会計基準Digest 会計基準を巡る動向 2017年1月号 | KPMG | JP
close
Share with your friends

会計基準Digest 会計基準を巡る動向 2017年1月号

会計基準Digest 会計基準を巡る動向 2017年1月号

会計基準Digestは、日本基準、修正国際基準、IFRS及び米国基準の主な動向についての概要を記載したものです。

関連するコンテンツ

四色のリンゴ

1. 日本基準

法令等の改正

最終基準
該当なし


公開草案
該当なし

会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

最終基準
該当なし


公開草案
ASBJ、実務対応報告公開草案第51号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い(案)」を公表

ASBJは、2017年1月27日に、実務対応報告公開草案第51号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い(案)」を公表した。

本公開草案の主な提案は以下のとおりである。

  • 退職給付債務等の計算において、割引率の基礎とする安全性の高い債券の支払見込期間における利回りが期末においてマイナスとなる場合、利回りの下限としてゼロを利用する方法とマイナスの利回りをそのまま利用する方法のいずれも認めることを、当面の取扱いとする。
  • 上記の取扱いは、当面、2017年3月31日に終了する事業年度から2018年3月30日に終了する事業年度に限って適用する。

コメントの締切りは2017年3月3日である。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2017年2月2日発行)

INFORMATION

ASBJ、「企業会計基準等に関する適用後レビューの計画策定についての意見の募集」を公表

ASBJは、2017年1月12日、「企業会計基準等に関する適用後レビューの計画策定についての意見の募集」を公表した。

適用後レビューの目的は、重要と認められる新規の企業会計基準等の開発または既存の企業会計基準等の改正を行ったときに、投資家、財務諸表作成者、監査人に与えた影響を評価することである。ASBJは、現時点では、適用後レビューを行う個別の企業会計基準等を選定していないが、本意見募集文書は、企業会計基準等(ASBJが開発する企業会計基準、企業会計基準適用指針及び実務対応報告のことをいう。以下同じ)に関する適用後レビューの計画策定にあたり、幅広い市場関係者から、これまでに公表した企業会計基準等に関する適用後レビューの目的に関連する懸念点の有無を把握することが有用と考えられたことから公表されたものである。

本意見募集文書では、ASBJがこれまでに公表した企業会計基準等のうち、有用な情報が十分に提供されていない企業会計基準等、ガイダンス不足等により解釈上の問題が生じている企業会計基準等、実務において過大なコストが生じている企業会計基準等及びその内容等について、質問項目が設定されている。

ASBJは、本意見募集文書に寄せられた意見を踏まえ、適用後レビューの計画(対象とする企業会計基準等、実施方法、実施スケジュール等)を策定する予定である。

コメントの締切りは2017年3月13日である。

 

あずさ監査法人の関連資料
会計・監査ニュースフラッシュ(2017年1月17日発行)

 

日本基準についての詳細な情報、過去情報はあずさ監査法人のウェブサイト(日本基準)

2. 修正国際基準

修正国際基準に関する諸法令等(金融庁)

最終基準
該当なし


公開草案
該当なし

 

日本基準についての詳細な情報、過去情報はあずさ監査法人のウェブサイト(修正国際基準)

3. IFRS

会計基準等の公表(国際会計基準審議会(IASB)、IFRS解釈指針委員会)

最終基準
該当なし


公開草案
IASB、公開草案(ED/2017/1)「IFRSの年次改善」(2015年-2017年サイクル)を公表

本公開草案は、IFRSの年次改善プロジェクトとして、緊急度が低いものの、必要不可欠とIASBが考えるIFRSの改訂を1年にわたって蓄積し、まとめて改訂を行うために公表されたものである。

このIFRSの年次改善(2015年-2017年サイクル)には、以下の3つの基準書に対する改訂案が含まれている。

  1. IAS第12号「法人所得税」
    IAS第12号第52B項を、第52A項に記載されている状況に限定して適用するのではなく、第58項(a)及び(b)に示す状況から生じる配当の法人所得税への影響を除く、すべての配当から生じる法人所得税に適用することを明確にすることを提案している。
  2. IAS第23号「借入コスト」
    適格資産の取得のために特別に行った借入れについて、それらの資産の意図した使用または販売に向けた準備のための活動のほとんどすべてが完了した時点で、それらの適格資産の取得のために特別に行った借入残高を一般借入れの一部とすることを提案している。
  3. IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」
    持分法が適用されない関連会社及び共同支配企業に対するその他の金融商品に対して、減損に関する要求事項を含むIFRS第9号を適用すること、並びに、IFRS第9号を適用する、持分法が適用されない関連会社及び共同支配企業に対するその他の金融商品には、当該関連会社または共同支配企業に対する純投資の一部を実質的に構成する長期持分も含まれることを明確化することを提案している。

