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ASBJ、改正修正国際基準を公表

ASBJ、改正修正国際基準を公表

修正国際基準ニュースフラッシュ - ASBJは2016年7月25日に、「改正『修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)』」を公表しました。改正修正国際基準は、2013年中にIASBより公表された新規のまたは改正された会計基準等を対象としたIFRSのエンドースメント手続の結果として公表されたものです。

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企業会計基準委員会は、2016年7月25日、「改正『修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)』」(以下「改正修正国際基準」)を公表した。改正修正国際基準は、2013年中に国際会計基準審議会(以下「IASB」)により公表された新規のまたは改正された会計基準及び解釈指針(以下「会計基準等」)を対象とした国際会計基準(以下「IFRS」)のエンドースメント手続の結果として公表されたものである。「修正国際基準の適用」及び企業会計基準委員会による修正会計基準第2号「その他の包括利益の会計処理」について改正を行っており、公表日以後開始する連結会計年度より適用する。

要約

  • 改正修正国際基準は、第2回目のIFRSのエンドースメント手続の結果として公表されたものであり、2013年12月31日までにIASBにより公表されたIFRSを反映している。
  • 改正修正国際基準には、次の2つの「削除または修正」対象項目が追加された。
    • その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資をヘッジ対象とした公正価値ヘッジのノンリサイクリング処理
    • キャッシュフロー・ヘッジにおけるベーシス・アジャストメント(ヘッジ会計におけるオプションの時間的価値の会計処理を含む)

背景

「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)※1」(以下「修正国際基準」)は、IASBにより公表された会計基準等について、その一部が「削除または修正」されたものであり、IFRSの任意適用制度(「指定国際会計基準」)とは別に認められている任意適用制度である。

IFRSのエンドースメント手続は、IASBにより公表された会計基準等について、わが国で受け入れ可能か否かを判断したうえで、必要に応じて、一部の会計基準等について「削除または修正」し、金融庁において指定する仕組みである。2015年6月30日に、企業会計基準委員会は、2012年12月31日までにIASBにより公表された会計基準等に関する初度エンドースメント手続の結果として、以下から構成される「修正国際基準」を公表した。

文書名
概要
「修正国際基準の適用」 修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成する場合、企業会計基準委員会が採択したIASBにより公表された会計基準等の規定に、企業会計基準委員会による修正会計基準を加えた規定に準拠しなければならない旨が定められている。
企業会計基準委員会による修正会計基準第1号
「のれんの会計処理」
IFRSにおいて認められていないのれんの償却を求めている。
企業会計基準委員会による修正会計基準第2号
「その他の包括利益の会計処理」
IFRSにおいてその他の包括利益に認識された項目のうちリサイクリング処理が認められていない項目について、一部を除きリサイクリング処理を求めている。

 

今回実施された第2回目のエンドースメント手続は、2013年中にIASBにより公表された、以下の新規のまたは改正された会計基準等を対象に行われた。2016年3月17日に公表された公開草案に対して寄せられたコメントを踏まえ、2016年7月25日に「改正修正国際基準」として公表された。

  • IFRS第9号(2013年)「金融商品」(ヘッジ会計並びにIFRS第9号、IFRS第7号及びIAS第39号の修正)
  • IFRIC解釈指針第21号「賦課金」
  • 「非金融資産に係る回収可能価額の開示」(IAS第36号の修正)
  • 「デリバティブ契約更改とヘッジ会計の継続」(IAS第39号の修正)
  • 「確定給付制度:従業員拠出」(IAS第19号の修正)
  • 「IFRSの年次改善」(2010 - 2012年サイクル)
  • 「IFRSの年次改善」(2011 - 2013年サイクル)

なお、上記の会計基準等のうち、IFRIC解釈指針第21号「賦課金」については、会計基準に係る基本的な考え方が異なる可能性はあるものの、「削除または修正」を必要最小限とする観点から、現時点において「削除または修正」を行うまでの重要性はないと判断された。

※1 英文名称は、「Japan's Modified International Standards(JMIS): Accounting Standards Comprising IFRSs and the ASBJ Modifications」である。

改正修正国際基準

改正修正国際基準には、「修正国際基準の適用」及び企業会計基準委員会による修正会計基準第2号「その他の包括利益の会計処理」に関する改正が含まれている。

「修正国際基準の適用」の改正

「修正国際基準の適用」において、企業会計基準委員会が採択したIASBにより公表された会計基準等は、2013年12月31日までに公表されたものに更新された。また、IFRS第9号「金融商品」については、初度エンドースメント手続において2010年度版が採択されたが、2010年度版と2013年度版とを併存させることによる複雑さや比較可能性の低下への懸念を考慮し、今回の改正により2010年度版が除外されており、2013年度版のみが採択された。

企業会計基準委員会による修正会計基準第2号「その他の包括利益の会計処理」の改正

企業会計基準委員会による修正会計基準第2号「その他の包括利益の会計処理」において、IFRS第9号(2013年)「金融商品」について、次の2項目について「削除または修正」が行われた。

「削除または修正」対象項目 内容
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資をヘッジ対象とした公正価値ヘッジのノンリサイクリング処理

IFRS第9号(2013年)
IFRS第9号(2013年)において、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資をヘッジ対象とした公正価値ヘッジを行っている場合、ヘッジ手段から生じる利得または損失はその他の包括利益累計額に認識しなければならず、その後のリサイクリング処理が禁止されている(IFRS第9号(2013年)6.5.8項、BC6.115項)。
 

改正修正国際基準
改正修正国際基準において、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資をヘッジ対象とした公正価値ヘッジを行っている場合、その他の包括利益に認識されるヘッジ手段から生じる利得または損失について純損益にリサイクリング処理を行うことが求められている。なお、初度エンドースメント手続において、その他の包括利益に認識されるヘッジ対象である資本性金融商品への投資から生じる利得または損失について純損益にリサイクリング処理を行うことが求められているため、改正修正国際基準においてヘッジ手段についても同様のリサイクリング処理が求められている。

キャッシュフロー・ヘッジにおけるベーシス・アジャストメント(ヘッジ会計におけるオプションの時間的価値の会計処理を含む)

IFRS第9号(2013年)

【ベーシス・アジャストメント】
IFRS第9号(2013年)において、キャッシュフロー・ヘッジの対象である予定取引の実施後に、非金融資産、非金融負債または公正価値ヘッジが適用される確定約定の認識を生じる場合、ヘッジ手段について資本の内訳項目として累積されたその他の包括利益累計額(キャッシュフロー・ヘッジ剰余金)を減額し、その資産または負債の当初の原価またはその他の帳簿価額に直接含めること(すなわち、ベーシス・アジャストメント)が求められている(IFRS第9号(2013年)6.5.11項(d))。

 

【オプションの時間的価値】
IFRS第9号(2013年)において、オプション契約の本源的価値と時間的価値を区分し、オプションの本源的価値の変動のみをヘッジ手段として指定し、ヘッジ対象がその後に非金融資産、非金融負債または公正価値ヘッジが適用される確定約定の認識を生じる場合、オプションの時間的価値の公正価値変動のうちヘッジ対象に関連した部分について、資本の内訳項目として累積されたその他の包括利益累計額を減額し、その資産または負債の当初の原価またはその他の帳簿価額に直接含めることが求められている(IFRS第9号(2013年)6.5.15項(b))。
 

改正修正国際基準
修正国際基準において、その他の包括利益に含まれたすべての項目についてリサイクリング処理を行うことが求められているため、改正修正国際基準において、資本の内訳項目であるその他の包括利益累計額を減額する際に、包括利益計算書のその他の包括利益に含めることが求められている。

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