会計基準Digest 会計基準を巡る動向 2016年9月号 | KPMG | JP

会計基準Digest 会計基準を巡る動向 2016年9月号

会計基準Digest 会計基準を巡る動向 2016年9月号

会計基準Digestは、日本基準、修正国際基準、IFRS及び米国基準の主な動向についての概要を記載したものです。

関連するコンテンツ

四色のリンゴ

1. 日本基準

法令等の改正

最終基準
該当なし


公開草案
該当なし

会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

最終基準
該当なし

公開草案
該当なし
 

日本基準についての詳細な情報、過去情報は あずさ監査法人のウェブサイト(日本基準)

2. 修正国際基準

会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

最終基準
該当なし

公開草案
該当なし
 

日本基準についての詳細な情報、過去情報は あずさ監査法人のウェブサイト(修正国際基準)

3. IFRS

会計基準等の公表(国際会計基準審議会(IASB)、IFRS解釈指針委員会)

最終基準
IASB、「IFRS第9号『金融商品』のIFRS第4号『保険契約』との適用(IFRS第4号の修正)」を公表

国際会計基準審議会(IASB)は、2016年9月12日、「IFRS第9号『金融商品』のIFRS第4号『保険契約』との適用(IFRS第4号の修正)」を公表した。

本基準書の主なポイントは以下のとおりである。
  • 現行のIFRS第4号を改訂し、以下のいずれかの選択を認める。
    • その活動が主に保険に関連している企業に対し、IFRS第9号の適用を一時的に免除する。
    • 適格金融資産の一部について、IFRS第9号を適用して当期純利益に含めて報告した金額のうち、IAS第39号を適用していたならば当期純利益に含めて報告されていたであろう金額との差額をその他の包括利益に振り替える(上書きアプローチ)。
  • 初度適用企業も、適用要件を満たす場合には、IFRS第9号の適用の一時的免除または上書きアプローチを適用することができる。

本基準は、IFRS第9号の適用の一時的免除については2018年1月1日以降開始する事業年度から、上書きアプローチについては企業がIFRS第9号を最初に適用する時から、それぞれ適用する。
 

あずさ監査法人の関連資料
IFRSニュースフラッシュ(2016年9月16日発行)
 
 
公開草案
該当なし
 

IFRSについての詳細な情報、過去情報は あずさ監査法人のウェブサイト(IFRS)

4. 米国基準

会計基準等の公表(米国財務会計基準審議会(FASB))

最終基準(会計基準更新書(Accounting Standards Update; ASU))
該当なし


公開草案(会計基準更新書案(ASU案))
ASU案「ヘッジ活動に関する会計処理の限定的改善」の公表(2016年9月8日 FASB)

本ASU案は、企業のリスク管理活動の結果をより的確に反映するため、ヘッジ関係に関する財務報告の改善を目的とするものであり、ヘッジ会計の適用ガイダンスについては、簡素化による改善を行うものである。

金融商品会計は、FASBとIASBにおいてコンバージェンスを図る会計基準の1つとして挙げられていたが、ヘッジ会計についてはそれぞれで見直しを行い、IASBはFASBに先立ちヘッジ会計の改訂を含むIFRS第9号「金融商品」を公表している。IFRS第9号におけるヘッジ会計と本ASU案は、企業のリスク管理の実態を財務報告によりわかりやすく反映するという大きな方向性は共通するものの、会計処理については、差異が生じる結果となっている。

本ASU案の主なポイントは以下のとおりである。

  • キャッシュフロー・ヘッジ及び純投資ヘッジにおいて、ヘッジ手段の公正価値の変動をヘッジの有効部分と非有効部分とに分離せず、非有効部分も含めてその他の包括利益(OCI)に含めて認識し、ヘッジ対象が損益に影響を及ぼす期間に純損益にリサイクルする処理を提案している。一方、有効性評価から除外する構成要素(例えばオプション契約における時間的価値部分)に起因するヘッジ手段の公正価値変動(除外部分)は、現行のヘッジ会計と同様に直ちに純損益に計上することを提案している。有効部分及び非有効部分のリサイクル時、並びに除外部分は、ヘッジ対象の損益勘定科目と同じ科目に表示する。IFRS第9号においては、従来通り、ヘッジ手段の公正価値の変動のうち、有効部分のみをOCIに含めて認識し、ヘッジ対象の損益認識時に純損益にリサイクルする一方、非有効部分は発生時に純損益に計上する。さらに、除外部分(ヘッジ手段に指定しなかった部分)については、これをヘッジのコストとしてOCIに計上し、その後純損益にリサイクルするか、非金融項目の取得原価に含めることが要請されるか(オプション契約の時間的価値)、または容認される(フォワード契約のフォワード要素部分等)。これらの点に関しては、IFRSとの間で会計処理に新たに差異が生じることになる。なお、米国基準では為替リスクのヘッジに関しては特別な処理が認められており、IFRS第9号のヘッジ会計と同様の会計処理となる可能性がある。
  • 本ASU案では、非金融項目の購入契約または売却契約において、契約上明示された構成要素である等の一定の要件を満たした場合には、構成要素のキャッシュフローの変動をヘッジ対象リスクとして指定することを新たに容認することを提案している。IFRSにおいても、IFRS第9号を改訂した際に、構成要素が識別可能であり、そのリスク構成要素の変動によるキャッシュフローもしくは公正価値の変動が信頼性をもって測定可能である場合には、当該構成要素をヘッジ対象として指定することを認めた。この点においては、適用要件に違いはあるものの、いずれもリスク管理活動の実態をより財務情報に反映させるための改訂となっている。
  • 本ASU案では、キャッシュフロー・ヘッジにおいて、契約で特定された、変動利付金融資産の金利リスクのキャッシュフローの変動をヘッジ対象リスクとして指定することや、公正価値ヘッジにおいて、固定利付商品のベンチマーク金利部分に起因する公正価値変動をヘッジ対象リスクとして指定すること等を新たに認めることを提案している。IFRS第9号においては、金利リスク要素が識別可能で測定可能な場合には、特に制限を設けていないため、これらの点においては、IFRSとの差異は生じていないと考えられる。
  • その後のヘッジの有効性の評価として、将来にわたっての(Prospective)評価と実績(Retrospective)評価の両方で「高い有効性」があることが引き続き必要である。また、一定の要件を満たす場合には、非有効部分がないとみなす実務上の簡便法(ショートカット法及びクリティカル・ターム・マッチ法等)も、一部の要件の緩和を行ったうえで引き続き認めている。そして、本ASU案では、当初有効性評価で定量評価を実施している場合には、その後の有効性評価では定性的に評価することが新たに認められる。なお、定量評価において実務上利用されている80%~125%のレンジがあることを含め、「高い有効性」基準の見直しは行われていない。IFRS第9号においては有効性の実績評価は要求されず、かつ数値基準も撤廃されているが、特定の要件を満たす場合には、非有効部分がないとみなす実務上の簡便法は引き続き認められていない。これらの点では差異が生じていると考えられる。

