IASB、「負の補償を伴う期限前償還要素(IFRS第9号の改訂)」を公表
IFRSニュースフラッシュ - 2017年10月12日、IASBが公表した「負の補償を伴う期限前償還要素(IFRS第9号の改訂)」の概要を解説します。
2017年10月12日、IASBが公表した「負の補償を伴う期限前償還要素(IFRS第9号の改訂)」の概要を解説します。
Article Posted date
18 October 2017
ポイント
国際会計基準審議会(IASB)は2017年10月12日に、「負の補償を伴う期限前償還要素(IFRS第9号の改訂)」(以下、「本改訂」という)を公表しました。負の補償とは、満期日前に契約を終了することを選択した取引当事者がその相手から補償を受け取ることをいいます。本改訂は、そのような要素が貸付金や債券などの負債性金融商品に含まれているとしても、そのことのみをもって、当該資産を償却原価区分もしくはその他の包括利益を通じて公正価値で測定する区分(FVTOCI区分)に分類することが妨げられることはない旨を新たに規定するものです。
あわせて、認識の中止を伴わない金融負債の条件変更・交換に関する会計処理についてのIASBの見解が「結論の根拠」を改訂する形で補記されました。
なお、本改訂の移行措置の一環として新たに求められることとなった開示に対応するために、IFRS タクソノミー案「負の補償を伴う期限前償還要素(IFRS第9号の改訂)」が同時公表されています。
PDFの内容
- 本改訂の背景
- キャッシュ・フロー要件と「合理的な補償」
- 適用日及び移行措置
- 金融負債の条件変更に関する「結論の根拠」の補記
- 影響
執筆者
有限責任 あずさ監査法人
会計プラクティス部