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改正日独租税協定

改正日独租税協定

日本政府とドイツ政府は、両国間の租税協定改正の正式交渉を2011年12月に開始し、2015年7月における実質合意を経て、2015年12月17日、遂に、1967年に締結された現行協定(1980年および1984年に一部改正)を全面的に改正する新協定に署名しました。

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新協定では、事業利得条項の改正、投資所得に対する源泉地国課税の減免の拡充が行われたほか、濫用防止規定、仲裁手続規定および徴収共助規定の導入等が行われました。これらの改正項目には、経済協力開発機構(OECD)およびG20が推進している税源浸食と利益移転(BEPS:Base Erosion and Profit Shifting)プロジェクトのAction 2(ハイブリッド・ミスマッチの効果の無効化)およびAction 6(租税条約の濫用防止)に関する最終報告書(2015年10月5日公表)において示された、OECDモデル租税条約の改正案に沿ったものも含まれています。

本稿は、新協定における改正点の主なポイントをお知らせするものです。

ポイント

  • 日独租税協定改正のための正式交渉開始から約4年の歳月を経て、昨年12月に、現行協定を全面的に改正する新協定が、日独両政府により署名された。
  • 新協定のタイトルおよび前文において、租税協定の目的には、二重課税の除去だけでなく、脱税・租税回避の防止も含まれることが明示された。
  • 事業利得条項が、OECD承認アプローチに沿ったものに改められた。
  • 源泉地国における投資所得(配当、利子および使用料)に対する課税の減免が拡充された。
  • 濫用防止規定として、特典制限条項(LOB:Limitation on Benefits)および主要目的テスト(PPT:Principal Purposes Test)を組み合わせた「特典を受ける権利」条項が設けられた。
  • 源泉課税に関する手続規則が、日本の租税条約としては初めて設けられた。

内容

  1. タイトルおよび前文
    1. タイトル
    2. 前文
  2. 両国間で課税上の取扱いが異なる事業体(ハイブリッド・エンティティ)(第1条)
  3. 事業利得(第7条)
  4. 関連企業(第9条)
  5. 配当(第10条)・利子(第11条)・使用料(第12条)
    1. 配当(第10条)
    2. 利子(第11条)・使用料(第12条)
    3. 例外規定
  6. 譲渡収益(第13条)
  7. 特典を受ける権利(第21条)
    1. 特典制限条項(LOB)
    2. 主要目的テスト(PPT)
    3. 国内法との関係
  8. 源泉課税に関する手続規則(第27条)
  9. その他
    1. 相互協議手続(第24条)
    2. 情報の交換(第25条)
    3. 租税の徴収における支援(第26条)
  10. 効力発生(第31条)

執筆者

KPMG税理士法人
タックステクニカルセンター
パートナー 村田 美雪

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