage our mature markets for performance…that’s pretty much on track.”

Under Gupta’s leadership, DBS is reimagining its approach to customer experience and continues to transform itself to better compete in an increasingly digital economy. “If you look at our industry, it hasn’t been disrupted even remotely as much as industries like the telcos, or music, or books or retail have been,” he says. “And that is surprising, given that we are really a very digitizable industry. We don’t actually manufacture anything at all. I think we are right at the start of what is going to be quite a dramatic transformation in our industry.”

While the journey toward digitization necessarily brings challenges, Gupta observes that there are also a number of compelling opportunities. “In the big markets, where we are a challenger, we would not have been able to contemplate that with the brick and mortar model,” he says. “Creating a distribution network of branches is just extraordinarily expensive in today’s day and age. The digital opportunity allows us to reimagine how we can access these populations in these markets at a very different cost point.”

Gupta is a big proponent of emerging technologies and speaks enthusiastically about the growing roles that technologies such as artificial intelligence (AI) will play at DBS. Looking ahead, he sees a day when big data and AI will help provide more contextual banking solutions to customers via their smartphones. “I sometimes say my vision is to make DBS invisible,” he says. “What that means is that we should be able to hide the banking services in something else the customer really wants to do with their life and it should be just completely seamless. AI and the contextual use of big data really powers that extremely well.”

On the human capital side, Gupta echoes the sentiments of a number of CEOs with whom we spoke, reiterating the importance of change management during organizational transformation. “We’ve been able to get to a stage where large numbers of people in all our countries are confident enough to go try,” he says. “Fail fast, fail quickly, all the usual mantras of start-ups. We’ve been adopting those.”

When asked about his biggest concerns as a CEO, Gupta is quick to bring up transformation once again. “Our industry is going to be totally transformed and if you don’t transform yourself, you are going to be dead in 5 or 10 years.”

Nicholas Moore

CEO
Macquarie Group

Headquartered in Sydney, Macquarie is a global diversified financial services group with over 13,500 employees and total assets of AU$182.9 billion. Founded in 1969, the company has a 48-year track record of unbroken profitability. Nicholas Moore, Macquarie’s CEO, says the company is well positioned to capitalize on a number of trends, including demographic shifts and an increased move toward digitization in the financial services industry.

While Moore acknowledges there will continue to be short-term fluctuations in the global economy, he is bullish over the long term. “We remain confident about [the global economy’s] long-term resilience and our ability to help clients capitalize on the opportunities this presents,” he said. “A key theme is the ongoing demographic shift in developed and developing markets. The resulting increase in urbanization requires investment in infrastructure, energy and technology. The aging population has also resulted in greater wealth accumulation, driving innovation in investment products. Macquarie is well placed to benefit from these long-term investment themes.”

The company’s growth strategy is driven, as Moore describes it, “from the bottom up”, with its business groups sourcing opportunities in the markets in which they operate. “This approach since inception has enabled us to build a strongly diversified business,” he says.

On the risk management front, Moore says, “Risks that have grown in profile in recent times are regulatory and compliance risk, conduct risk and cyber risk,” he says. “Geopolitical uncertainty is not a new phenomenon and we weigh it as we do all risks.” At the same time, Moore is quick to point out that uncertainty can also create business opportunities as the company looks for new markets in which to operate and for new products to offer its customers.

When it comes to technology, Moore says Macquarie continues to actively embrace emerging technologies and apply them to its businesses. “We’ve already embedded machine learning and artificial intelligence in a range of products, such as the Owners Advisory robo-advice platform and the natural language search in our transaction banking products,” he says. And as is the case with virtually all companies surveyed for this year’s report, Moore said Macquarie is constantly assessing emerging cyber threats and that it continues to improve its security at all levels.

With respect to its customer strategy, Moore points out that the company’s businesses are fundamentally client-based. “Our people are responsible for building client relationships and are accountable for the outcomes of the initiatives executed on their clients’ behalf. And our commitment to our clients’ long-term growth ambitions includes a willingness to deploy our balance sheet to invest alongside our clients.”

Brian Porter

President and CEO
Scotiabank

With 23 million customers and operations in 48 countries, 88,000 employees and assets of $896 billion, Scotiabank positions itself as Canada’s international bank.

Brian Porter joined Scotiabank in 1981, working in a variety of increasingly challenging roles and departments before being named the bank’s CEO in 2013.

When asked about some of the broader trends he sees in the markets in which the bank operates, and where he sees opportunities for future business, Porter was quick to answer. “Every country I’m in, a lot of governments are focused on infrastructure… whether it’s ports, toll roads, hospitals,” he says. “Different countries are looking at this in different ways, but infrastructure would be something that’s on the radar in all our countries.”

The other trend he points to is one noted by virtually every other CEO we spoke with: technology. “I describe ourselves as a technology company that happens to be in the financial services business,” he says. Porter observes that customers’ preferences are changing and that the bank’s job is to learn what customers want in order to become more relevant to them. “We’re spending a lot of time and focus on enhancing the customer experience, making it easier for them to do business with us, reducing friction times, getting rid of clunky processes in the mid-office or back-office,” he says. “So we spend a lot of our time talking to customers, understanding what their expectations are.”

