インダストリー4.0 - 日本の製造業の国際競争力強化 第2回 実践編「モジュラーデザインとコンフィグレーション」

インダストリー4.0 - 日本の製造業の国際競争力強化 第2回 実践編

近年の市場環境は不確実性が高く、将来の予測が難しい。その要因のひとつには、顧客の嗜好や志向は多様化し、急激な環境変化が起きていることが挙げられます。そしてこの変化は、製造業のビジネスに根本的な変革を求めています。この大きな変革をいかにスピーディに実行できるか、今、経営者の経営リテラシーや高い組織力が問われています。

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Pull型ビジネスモデルは、この変革に対するひとつの解決策であり、インダストリー4.0の解釈を広げて適用することにより、効率的かつ効果的に自社に取り入れる方法を提供しています。具体的にはICTを最大限活用した5つの重点施策を実行していくことになるのですがどの施策においても重要な成功要因は、“自社の状況を正しく把握”すること、“施策の必要性を理解して正しく組織全体に伝える”ことです。つまり経営者が変革の流れを起こして組織全体に連鎖させることで、トップダウンとボトムアップの融合性を高め、経営(変化への対応)のスピードを加速していくことが重要です。
第2回実践編では、5つの重点施策の個別施策を解説していきます。Pull型ビジネスモデルの基盤的位置付けである「製品モジュラーデザイン導入」によって、製品設計プロセスの変革を実現します。製品設計プロセスは、製品のQCDに大きく関与しているため、さらなるQCD強化の原動力となる施策です。また、製品モジュラーデザインを顧客価値に転換する施策である「製品コンフィグレーション開発」は、直接顧客との接点を持つ営業プロセスの変革に繋がります。これら2つの施策は、製品設計データ(3D設計データ)をはじめ、製品に関連するデータを企業活動全体に活用していく、バリューチェーンをデータで連鎖させる取組みであり、“設計部門だけ”のように部門最適の取組みではありません。
本稿ではまずPull型ビジネスモデルの全体像を振り返り、「製品モジュラーデザイン導入」と「製品コンフィグレーション開発」の2施策の必要性と自社に適用する際のポイントについて解説します。

ポイント

  • 市場の多様化にスピーディに対応していくためには、「製品モジュラーデザイン導入」が効果的である。
  • モジュール化されたデータは三次元(3D)データであることが大前提である。
  • 顧客接点となる営業現場では、「製品コンフィグレーション開発」を行い、3Dデータに最新技術(VR)を活用することで顧客の意思決定を早め売上向上に繋がる可能性がある。
  • さらに、最新技術(VR)は、顧客の想像力を高め、今まで企業が理解しづらかった潜在的ニーズを拾い上げる切欠になる可能性がある。
  • 企業全体が3Dデータによりデジタル・トランスフォーメーション化されていくと、同時に発生するリスクは、サイバーセキュリティ対策である。

内容

  1. Pull型ビジネスモデルへの転換アプローチ
    1. Pull型ビジネスモデル転換アプローチ
  2. 製品モジュラーデザイン(MD)の導入
    1. MDの必要性
    2. MD導入アプローチ
    3. MD導入後の業務イメージと期待効果
  3. 製品コンフィグレーション(CF)開発
    1. CFの要素
    2. CFの適用
    3. CF開発におけるポイント
  4. おわりに

執筆者

KPMG コンサルティング株式会社
[監修] 代表取締役副社長 椎名 茂
セクター統括 ディレクター 吉田 浩章
製造セクター マネジャー 山田 淳史

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