IFRICニュース March 2017 - IFRS解釈指針委員会ニュース | KPMG | JP

IFRICニュース March 2017 - IFRS解釈指針委員会ニュース

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IFRS解釈指針委員会(IFRS-IC)での主要な審議事項を紹介し、また、IFRS-ICで取扱われているすべての論点のステータスを「論点サマリー」にまとめています。

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青いフロアの会議室

2017年3月14日及び15日にIFRS解釈指針委員会(以下「IFRS-IC」)の会議が行われた。また、2016年12月~2017年2月に開催された国際会計基準審議会(以下「IASB」)の会議において、IFRS-ICの提案等に基づいて審議が行われた。本稿では、主要な審議事項を紹介し、また、IFRS-ICで取り扱われているすべての論点の状況を「論点サマリー」にまとめている。なお、一部の論点は、今後のIFRS-IC会議等において、引き続き議論される予定である。

要約

2017年3月のIFRS-IC会議において、次の事項が決定された。

  • アジェンダ却下通知の確定
    • 投資企業及びその子会社(IFRS第10号「連結財務諸表」に関連)
    • 単一資産のみ保有し、事業に該当しない企業を取得した場合の繰延税金の認識(IAS第12号「法人所得税」に関連)
    • ファンドに対するファンドマネジャーの重要な影響力(IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に関連)
    • コモディティ・ローン(IAS第2号「棚卸資産」に関連)
  • アジェンダ却下通知案の公表
    • 親会社より後に子会社が初度適用企業となる場合の、換算差額累計額 (IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」に関連)
    • 認識の中止が生じない金融負債の条件変更/交換(IFRS第9号「金融商品」に関連)
    • 法人所得税に関連する利息及び罰金(IAS第12号「法人所得税」に関連)
    • 他国通貨を採用している国における割引率(IAS第19号「従業員給付」に関連)
    • 顧客のために行う、中央清算されるデリバティブファンドに対するファンドマネジャーの重要な影響力(IAS第32号「金融商品:表示」に関連)
    • 参加型資本性金融商品への配当から生じるタックスベネフィット(IAS第33号「1株当たり利益」に関連)
    • 生物資産の公正価値(IAS第41号「農業」に関連)

以下の事項については2016年12月のIASB会議及び2017年3月のIFRS-IC会議で審議が行われた。

  • 公開草案「制度改訂、縮小または清算が生じた場合の再測定/確定給付制度からの返還の利用可能性(IAS第19号及びIFRIC解釈指針第14号の改訂案)」

その他、IFRS-IC会議において議論された事項は以下のとおりである。

  • 既存持分の再測定(IFRS第3号「企業結合」及びIFRS第11号「共同支配の取決め」に関連)

また、2017年2月のIASB会議では、以下のIFRS-IC関連事項が取り上げられた。

  • 認識の中止が生じない金融負債の条件変更/交換

IFRIC解釈指針

IFRIC解釈指針は、特定の基準書の適用上の論点に関する解釈である。

IASBは2016年12月に、以前IFRS-ICにおいて議論された論点に関する以下の解釈指針を公表した。強制適用日は2018年1月1日であり、早期適用も認められる。

また、現在、IAS第12号「法人所得税」に関するIFRIC解釈指針案が公表済である。

IFRIC解釈指針案公表済

IFRS-IC会議並びに今回対象期間のIASB会議での議論は行われていない。

また、公表に向けて審議中の案件はない。

(詳細は「論点サマリー:IFRIC解釈指針案 - 公表済」を参照)

会計基準の限定的改訂

会計基準の限定的改訂は、緊急度が高く、必要不可欠な会計基準の改訂を取り扱っている。

IASBは2016年12月に、以前IFRS-ICにおいて議論された論点に関する以下の最終基準書を公表した。強制適用日は2018年1月1日であり、早期適用も認められる。

公開草案公表済

IFRS-IC会議において、IFRS第3号「企業結合」及びIFRS第11号「共同支配の取決め」の改訂に関する再審議が行われた。

 

  • 既存持分の再測定
    IFRS-IC会議は、公開草案に寄せられたコメントについて議論を行った。
    • 再審議における論点:
      関連する資産または資産グループがIFRS第3号「企業結合」における事業の定義を満たす場合、企業が共同支配事業に対する支配または共同支配を獲得した時に、共同支配事業に対する既存持分をどのように会計処理するのか
    • 審議内容:
      IFRS-ICは、上記論点については、結論を出さなかった。また、IFRS-ICは、この論点は将来的にIASB会議で議論すること、その他の論点については公開草案に重要な変更を加えることなく最終化することを提案した。
      IFRS-ICの提案は、今後のIASB会議において審議される予定である。