To fuel its digital ambitions, Porter says the bank is increasing its technology spend by double-digits each year. “Given the degree of change in our business, and the complexity of the platform, we’ve got to be very cognizant of the changes in technology and how they impact our business and so we will spend $2.6 billion on technology this year.”

On the risk side, Porter also echoed the sentiments of the vast majority of CEOs with whom we spoke when he cited cybersecurity as being among the bank’s chief areas of focus. “Protecting the perimeter of the bank and our clients’ information is critical to the trust relationship we have with our clients,” he says. “We don’t take anything for granted in terms of cyber.”

Another area of focus for the bank? The geopolitical environment. “Given how we operate, geopolitical risks are more prevalent today than I’ve seen them for some period of time,” he says. “We’ve operated outside of Canada for more than 100 years, so geopolitical risks are a real concern.”

When it comes to leading successfully, Porter says there’s no substitute for curiosity. “These are complicated, changing businesses. And that’s where curiosity is important. You have to want to understand how technology is impacting our business and changing our customers’ attitudes.”

Mark Wilson

Group CEO
Aviva PLC

Headquartered in London and with 33 million customers, Aviva is the UK’s largest composite insurer operating in 16 markets, including Europe, Asia and Canada. Mark Wilson has been Group CEO since 2013 and has made a number of bold calls to help bring the company into the digital age and, in the midst of industry-wide disruption, position it for success over the long term.

When queried on the company’s evolution over the past 4 years, Wilson affectionately refers to Aviva as a ‘self-help story.’ “We spent 4 years fixing the balance sheet and fixing the company and we now have excess capital and cash,” he says. “We’ve fixed the stuff that most others haven’t. And we’re now at a stage where we can just run the business and be the best in the business. That’s what we’re doing and that’s why you’re seeing the growth. But it took us 4 years to get there.”

While the company’s fundamentals are now on solid footing, Wilson says he still grapples with the same external factors that worry many other CEOs. “There are only two things that keep me awake at night,” he says. “One is cybercrime, because you can never fully protect yourself. And secondly, geopolitical issues.”

On the threat of cybercrime, Wilson says that as recently as a few years ago, many CEOs were in a state of “blissful, naïve ignorance”. “The problem is that it doesn’t matter how much money you spend or how good you are, you are never safe. It’s always going to be a red, flashing light.”

Wilson is well known for his ambition to make Aviva a digital-first insurer. The company is well on its way but, as he notes, there are some major hurdles in transforming a longstanding, traditional insurer into a digital, agile entity. “There are a few big challenges and one of them is just cultural,” he says. In his first year, he estimates the company spent £70 to £80 million on its digital transformation and achieved “precisely nothing”. It wasn’t until he served as a judge at a London hackathon that he realized the root of the challenge was cultural in nature. Shortly after that, the company set up a ‘digital garage’ in London’s East End and, as Wilson says, put in place a few initiatives that were not popular with everyone. “It caused a lot of internal strife at the time but it is now looked on as an iconic moment,” he says.

At the launch speech at the digital garage, Wilson told employees their challenge was to compete with and cannibalize the rest of the business. “Everyone hated that,” he says. The second thing he said was that this was the way forward and that if anyone in the ‘traditional’ business resisted or got in the way, they would be gone. “I fired two senior people the next week,” he says.

Now, Wilson says he receives resumes each week from digital professionals from all sorts of industries. “Our head designer was the lead designer of Call of Duty®,” he says. “The customer experience guy was the customer experience guy at BA. It’s just changed the total dynamic.”

Tatsuo Yasunaga

President and CEO
Mitsui & Co.

One of the largest general trading companies in Japan, Mitsui & Co. has offices in 66 countries/regions and focuses its operations in areas including energy, metals, chemicals, machinery and infrastructure, lifestyle products, information technology and more. The company, which has revenues of US$43 billion, attributes much of its success to its ability to adapt its business model to meet the needs of changing times.

When queried about the company’s current growth strategy, President and CEO Tatsuo Yasunaga comments that, “we live in an unpredictable, disruptive era, but I believe that even when adapting to rapid change, we have to incorporate our prime strengths, a long-term management perspective and robust corporate governance to drive sustainable growth.” As the company pursues that growth, Yasunaga says it will be incumbent upon him to continue to support and motivate Mitsui’s employees. “One of my key roles is to support a corporate culture that combines open-mindedness to new ideas with a thorough and disciplined work ethic in the true spirit of ‘challenge and innovation’.

He says the company’s strategy is to strengthen its core businesses as a foundation upon which to establish new businesses in sectors that have promising growth potential. And because Mitsui aspires to generate sustainable growth, he says the company takes a “long-term management perspective” from the earliest stages of its planning.

Technological innovation is at the forefront of the company’s long-term growth strategy and Yasunaga is enthusiastic about embracing the capabilities of digital technology to enhance its overall value proposition and levels of operational efficiency. “We live in an age of immense technological disruption with incredible opportunities for innovation. Digital technology is enabling our people to play a central role in transforming industry and services,” he says. “From the front line of our business operations, we can use information digitalization to drive value creation in partnership with our customers, anywhere in the world.”

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