本邦移転価格税制の動向

本邦移転価格税制の動向

近年の事業環境の変化や日本政府の財政状況を受けて、本邦における課税環境・移転価格税制も変化を見せている。

関連するコンテンツ

課税環境の側面から考えると、特に記録的な財政赤字の拡大と、急速な高齢化に伴う社会保障制度の拡充を図る中で日本政府としても税収の確保が急務となっている。そのため、企業の競争力の維持を図り税収増をはかることを意図して、法人税率の引き下げを進める一方で、各種控除等の廃止も含めた課税ベースの拡大と直接税から間接税へのシフト(消費税率の引き上げ)を日本政府として推し進めている。このような日本政府の姿勢を背景として、本邦税務当局としても税収の確保・拡大を目論んでおり、日本に所在する企業が果たす機能・リスクに応じた適正な利益を計上しているかどうか、海外に所得が不当に流出していないかについて神経をとがらせている。

事業環境の側面から見ると、企業の多国籍化と国際化に伴い、国際間の取引も増加傾向にある。特に多くの日系企業において海外展開が加速している。国税庁が公表している統計データによると、日系企業の海外子会社・関係会社の数は25,000社とこの10年の間に倍増している。しかしながら海外展開が加速し製造や販売活動の現地化が進む中で、日本本社が行う研究開発や戦略立案と言った機能を引き続き本社に置いている会社も多く、こうした機能・リスクに係る対価が適切に回収されているかという観点から、本邦税務当局による無形資産取引やサービス取引(本社費回収)といった取引に対する調査・課税は強化されてきており、今後も引き続き活発に行われることが予想される。国の間で必ずしもコンセンサスが取れていないという状況について懸念する声も聞かれる。

ビジネスキーワード

ビジネスキーワード

最新キーワードをわかりやすく解説しています。

お問合せ

 

RFP(提案書依頼)

 

送信

新デジタルプラットフォーム

新機能の実装と新デザイン