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2015年会計法に関するDecree174

2015年会計法に関するDecree174

ベトナムニューズレター - 2016年12月30日、ベトナム政府はDecree174/2016/ND-CPを発行しました。当Decreeは2015年会計法のガイダンスを提供しています。

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本ニューズレターでは2015年会計法に関するDecree174の内容について説明します。

1. 適用範囲

会計法の規定する適用範囲に加えて、当Decreeはベトナムでサービス提供を行うことにより収益を得る外国の組織及び個人(いわゆる外国契約者)、会計サービスを提供又は関与している組織及び個人にも会計法が適用されることを明確にしています。

2. 機能通貨

VND以外の機能通貨を適用することができる組織:
会計法は代金の受取り及び支払いを主に外貨で行う組織はVND以外の機能通貨を適用することができると規定しています。当Decreeでも経済取引を主に外貨で行う組織はVND以外の機能通貨を適用できると規定しています。

 

公表財務諸表数値の概数及び単位の数字:
連結財務諸表、財務諸表の数値は、当財務諸表の数値が9桁、12桁、15桁以上ある場合には、千、百万、十億単位の数字を使用することが可能です。

3. 会計帳簿及び根拠証憑

会計帳簿及び根拠証憑:
当Decreeは明瞭性、完全性、適時性、正確性、立証性の要件を満たした会計証憑を作成することを規定しています。

 

電子会計証憑:
会計法に従い電子会計証憑を使用する場合、電子商取引法に基づいた電子署名を使用することとなります。電子商取引法では以下を規定しています。

  • 電子署名の認証機関で有効性を証明された電子署名を使用する等、電子署名に関する安全性及び信頼性の要件
  • 電子署名に関する法的有効性の要件
  • 電子署名を行う個人及び電子署名を受け入れる側の責任


会計文書の写し:
会計文書の写しを使用する場合には、当会計文書の原本からコピーしなければなりません。会計文書の写しは法的代表者の署名及び組織又は当局の押印により証明されなければなりません。当Decreeでは組織が会計文書の写しを用いることができる場合として、(1)組織がプロジェクトの外国の出資者、借入先に対して会計文書原本を提出することを約束している場合、(2)複数の組織と共同で実施しているプロジェクト、プログラムの場合、(3)当局に会計文書を提出してしまっている場合、(4)災害により会計文書が紛失又は損傷した場合、を挙げています。

 

当局に提出された会計文書:
当Decreeは電子資料を含む会計文書を当局に提出してしまっている場合の組織及び当局の責任等に関する追加のガイダンスを提供しています。

4. 会計に使用される言語

会計法では会計証憑、会計帳簿、財務諸表に外国語を使用する場合には、ベトナム語と外国語の併記が求められます。

当Decreeは会計証憑は、会計法第16条で規定される最低限の項目を翻訳すべきと規定しています。当局からの要求がない限り、あらゆる根拠証憑をベトナム語に翻訳する必要はありません。

5. 会計帳簿と根拠証憑の保管及び廃棄

当Decree第8条から第17条は会計帳簿と根拠証憑の保管及び廃棄に関するガイダンスを提供しています。

 

保管すべき会計書類の種類:
会計証憑、補助元帳、総勘定元帳、財務諸表が含まれます。当Decreeは保管すべき会計文書の詳細なリストを提供しています。

 

会計文書原本及び写しの保管:
会計文書は原則として原本を保管しなければなりません。当Decreeは会計文書の写しを保管すべき場合の例示を提供しています。既述の「3. 会計帳簿及び根拠証憑」をご参照ください。

 

文書保管の内部規程:
当Decreeは組織は会計文書の管理、使用及び保管に関する社内、組織内の規程を整備することを求めています。ただし、中小企業は免除されます。

 

電子会計文書の保管:
当Decreeは会計証憑及び会計帳簿を電子的に保管することを選択した場合を除き、組織にこれらの資料を保管前に印刷することを求めています。なお、規制当局の調査、監査で要求された場合、組織は電子会計文書を印刷し、法的代表者の署名、押印を行うべきです。

 

保管場所:
会計文書はベトナム国内の組織又は賃貸業者の倉庫に保管しなければなりません。

ベトナム国内での事業を終了した組織の場合、法的代表者が会計文書の保管場所を決定します。

清算、破産した組織の場合、法的代表者又は組織の事業終了を認可した当局が会計文書の保管場所を決定します。

所有形態、組織形態を変更する組織の場合、組織又は当変更を認可した当局が保管期間内における保管場所を決定します。

M&A等の組織再編を行う組織の場合、新組織が保管期間内の会計文書の保管場所を決定します。また、当Decreeは組織再編に関連する会計文書の保管場所についても規定しています。

