地方銀行の経営統合時における財務報告関連の対応 | KPMG | JP

地方銀行の経営統合時における財務報告関連の対応

地方銀行の経営統合時における財務報告関連の対応

地方銀行の経営統合時における財務報告関連の対応についてご紹介します。

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1.経営統合準備段階における決算態勢等の整備

地方銀行が経営統合を機に持株会社へ移行するケースが多く見受けられます。その場合、経営統合前の銀行からすれば経営統合後は親会社である持株会社による連結決算が決算作業に追加されます。
したがって、決算発表日をこれまで通りに維持するなどを想定した場合には、傘下行において決算早期化に取り組む必要があります。

一方、従前から持株会社組織だった金融グループが新たに傘下行を増やす場合は、新たな傘下行が加わることで持株会社における連結決算はそれまでよりも業務量が増え、また、地理的な要因に基づくコミュニケーションの煩雑さも伴うことが想定されます。

いずれのケースにおいても、経営統合の準備段階において持株会社における決算態勢を構築するとともに、経営統合後に採用する会計基準等について細部にわたる検討をしておくことが肝要です。

2.取得原価の配分(PPA: Purchase Price Allocation)

企業結合においては被取得企業の連結貸借対照表の資産・負債を時価評価する必要があります。
実務的には時価評価の範囲と精度はそれぞれの勘定の重要性などを勘案して決めることになりますが、いずれにしても時価評価には時間とコストがかかることが一般的で、具体的な対応については監査人とも協議をしながら決めることになります。
また、無形資産の識別を行うことが企業結合会計基準上求められております。これについても、何を無形資産として識別、評価するかは監査人と協議しておくことが重要です。
なお、時価評価された資産・負債はその後に当初簿価との二重管理が必要になります。そのための管理手法についても検討をしておく必要があります。

3.自己査定・償却引当基準の統一化

持株会社移行後の傘下各行の自己査定・償却引当基準の統一化は会計上の貸倒引当金の算出のみならず、経営統合後のグループ全体における信用リスク管理上の重要課題と言えます。
一方で、多岐にわたる自己査定マニュアルや償却引当基準の変更は実務対応なども加味しながら慎重に行うべき領域と考えます。
自己査定・償却引当基準の経営統合後の統一化に当たっては、早期に実施することが望ましい反面、実務への影響を加味して当面は運用で対応するなど段階的に行うことも考えられるため、方針とそれを踏まえた実務対応を検討する必要があります。

4.経営統合後の財務報告に係る内部統制評価(J-SOX)方法の検討

持株会社組織に移行した場合は持株会社を頂点としてグループ全体の組織運営を円滑に行うための諸規程の整備、平仄合わせ等が必要になります。
また、持株会社を頂点としてグループ全体の財務報告態勢を整備することになります。従前から持株会社組織だった金融グループの場合は、新たな傘下行がこのプロセスに入ってくることによる変更点への対応が必要になります
さらに、内部統制の評価範囲について、グループ全体での見直しが必要になるとともに、個別の業務プロセスのJ-SOXへの対応状況について、傘下行各行の評価レベルの差異を分析し統一化について検討することになります。
なお、評価態勢についても見直し、全体として効率的な対応ができる態勢を再整備することになります。

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