2017年度税制改正 - 非永住者の課税範囲の見直し | KPMG | JP

2017年度税制改正 - 非永住者の課税範囲の見直し

2017年度税制改正 - 非永住者の課税範囲の見直し

2016年12月8日、政府与党(自民党・公明党)は「2017年度税制改正大綱」を決定しました。このKPMG e-Tax Newsでは、税制改正大綱に示された非永住者の課税範囲の見直しについてお知らせいたします。

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税制改正大綱は改正案の概要を示すものであり、改正の詳細は、改正法案の公表、法律及び政省令の公布並びに通達等の公表を待たなければなりません。また、今後の国会審議等によりその内容に変更が生じる可能性がありますので、ご留意くださいますようお願いいたします。

(「居住者」とは、国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいい、「非永住者」とは、居住者のうち、日本の国籍を有しておらず、かつ、過去10年以内において国内に住所又は居所を有していた期間の合計が5年以下である個人をいいます。)

改正の背景

2014年度税制改正により国際課税原則の見直しが行われ、多くの規定が改正されました。所得税法においても、新たに「国外源泉所得」が詳細な項目とともに定義され、2017年分以降の非永住者の課税所得の範囲は以下のように改正されることとなりました。

2016年分まで(2014年度税制改正前)
(1)国内源泉所得
及び
(2)国内源泉所得以外の所得で、国内において支払われ、又は国外から送金されたもの

2017年分から(2014年度税制改正後)
(1)国外源泉所得以外の所得
及び
(2)国外源泉所得で、国内において支払われ、又は国外から送金されたもの
 

(1)(国内払い・国内送金の有無にかかわらず日本で課税対象とされる所得)を比較しますと、2016年分までは「国内源泉所得」でしたが、2017年分からは「国外源泉所得以外の所得」となっています。この「国外源泉所得以外の所得」には、「国内源泉所得」だけでなく、「国内源泉所得」及び「国外源泉所得」のいずれにも区分されない所得が含まれるため、たとえば、外国金融商品取引所で譲渡した有価証券の譲渡所得が、原則として新たに課税所得に含まれることになり、外国人が日本において勤務することの阻害要因になりうるという懸念が生じていました。

2017年度税制改正

外国人が日本において勤務することの阻害要因を排除するため、2017年度税制改正大綱では、以下のような見直しが提案されました。

有価証券で以下の(1)から(3)に該当するものの譲渡により生ずる所得は、国内払い・国内送金が行われない限り、その有価証券の取得時期に応じ、以下のように取り扱われることになります。

有価証券の取得時期 非永住者の
課税所得の範囲
過去10年以内において
非永住者であった期間内
2017年4月1日以後 含まれる
2017年3月31日以前 含まれない
上記以外 含まれない

(1)外国金融商品取引所において譲渡されるもの

(2)国外において金融商品取引業等を営む者への売委託により国外において譲渡されるもの

(3)国外において金融商品取引業等を営む者の国外営業所等に開設された有価証券の保管等に係る口座に受け入れられているもの

この改正は、2017年4月1日以後に行う有価証券の譲渡について適用される予定です。したがいまして、たとえば、非永住者が2017年1月1日から3月31日までの間に外国金融商品取引所において有価証券を譲渡した場合には、その譲渡から生じた所得は、原則として課税所得の範囲に含まれることになりますのでご留意ください。

KPMG Japan e-Tax News No.126 掲載

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