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ASBJ、改正実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」等を公表

ASBJ、改正実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い ...

会計・監査ニュースフラッシュ - 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2017年3月29日に改正実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」等を公表しました。

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本実務対応報告は、指定国際会計基準または修正国際基準(以下「JMIS」)に準拠した連結財務諸表を作成して、金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している国内子会社を、従来の実務対応報告第18号の対象範囲に含めることを主な目的としている。

本実務対応報告は、ASBJが平成28年12月22日に公開草案を公表し、広くコメントの募集を行った後、寄せられたコメントを検討したうえで公表に至っているが、内容は公開草案から大きな変更はない。

ポイント

  • 従来は、親会社が日本基準に準拠した連結財務諸表を作成する場合に、在外子会社の財務諸表が国際財務報告基準(IFRS)または米国会計基準に準拠して作成される場合には、一定の修正を前提に、連結決算手続上利用することができるとされていた。すなわち、国内子会社については特段規定されていなかった。
  • 本実務対応報告では、国内子会社が指定国際会計基準またはJMISに準拠した連結財務諸表を金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している場合に、同様の取扱いを認めている。
  • また、あわせて改正実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」が公表され、国内関連会社が指定国際会計基準またはJMISに準拠した連結財務諸表を金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している場合に、同様の取扱いを認めている。
  • 本実務対応報告は、平成29年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用する。ただし、本実務対応報告の公表日以後、早期適用とすることができる。

I.本実務対応報告の概要

経緯

ASBJは、平成18年に実務対応報告第18号を公表後、平成22年及び平成27年に改正を行った後も、検討を継続している。本実務対応報告の公表にあたり、主な検討事項は以下の2点であった。

  1. 親会社が日本基準、国内子会社が指定国際会計基準を適用している場合の取扱いの明確化(投資会社が日本基準、国内関連会社が指定国際会計基準を適用している場合の取扱いの検討も含む)。
  2. 平成27年に改正された実務対応報告第18号の審議において、「IFRS第9号『金融商品』における、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資の公正価値の変動における、ノンリサイクリング処理等を修正項目として追加するか否かについて、今後、検討を行う予定である」とされていた。さらに、実務対応報告公表後のIFRS及び米国会計基準の新規公表または改正による修正項目への影響も考慮する必要があった。

上記2.については、子会社や関連会社における修正項目に関する実務上の負荷の程度を慎重に検討する必要があり、今後財務諸表作成者等に対するアウトリーチを行ったうえで判断するとの結論に至った。

他方で、上記1.については、すでに国内子会社が指定国際会計基準を適用した場合の早期適用の要望を考慮した。

以上より、ASBJは1.と2.を切り離し、まず1.を反映した実務対応報告を公表して、2.の実務対応の可否等の検討は今後速やかに対応を図るとしている。

国内子会社または国内関連会社が指定国際会計基準またはJMISを適用している場合の、連結財務諸表作成における取扱いの概要

平成18年の実務対応報告第18号公表時点では、国内子会社がIFRSを適用することは想定されていなかった。しかし、現時点では、日本における指定国際基準は、IASBにより公表されたIFRSのすべてが指定されており、IFRSと実質的に同一であることや、従来「当面の取扱い」を容認してきた趣旨(国際的な会計基準間の相違が縮小傾向にあること)等を考慮し、指定国際会計基準を適用している国内子会社も「当面の取扱い」の対象に含まれることとされた。

同時に、国内子会社がJMISを適用する場合についても、エンドースメントの過程で「削除または修正」を行っている2項目(のれんの非償却及びその他の包括利益のリサイクリング処理)を除けばIFRSと概ね同様であること等を考慮し、同様の取扱いとすることとされた。

本実務対応報告の適用対象は国内子会社等が指定国際会計基準またはJMISに準拠した連結財務諸表を作成して金融商品取引法の規定に基づく有価証券報告書により開示している場合に限る(国内子会社等が任意でIFRSまたはJMISを適用している場合はこの取扱いを適用できない)。

継続検討中の修正項目の概要

平成27年の実務対応報告第18号の公表以降、修正項目の追加の要否について検討されている。本実務対応報告には含められなかったが、継続的に検討が行われる予定である。

JMISはIFRSのエンドースメントとして、実務対応報告の修正項目は在外子会社等の会計処理のうち連結財務諸表に与える影響が重要な項目への対応として、共にIFRSを評価する側面で類似している。したがって、JMISと実務対応報告の修正項目の整合性をどこまでとるかという点も慎重な検討が必要とされている。

前述2.のとおり、本実務対応報告の公表段階では、金融商品に係る以下の修正項目を追加すべきかの検討が行われた。

(1)資本性金融商品のOCIオプションに関するノンリサイクリング処理(その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資をヘッジ対象とした公正価値ヘッジのノンリサイクリング処理を含む)

(2)株式の公正価値測定による差額を当期純利益に計上する処理

上記(1)は、現行のJMISにおいて、IFRS第9号に対する「削除または修正」項目としてリサイクリングしなければならないものとされているが、実務対応報告第18号では修正項目の対象とされていない(ノンリサイクリングの修正項目は退職給付会計における数理計算上の差異の会計処理のみ)。両者の整合性がとれていないため、修正項目として追加すべきか検討の俎上に上っている。

上記(2)は、特に平成29年12月以後適用が予定されている米国会計基準会計基準更新書第2016-01号「金融商品 - 総論(サブトピック825-10):金融資産及び金融負債に関する認識及び測定」の公表により、すべての株式については公正価値で測定し(一部の容易に決定可能な公正価値がない株式を除く)、未実現の保有利得または損失については、当期純利益に計上することが求められる。IFRS第9号における「株式の公正価値測定による差額を当期純利益に計上する処理」と合わせ、修正項目として追加すべきか検討されている。

II.適用時期

本実務対応報告は、平成29年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用する。ただし、本実務対応報告の公表日以後、適用することができる。
なお、本実務対応報告の適用初年度の前から国内子会社等が指定国際会計基準またはJMISに準拠した連結財務諸表を作成して金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している場合において、当該適用初年度に「連結決算手続における在外子会社等の会計処理の統一」または「持分法適用関連会社の会計処理の統一」の当面の取扱いを適用する場合には、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱う。

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