国税庁 - 移転価格税制に係る文書化制度に関する追加情報を公表 | KPMG | JP

国税庁 - 移転価格税制に係る文書化制度に関する追加情報を公表

国税庁 - 移転価格税制に係る文書化制度に関する追加情報を公表

国税庁は10月17日、移転価格税制に係る文書化制度について、新たな情報を公表しました。

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1. 国別報告事項を自主的に提供した場合の取扱いについて

日本では2016年度税制改正により、特定多国籍企業グループ(直前の最終親会計年度の連結総収入金額が1,000億円以上である多国籍企業グループ)に対して、2016年4月1日以後に開始する最終親会計年度から、国別報告事項の提供が求められることとなりました。

この報告制度は、経済協力開発機構(OECD)の税源浸食と利益移転(BEPS)プロジェクトにおけるAction 13「多国籍企業の企業情報の文書化」の最終報告書を踏まえたものですが、最終報告書の勧告による適用開始時期は、2016年1月1日以後に開始する会計年度からとされていることから、その勧告どおり、2016年1月1日以後に開始する会計年度から国別報告事項の提供を義務付けている国(イギリス、フランス、オランダ等)も数多く見受けられます。

そのため、こうした国に子会社等を有する特定多国籍企業グループの最終親会社等である内国法人は、2016年1月1日から2016年3月31日までに開始する事業年度において、国内法の定めよりも早く、子会社等所在地国において国別報告事項の提供を求められることが予想され、その場合には、原則とされている「条約方式」による提供ではなく、情報漏洩等が懸念される「子会社方式」による提供が要求されるのではないかと危惧されていました。

このような状況に対処するため、OECDは6月29日、「 Guidance on the Implementation of Country-by-Country Reporting」を公表し、多国籍企業グループの最終親会社等が、国別報告事項の提供が義務付けられる最終親会計年度よりも前の最終親会計年度(2016年1月1日以後に開始する最終親会計年度に限られます。)に係る国別報告事項を自主的に自国の税務当局に提供し、「条約方式」により関係国に提供することを認めることとし、その方法を採用する国に日本が含まれることを明らかにしていました。

これを受け、国税庁は10月17日、「国別報告事項を自主的に提供した場合の取扱いについて」(PDF 164KB)を公表し、以下の取扱いを明らかにしました。

  • 特定多国籍企業グループの最終親会社等である内国法人が、2016年1月1日から2016年3月31日までの間に開始する最終親会計年度の国別報告事項を次に掲げる日までに所轄税務署長に自主的に提供した場合には、一定期間内に租税条約等の情報交換の仕組みを通じて、その特定多国籍企業グループの他の構成会社等の居住地国の税務当局にその国別報告事項が提供される。

    提出する日
    最終親会社等届出事項:2017年3月31日まで
    国別報告事項:2018年3月31日まで

  • 2018年3月31日までに当局間合意(国別報告事項等を相互に提供するための財務大臣と日本以外の国又は地域の権限ある当局との間の国別報告事項等の提供方法等に関する合意)の効力を有していない国又は地域の税務当局に対しては、自主的な国別報告事項は提供されない。

2. 最終親会社等届出事項の記載例

e-Tax News No.111では、「特定多国籍企業グループに係る最終親会社等届出事項兼最終親会社等届出事項・国別報告事項・事業概況報告事項の提供義務者が複数ある場合における代表提供者に係る事項等の提供」に関する報告様式及びその記載要領が公表されたことをお知らせしましたが、国税庁は10月17日、この報告様式の記載例を公表しました。

「特定多国籍企業グループに係る最終親会社等届出事項兼最終親会社等届出事項・国別報告事項・事業概況報告事項の提供義務者が複数ある場合における代表提供者に係る事項等の提供」の記載例(PDF 414KB)

特定多国籍企業グループの最終親会社等が内国法人である場合と外国法人である場合の2パターンの記載例が掲載されています。

KPMG Japan e-Tax News No.121 掲載

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