欧州法務事情シリーズ 第4回 ロシア会社法~ロシアにおける事業展開上の留意点について~

欧州法務事情シリーズ 第4回 ロシア会社法~ロシアにおける事業展開上の留意点について~

欧州法務事情シリーズ - 2016年は日露関係にとって非常に重要な年となりました。同年5月の安倍首相によるソチ非公式訪問を皮切りに、12月のプーチン大統領訪日まで数度にわたる首脳会談を経て、日本側が提示した8つの経済協力プランをもとに官民合わせ80件もの合意文書が締結されました。

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この合意文書による日本側からのロシアへの投融資額は約3,000億円にものぼると言われています。日本とロシアの経済的な結びつきは2017年以降益々強くなるものと期待されています。
一方、2014年末のクリミア併合を契機とした欧米諸国からの経済制裁、原油価格の下落及びそれに連動したルーブルの暴落により、2015年、2016年のロシア経済は非常に厳しいものとなりました。しかし、2016年1月頃を底とした原油価格の上昇、インフレ率の落ち着きなどにより徐々に回復の兆しを見せ始め、2017年の実質GDP成長率は過去2年続いたマイナス成長から転じ、プラス成長となることが見込まれています。また、経済制裁により欧米諸国との関係が希薄化している一方で、ルーブル安による初期投資のしやすさも相俟って、日本企業にとってもロシア市場の投資環境はより魅力的なものになりつつあります。
このように政治的側面からも経済的側面からも今後ロシア市場への投資が増加しつつある状況を踏まえ、本稿では、第4回欧州法務事情シリーズとして、ロシア会社法を中心に、ロシア市場へ進出する際の選択肢や各形態の特徴、設立の手続きについて解説いたします。
本稿は、KPMGロシアが2017年1月に刊行した2016年版ロシア投資ガイド(日本語版)より、主要なテーマを抽出し、編集を加えたものです。

ポイント

  • 2016年12月に8つの経済協力プランに基づく80件の合意文書が締結、経済面でも2017年には実質GDP成長率が3年ぶりにプラスとなることを見込むなど、日本企業によるロシア市場への注目度は高まっている。
  • 事業展開の規模・目的により、進出形態として様々な選択肢が考えられる。日本企業が全額出資をして現地法人を設立する場合、有限会社(LLC)を選択することが多い。
  • 設立手続は認証機関への申請書提出から駐在員事務所又は支店の場合で約6~9週間、有限会社の場合で約3~4週間、株式会社の場合で約11~12週間を要する。なお、提出資料の準備には公証手続およびアポスティーユが必要となるため、別途約4~5週間を要する。

内容

  1. ロシアにおける事業環境
    1. ロシアのマクロ経済動向
    2. 8つの経済協力プラン
  2. ロシアで事業を開始する際の法的形態
    1. 直接販売又は販売代理店契約
    2. 駐在員事務所又は支店
    3. 子会社
  3. 設立手続
    1. 駐在員事務所又は支店
    2. 子会社

執筆者

KPMGロシア
モスクワ事務所 グローバルジャパニーズプラクティス
シニアマネジャー 大西 洋平

ロシア

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