コメントの締切りは2016年11月22日である。
 

あずさ監査法人の関連資料
Defining Issues No16-31(日本語)

 

ASU案「金融サービス - 保険: 長期契約の会計処理の限定的改善」の公表(2016年9月29日 FASB)

本ASU案は、保険会社が発行する長期保険契約に係る認識、測定、表示及び開示規定の改訂を提案するものである。

  • 将来保険給付債務の測定に使用する前提は少なくとも年1回、割引率は報告日ごとに更新する。なお、割引率として高品質の固定金利商品の利回りを使用する。
  • 最低保証給付等、市場リスクに関連する給付債務は公正価値で測定する。ただし、公正価値の変動のうち、商品固有の信用リスクについてはその他の包括利益に含めて認識する。
  • 繰延新契約費は、保有契約額に比例して償却、または保有契約額の合理的予測ができない場合には定額法で償却する。
  • 将来保険給付債務等の内訳の期首から期末への調整表、保険給付債務の測定に使用されるインプット、判断及び前提に関する定性的及び定量的な開示を追加する。

適用開始日は関係者からのフィードバックを待って検討するとされている。

コメントの締切りは2016年12月15日である。
 

あずさ監査法人の関連資料
あずさ監査法人はこのASU案に関するIssues & Trends In Insuranceを近日中に公表する予定である。


ASU案「償還可能負債性証券のプレミアム部分の償却」の公表(2016年9月22日 FASB)

本ASU案は、プレミアム価格で購入した償還可能負債性証券のプレミアム部分の償却期間の短縮を提案するものである。本ASU案は、プレミアム部分は最も早い償還可能日までの期間で償却することを提案している。なお、ディスカウント価格で購入した場合のディスカウト部分の償却については本ASU案の対象ではなく、引き続き償還可能負債証券の満期日までの期間で償却を行う。本ASU案では、適用開始年度において修正遡及アプローチによる調整が提案されている。

適用開始日並びに早期適用の可否については関係者からのフィードバックを待って検討するとされている。

コメントの締切りは2016年11月28日である。

 

ASU案「ASU第2014-09号『顧客との契約から生じる収益』に対するテクニカルな修正及び改善」の公表(2016年9月19日 FASB)

本ASU案は、Topic606「顧客との契約から生じる収益」の公表に伴い必要と考えられる既存基準書等の修正・改善を追加的に提案するもので、主なポイントは以下のとおりである。

  • 製品またはサービス保証以外の保証(例えば、借入に対する保証料等)は、Topic460「保証」の適用対象であり、Topic606の適用対象外であることを明確にするための修正を提案している。
  • Topic606の設例38のケースBにおいて、売上債権の認識時点は、企業が対価に対する無条件の権利を有する時点であることを、より明確にするための修正を提案している。
  • Topic606設例40は、返金負債が契約負債に該当すると結論付けるものではないことを明確にするために、Topic606の設例40における仕訳で使用されている「返金負債(契約負債)」という表記から、契約負債を取り除く修正を提案している。
  • ASU第2014-09号『顧客との契約から生じる収益』の公表により、Subtopic340-40「その他の資産及び繰延費用 - 顧客との契約」と矛盾するSubtopic340-20「その他の資産及び繰延費用 - 資産化された広告費」の多くのガイダンスは削除された。しかし、Subtopic340-20から削除された広告費に係る負債の認識時点に関するガイダンスについては引き続き有用と判断し、Topic720に、このガイダンスの記載を戻すことを提案している。

コメントの締切りは2016年10月4日である。
 

あずさ監査法人の関連資料
あずさ監査法人はこのASU案に関するDefining Issuesを近日中に公表する予定である。
 

米国基準についての詳細な情報、過去情報はあずさ監査法人のウェブサイト(米国基準)

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