2016年度インド予算案における税制改正の概要 | KPMG | JP

2016年度インド予算案における税制改正の概要

2016年度インド予算案における税制改正の概要

2016年2月29日、アルン・ジャイトリー財務大臣より、2016年度インド国家予算案が公表されました。

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2014年5月に誕生したモディ政権にとっては3度目(通年として2度目)となる予算案は、農業部門、雇用創出、貧困撲滅に焦点が当てられ、インフラ整備など幾つかを除き、企業活動の活性化を直接促すような政策は少ないものでした。ただ、外国直接投資の促進、“Make in India”や“Ease of doing business”といった、企業目線の方針を転換したわけではありません。

本稿では、予算案の方向性とその背景、インド経済の特質とその概況、企業運営に直接関連する法改正(法人所得税、個人所得税、関税、物品税、サービス税、GST)について解説を行います。

ポイント

  • インドを除くBRICS各国の経済成長率は軒並み昨年対比マイナスとなる一方、インドの2015年度経済成長率は7.6%を記録し、主要国では中国を抜き世界一となった。
  • 歳出は11%増加の19兆7千億ルピー、歳入は14%増加の13兆7千億ルピー、この結果、財政赤字はGDP比マイナス3.5%と、引き続き良化を見込み、財政規律は一定程度確保されている
  • インド国内で原料を調達・加工した食品小売に対する外資の出資比率上限を100%に緩和した。
  • 2015年度予算案で公表された法人所得税の基本税率5%の引き下げに関するロードマップは、今回の予算案では示されない一方、既存インセンティブの廃止のみ決定された。
  • BEPS関連の対応として、GAAR、文書化対応、非居住者によるeコマース取引、オンライン広告等に対する源泉課税について言及されている。
  • 個人所得税の基本税率に変更はなく、低所得者層への税額控除が拡大する一方、高所得者層へのサーチャージは増税となる。
  • 関税は、基本的にインドでの製造を促進するための税率変更がみられる。
  • 物品税も関税同様、基本的にインドでの製造を促進するための税率変更がみられるが、自動車製造販売にはInfrastructure Cessというあらたな税金が、車長等に応じて1%、2.5%、4%が課税される。
  • サービス税の本税部分に変更はないものの、Krish Kalyan Cessというあらたな税金が0.5%課税される。この結果、サービス税の実効税率は15%となる。
  • GSTに関しては引き続き導入するよう努力するといった趣旨の発言にとどまり、具体的な方向性は示されていない。

内容

  1. 予算案概要
  2. 経済状況概観
  3. 直接税
    1. 法人所得税
    2. 個人所得税
  4. 間接税
    1. 関税
    2. 物品税
    3. サービス税
    4. GST

執筆者

KPMGインド デリー事務所
アソシエイト・ディレクター 宮下 準二

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