India Topics - 2016年10-11月号 | KPMG | JP
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India Topics - 2016年10-11月号

India Topics - 2016年10-11月号

India News - 2016年10月~11月におけるインドの会計・税務に関するトピックスを要約しています。

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1. インドにおける物品サービス税(Goods & Service Tax;以下GST)の導入に関する最新情報

GST法の施行に向けて、免税基準、税率、免税品目等さまざまな側面についての重要な決定を行うために、中央・州政府の会議体である物品サービス税協議会(以下、GST協議会)が2016年9月15日付で設置されました。GST協議会では、以下のような事項が検討されています。

  • GSTの免税事業者の基準案が最終化されました。
    • 北東部を除くすべての州において、1課税期間における売上高が200万インドルピー以下
    • 北東部の州においては、1課税期間における売上高が100万インドルピー以下
  • GSTに関する請求、登録、納税、申告、還付についてのルール案が最終化されました。
  • 物品の税率案が以下の通り最終化されましたが、それぞれの税率の対象品目リスト案はまだ公表されていません。
    • 食用穀物、牛乳等の大量消費財に対しては免税
    • 生活必需品(例えば、現行の間接税で物品税が免除されており、州付加価値税が5%である食用油、スパイス、紅茶、コーヒー等)には5%の低税率
    • 現行の間接税負担が9%~15%の物品(例えば、コンピューター、加工食品等)に対して標準税率12%
    • 現行の間接税負担が15%~21%の物品(例えば、石鹸、油、髭剃用石鹸等)には標準税率18%
    • 高級品(SUV等)、健康・環境によくない物品(炭酸飲料、タバコ等)や、現行の間接税負担が概ね30%~31%の物品(液晶ディスプレイ、エアコン等白物家電)には最高税率である28%。これに加えて、高級品や健康・環境によくない物品については追加課税が提案されています。
    • 金には特別な税率が適用される可能性がありますが、まだ決定されていません。
  • サービスに対するGSTの税率案は、まだ最終化されていません。標準税率は18%となる可能性がありますが、現行で軽減税率が適用されているサービスには、低減された12%の税率が決定される可能性があります。

また、公式GSTウェブサイトが立ち上げられ、GST登録のステッププランが展開されています。

今後は、GSTドラフト法案に関する各州のコメントにつき、GST協議会で審議され最終案が承認された上で、GST法案が国会に上程されます。次回のGST協議会は2016年12月11日と12日に開催が予定されています。

2. サービス税法下におけるオンライン情報やデータベースアクセス、検索サービスの課税について

インドのサービス税は原則、サービスの提供地が課税区域内であるかどうかで課税の有無が決まります。中央政府は「オンライン情報やデータベースアクセス、検索サービス」(以下、OIDARサービス)について、当該サービスの受益者の所在地がサービス提供地とみなされるとの通達を発行しました。この通達は2016年12月1日に発効していますので、2016年12月1日以降はOIDARサービスの提供地は、受益者の所在地とみなされます。

サービス税は原則サービス提供者に納税義務がありますが、サービス提供者が外国法人の場合にはインドにおける納税事務が困難であるため、現行のサービス税法上一般的にはサービス受益者に納税義務が転嫁されています。OIDARサービスの提供者の所在地がインド国外である場合については、サービス税の課税義務につき以下の通りサービス税法改正案が提示されています。

  • サービスの受益者が政府、地方自治体、官公庁である場合、または商業、産業、その他ビジネス目的以外のサービス、もしくは専門家サービス以外のサービスを個人が受領した場合には、サービス提供者がサービス税の納税義務を負います。
  • 上記以外のケースについては、サービスの受益者にサービス税の納税義務があります。

3. 日印租税条約の改正

2015年12月、日本の内閣総理大臣安倍晋三氏の訪印中に、日印租税条約の改定に関する議定書が調印されました。インド中央政府は、日印租税条約を改正する当該議定書のすべての条項がインド共和国において2016年10月29日から発効するよう関係各所に指示しました。

日印間での租税に関する情報交換については、一般に認められた国際標準に沿って改正され、議定書26条では、交換される情報には金融機関の情報も含まれ、自国の租税業務上の利益によって情報交換が妨げられることはない旨定められました。さらに日本の権限当局の承諾のもと、日本から受領したあらゆる情報の共有についての条項があり、また逆にインド居住者については、インド当局の承諾のもとでの、日本での情報共有に関して同様に改正されています。

議定書により徴収共助の規定が導入され、また政府または政府系金融機関が保証する貸付債権の源泉地国における利子所得の免税についても改正されています。

4. 日本へ出向するインド人従業員のための適用証明書(Certificate of Coverage)のインドでのオンライン申請が可能に

2016年10月1日に発効した日印社会保障協定に基づき、日本への出向を命じられるすべてのインド従業員は、インドで社会保険料の支払いを継続し、インドの社会保障当局から有効な適用証明書を取得すれば、日本における社会保険料支払義務を免除されます。この適用証明がオンライン申請できるようになりました。雇用ビザでインド人従業員を日本へ出向させる日系インド企業は、このオンライン申告を活用できます。

5. 裁判事例

外国法人のインドにおける事業について、そのインド子会社を恒久的施設(以下、PE)と認定

スイス法人であるCarpi Tech SA(以下、納税者)は、インド国内で契約を締結してインドにおける発電事業に防水材ポリ塩化ビニルジオメンブレンを供給し、National Hydro Power Corporation Ltd(以下、NHPC)からその対価を得ていました。納税者にはインドに子会社があり、Managing Director(MD)がインド子会社の代表を務めています。

租税裁判所チェンナイ支部(以下、裁判所)は、納税者のインド子会社が、インドにおいていわゆる一定の場所PEを構成することから、納税者がNHPCのプロジェクトにて得た報酬は、インドにおいて課税対象となるという税務調査官及び紛争解決委員会の見解を支持しました。

裁判所の判決の主な論拠は以下の通りです。

(1)納税者とインド子会社の業務は互いに連携しており、インド子会社は納税者の経済活動の一部を担っていること。

(2)NHPCのプロジェクト期間中、インド子会社のMDはほぼ納税者のためにのみ、納税者になりかわって行動していること。このため、MDは納税者の代理人としての役割を担っており、またインド子会社の役割との区分が容易ではないこと。

執筆者

あずさ監査法人
インド事業室

India News

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