日中新移転価格文書化義務規定について~日系企業の観点から~ | KPMG | JP

日中新移転価格文書化義務規定について~日系企業の観点から~

日中新移転価格文書化義務規定について~日系企業の観点から~

OECDのBEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトの勧告を踏まえ、日中両国において、BEPSプロジェクトで勧告された三種類の文書(国別報告書、マスターファイル、ローカルファイル)から成る移転価格文書化制度が整備されました。

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日中の新文書化制度はいずれもBEPSプロジェクトの勧告をベースにしていますが、その詳細において相違していることから、日系企業の関心は、その相違を適切に把握し、具体的に、どのタイミングで、どのようにそれらに対応していくべきかに移っています。本稿では、日中の重要な文書化要件を確認した上で、日中の三種類の移転価格文書である国別報告書、マスターファイル、ローカルファイルごとにどのような疑問が生じるかを分析し、また、それら移転価格文書の適法・適時作成のために、日系企業が留意すべき重要事項を洗い出します。

ポイント

  • BEPS行動計画13「多国籍企業情報の文書化」による勧告を踏まえ、日中両国において、BEPSプロジェクトで勧告された三種類の文書(国別報告書、マスターファイル、ローカルファイル)から成る移転価格文書化制度が整備された。
  • 日中移転価格文書化規定への対応にあたり、両国間の規定の相違により次の重要な実務的問題が生じる:(1)中国当局が、中国納税者に対して、日本の親会社に作成義務のない年度の国別報告書の提出を求める可能性が否定できない(例えば、12月末日決算の日本の親会社の2016年12月期国別報告書):(2)限定的な関連取引にのみ従事する中国子会社のためにマスターファイルを準備せねばならない場合がある:(3)また、日本の親会社に作成義務がないにもかかわらず、中国子会社の法令遵守のためだけにマスターファイルを準備せねばならない場合がある:(4)中国ローカルファイル中、その作成に日本の親会社の主体的関与を必要とし、かつマスターファイルによる関連開示との必要な整合性を確保すべき重要な開示項目がある(例えばバリューチェーン分析)。
  • 企業は、今後の関連実務の蓄積などに注視しつつ、日中の新しい移転価格文書化ルールに適宜対応して行くべきである。

内容

  1. 日中の新しい移転価格文書化制度
  2. 国別報告書
  3. マスターファイル
    1. 作成義務と作成・提出期限
    2. 作成初年度
    3. 記載内容
  4. ローカルファイル
    1. 作成義務と作成・提出期限
    2. 記載内容

執筆者

KPMG税理士法人
国際事業アドバイザリー
パートナー/税理士 水野 正夫

KPMGアドバイザリー(中国)
グローバル移転価格サービス
パートナー 大谷 泰彦

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