コメントの締切りは、2017年4月12日である。

 

あずさ監査法人の関連資料
IFRSニュースフラッシュ(2017年1月18日発行)

 

IFRSについての詳細な情報、過去情報はあずさ監査法人のウェブサイト(IFRS)

4. 米国基準

会計基準等の公表(米国財務会計基準審議会(FASB))

最終基準(会計基準更新書(Accounting Standards Update; ASU))
ASU第2017-01号「事業の定義の明確化」の公表(2017年1月5日 FASB)

本ASUは、Topic805「企業結合」における事業の定義が広く捉えられ過ぎているとの批判に対応するために、事業の定義を見直すものである。

活動及び資産の統合された組合せが事業であるためには、最低限、その組合せは、インプット及び実質的なプロセスを有し、それらが組み合わさってアウトプットを創出する能力に重要な寄与をするものでなければならない。本ASUは、最初のスクリーニングテスト(ステップ1)を設けることで、インプット及び実質的なプロセスが活動及び資産の統合された組合せに含まれるかの決定(ステップ2)のために企業が分析を要する取引の対象を減らすこととなる。

  • ステップ1
    ステップ1においては、取得した総資産の公正価値のほとんどすべてが単一の識別可能な資産または類似した資産のグループに集中しているかを検討する。
  • ステップ2
    ステップ2においては、取得した活動及び資産の組合せのアウトプットの有無により、その組合せが事業であるかの判断が以下のとおり異なる。
  • アウトプットがある場合、その組合せがインプット及び以下のいずれか含むときには事業である。
    • アウトプットの生産を継続するために決定的な技能、知識または経験を有する組織化された労働力
    • 多大なコスト、労力、または生産遅延なしでは入れ替えられないプロセス
    • 独特または希少と考えられるプロセス
  • アウトプットがない場合、その組合せが以下のすべてを含むときには事業である。
    • アウトプットを創出する能力にとって決定的なものである取得した実質的なプロセス(またはプロセスのグループ)を遂行するのに必要な技能、知識または経験のある組織化された労働力
    • 労働力が開発できるかまたはアウトプットに変換できるインプット

なお、IASBは、2016年6月に事業の定義について本ASUと類似した公開草案を公表している。

ASU第2017-01号は、2017年12月16日以降に開始する会計年度及びその会計年度の期中報告期間から強制適用される。早期適用も認められる。

 

あずさ監査法人の関連資料
Defining Issues No. 17-1(英語)

 

ASU第2017-04号「のれんの減損テストの簡略化」の公表(2017年1月26日FASB)

本ASUは、のれんの減損テストにおけるステップ2、すなわち、のれんの公正価値相当額を算出し、これをのれんの帳簿価額と比較する手続を削除するものである。代わりに、レポーティング・ユニット単位で公正価値と帳簿価額を比較し、帳簿価額が公正価値を上回る場合、その差額を用いて当該レポーティング・ユニットに配分されたのれんの減損を認識することとしている。

また、本ASUの公表前は、帳簿価額がゼロもしくはマイナスであるレポーティング・ユニットののれんが減損している可能性が50%を超えるかの定性的評価を実施し、超えると認められる場合にはステップ2の減損テストを求める規定が定められていた。本ASUは、この規定を削除する代わりに、帳簿価額がゼロもしくはマイナスのレポーティング・ユニットに配分されるのれんの金額と関連する報告セグメントの開示を求めることとしている。

ASU第2017-05号は、以下に記載した日付以降に開始する会計年度及びその会計年度の期中報告期間から将来に向かって強制適用される。

  • SEC登録公開企業:2019年12月16日
  • SEC非登録公開企業:2020年12月16日
  • 非公開企業:2021年12月16日

測定日が2017年1月2日以降ののれんの減損テストに早期適用することも認められる。

 