 

保管期間:
当Decreeは文書の種類に応じて5年、10年等の保管期間を規定しています。書類の種類によっては永久保管しなければならないものもあります。

 

保管期間5年:
会計帳簿や財務諸表の作成の直接の情報源ではない文書、主に内部管理用文書に適用されます。

 

保管期間10年:
会計帳簿や財務諸表の作成の直接の情報源となる文書に適用されます。また、(1)固定資産の除売却、実地棚卸、資産評価、(2)ファンド又はグループB、Cのプロジェクト完了時の事業年度における公共投資のためのファンドを管理する組織の会計書類、(3)組織の設立、組織再編に関する文書、(4)国の監査チーム、規制当局、独立監査人による監査に関する書類にも適用されます。

 

保管期間永久:
歴史的、経済的、国家安全、国防文書(Decreeでは定義がなされていないものの文書保管法に当文言が用いられている)、公会計を導入する組織の特定の書類に適用されます。

 

会計文書の廃棄:
組織の法的代表者は保管期間終了後に会計文書の廃棄の決定を行います。

会計文書は再生できないよう、焼却、裁断等の手段で廃棄されます。

組織は(1)書類廃棄を行う部署を設置し、(2)廃棄すべき書類の管理、区分、(3)廃棄前後の手続、議事録の作成方法等の管理プロセスを確立しなければなりません。

グループB、Cのプロジェクトとは、主に電力、石油、化学、化学肥料、建設、セメント、治金、鉱物、インフラストラクチャー、医療、文化、教育、放送等の産業の投資金額が一定レベルのプロジェクトです。

6. 会計人材

会計部門の組織構成

原則として、組織の法的代表者が会計部門の組織構成を決定します。

会計の専門的知識がある個人とは、(1)会計及び監査を専門とする大学等の資格、(2)公認会計士監査法上の公認会計士資格、(3)会計法の会計資格、(4)財政省により認可された外国の会計資格、を有する人物と考えられています。

当Decreeは、前述の会計資格/単位は有していないものの過去にチーフアカウンタントに任命された個人に対していくつかの特例を設けています。

 

会計業務サービスを提供できない個人の要件:
当Decreeは会計法における要求事項と整合し、次の場合には資格がないとしています。(1)法廷が民事責任能力が制限又は欠如していると決定した場合、(2)法廷が会計業務の禁止を審議中又は決定した場合、(3)同一の組織で血縁又は婚姻の親、配偶者、こども及び血縁の兄弟が法的代表者、社長、財務及び会計責任者、チーフアカウンタントの場合(下記特定の組織の場合を除く)、(4)同一の組織で経営者、倉庫責任者、現金出納者、頻繁に資産の売買を行う責任者の場合(下記特定の組織の場合を除く)、は会計業務サービスを提供することはできません。

なお、上記(3)、(4)のうち、組織は非公開会社、個人により所有される有限会社、その他Decreeで規定される国営企業でない中小企業の場合は当要件が免除されます。

チーフアカウンタント又は会計責任者の任命

組織はチーフアカウンタントを任命しなければなりません。ただし、チーフアカウンタントが任命できない場合、12ヶ月を超えない期間に限り会計担当者で代替できます。

公会計を導入していない組織はチーフアカウンタント業務を外部に委託することもできます。また中小企業はチーフアカウンタントの代わりに会計担当者で代替できます。

当Decreeは公会計を導入している組織のチーフアカウンタントの再任命についても規定しています。

チーフアカウンタントの資格及び経験

当Decree第21条は、チーフアカウンタント又は会計担当者(以下、チーフアカウンタント)に関する会計法の資格要件を引用しています。会計法第54条第1項(b)では、最低限中級レベルの会計資格を有することとされており、当Decreeでは多くの民間組織及び国営組織では最低限大学の会計単位を有することされています。定款資本が10億VND未満の組織の場合、チーフアカウンタントは中級レベルの会計資格でも可能とされています。

国からの出資が50%以上ある親会社の場合、チーフアカウンタントは5年以上の会計の実務経験が必要です。

7. 外国法人の駐在員事務所及び外国契約者

会社形態でないベトナムで事業を行う外国法人の駐在員事務所及び外国契約者はベトナム会計システムを部分的又は全面的に適用することができます。なお、全面適用する場合、会計期間を通じて継続的に適用しなければなりません。

8. 適用時期

当Decreeは2017年1月1日より適用されます。2017年1月1日から24ヶ月の移行期間を設けています。

KPMGベトナムニューズレター/TAX AND CORPORATE SERVICES

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