また、2016年12月のIASB会議及び2017年3月のIFRS-IC会議において、IAS第19号「従業員給付」及びIFRIC解釈指針第14号「IAS第19号 - 確定給付資産の上限、最低積立要件及びそれらの相互関係」の改訂に関する再審議が行われた。

 

  • 公開草案「制度改訂、縮小または清算が生じた場合の再測定/確定給付制度からの返還の利用可能性(IAS第19号及びIFRIC解釈指針第14号の改訂案)」
    公開草案に対するフィードバックの検討を経てのIFRS-ICからの提案を受け、本公開草案の最終化に向けての議論を行った。IASBはIFRS-ICの提案には概ね同意したものの、以下の点が議論となり、IFRS-IC会議での再検討が要請された。

    論点:
    重要ではない制度改訂、縮小または清算(過去勤務費用または清算損益が重要ではないもの)をIAS第19号の改訂の適用範囲に含めることがもたらす影響

    これを受けてIFRS-ICは検討を行い、以下をIASBに提案をした。

    • IAS第19号の改訂の適用範囲から上記の事象を明示的に除外しない。
    • 制度改訂等があった場合にIAS第19号第99項を適用して確定給付負債(資産)の純額の再測定を行うに際し、IAS第19号の改訂が企業による重要性の評価にどう影響するかを、改訂IAS第19号の結論の根拠(BC)において説明する。
    • 公開草案の中のBC17項及びBC19項で示されていた、確定給付負債の純額の再測定の頻度及び時期への言及については、今回の改訂が何も影響を与えないとの印象を与えかねないとして削除する。

IFRS-ICの提案は、今後のIASB会議において審議される予定である。

(詳細は「論点サマリー:会計基準の限定的改訂 - 公開草案公表済」を参照)。

公開草案公表予定

IFRS-IC会議並びに今回対象期間のIASB会議での議論は行われていない。

(詳細は「論点サマリー:会計基準の限定的改訂 - 公開草案公表予定」を参照)。
 

IFRSの年次改善

IFRSの年次改善は、緊急度が低いものの、必要不可欠な会計基準の改善を行うものである。

IASBは2016年12月に、「IFRSの年次改善」(2014年-2016年サイクル)を公表した(詳細はIFRSニュースフラッシュを参照)。

公開草案公表済

IASBは2017年1月に、公開草案「IFRSの年次改善」(2015年-2017年サイクル)を公表した。本公開草案に対するコメント期限は2017年4月12日である(詳細はIFRSニュースフラッシュを参照)。

IFRSの年次改善(2015年-2017年サイクル)に関して、IFRS-IC会議、並びに今回対象期間のIASB会議において審議は特に行われていない。

アジェンダ却下通知

IFRS-ICは、アジェンダに追加しないと決定した論点について、アジェンダ却下通知を公表する。アジェンダ却下通知は、アジェンダ却下通知案の公表後、60日間のコメント期間及び再審議を経て確定される。

IFRS-IC会議において、以下のアジェンダ却下通知が確定した。

  • IFRS第10号「連結財務諸表」に関する、投資企業及びその子会社
  • IAS第12号「法人所得税」に関する、単一資産のみ保有し、事業に該当しない企業を取得した場合の繰延税金の認識
  • IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に関する、ファンドに対するファンドマネジャーの重要な影響力
  • IAS第2号「棚卸資産」に関する、コモディティ・ローン

また、IFRS-ICは、以下のアジェンダ却下通知案を公表した。コメント期限は2017年5月22日である。

  • IFRS第1号「国際財務報告基準の初度適用」に関する、親会社より後に子会社が初度適用企業となる場合の、換算差額累計額
  • IFRS第9号「金融商品」に関する、認識の中止が生じない金融負債の条件変更/交換
  • IAS第12号「法人所得税」に関する、利息及び罰金
  • IAS第19号「従業員給付」に関する、他国通貨を採用している国における割引率
  • IAS第32号「金融商品:表示」に関する、顧客のために行う、中央清算されるデリバティブ
  • IAS第33号「1株当たり利益」に関する、参加型資本性金融商品への配当から生じるタックスベネフィット
  • IAS第41号「農業」に関する、生物資産の公正価値

(詳細は「論点サマリー:アジェンダ却下通知」を参照)

論点サマリー

IFRS-ICで検討中のIFRIC解釈指針案、会計基準の限定的改訂、IFRSの年次改善、アジェンダ却下通知及びその他の論点とそのステータスについての詳細は、PDFを参照。

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