あずさ監査法人の関連資料
Defining Issues No. 17-5(英語)

 

公開草案(ASU案)
ASU案「債務の流動・非流動分類の簡素化」の公表(2017年1月10日FASB)

本ASU案は、貸借対照表上の債務の流動・非流動分類の簡素化を提案するものである。本提案は包括的かつ詳細に定められた現行規定に代わるものであり、転換社債や負債に分類される強制償還権のついた金融商品を含めたすべての債務に適用される。

本ASU案は、期末日時点における事実と状況に基づき、原則として以下の場合に債務を非流動負債に分類することを提案している。

  • 契約上の決済期日が期末日後1年超(もしくは、営業サイクルが1年を超える場合は、当該営業サイクルを超える期間、以下同様)の場合
  • 企業が決済を少なくとも期末日後1年超まで延期する契約上の権利を有する場合

よって、期末日以降財務諸表発行日までに借換えが行われたとしても、期末日時点で短期債務である場合には流動負債に分類しなければならない。逆に、繰上償還条項がついている債務であっても期末日時点で当該条項が発動されていなければ、当該条項による影響を債務の流動・非流動分類において考慮する必要はない。これらは現行規定からの変更を提案するものである。

なお、本ASU案に拠れば、上記原則の例外として、期末日時点においてコベナンツ(財務制限条項)に抵触しており、貸手が債務の即時弁済を要求する権利を有している場合であっても、当該権利を期末日後1年超まで放棄することに財務諸表発行日までに貸手が合意している場合、債務を非流動負債に分類する。ただし、この権利放棄が負債の認識の中止にあたる場合や別途会計上定めのある「債務リストラクチャリング」に該当する場合、さらには期末日以降1年(もしくは、営業サイクルが1年を超える場合は、当該営業サイクル)以内に再度コベナンツに抵触する可能性が高い場合はその限りではない。上記例外の適用により非流動に分類された債務は貸借対照表上別掲し、所定の開示が要求される。

本ASU案の適用開始日は関係者から寄せられたフィードバックに基づき今後検討される予定である。コメントの締切りは2017年5月5日である。

 

あずさ監査法人の関連資料
Defining Issues No. 17-2(英語)

 

ASU案「棚卸資産(開示フレームワーク - 棚卸資産の開示要求事項の変更)」を公表(2017年1月10日FASB)

本ASU案は、FASBの開示フレームワークのプロジェクトの一環として、棚卸資産に関する開示の有効性を改善する目的で、棚卸資産についての追加的な開示を求めること及び既存の開示要求事項を一部修正することを提案している。

新たに追加された開示要求事項は以下のとおりである。

  • 棚卸資産の明細
    • 構成要素ごと(例:原材料、仕掛品、完成品、貯蔵品)
    • 測定方法ごと(例:先入先出法、後入先出法等)
  • 購入、製造または販売といった通常のビジネスの過程に関連しない棚卸資産残高の変動(例:企業結合による取得、外国為替レートの変動等)
  • どのような費用が棚卸資産の原価に資産計上されているかに関する定性的情報
  • 後入先出法を用いている場合
    • 日付の古い階層の原価が取崩されることによる利益影響
    • 棚卸資産の再調達原価が貸借対照表価額を上回る場合の当該増価額

また、売価還元法を用いている場合は、その算定に用いた重要な仮定に関する定量的情報及び定性的情報を開示しなければならない。加えて、本ASU案によりセグメント報告の規定が改訂され、セグメント別の棚卸資産、及びその構成要素ごとの明細の開示が要求される見込みである(ただしこれらの情報が最高経営意思決定者に定期的に報告されている場合に限る)。

コメントの締切りは2017年3月13日である。本ASU案の適用開始日は関係者から寄せられたフィードバックに基づき今後検討される予定である。

 

あずさ監査法人の関連資料
Defining Issues No. 17-3(英語)

 

米国基準についての詳細な情報、過去情報はあずさ監査法人のウェブサイト(米国基準)

このページに関連する会計基準

会計基準別に、解説記事やニュースなどの情報を紹介します。

会計・監査Digest

お問合せ

 

RFP(提案書依頼)

 

送信