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ASBJ、企業会計基準適用指針第27号「税効果会計に適用する税率に関する適用指針」を公表

ASBJ、企業会計基準適用指針第27号「税効果会計に適用する税率に関する適用指針」を公表

会計・監査ニュースフラッシュ - 企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成28年3月14日に、企業会計基準適用指針第27号「税効果会計に適用する税率に関する適用指針」を公表しました。

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ASBJは、平成27年12月に企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(以下「回収可能性適用指針」という)を公表するとともに、日本公認会計士協会における税効果会計に関する実務指針のうち回収可能性適用指針に含まれないものについて、ASBJに移管すべく審議を行っている。このうち、税効果会計に適用する税率の取扱いについて、実務上の課題があるため、他に先行して関連する適用指針の開発が行われた。

今般公表された適用指針は、連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針及び個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針のうち税効果会計に適用する税率に関する部分について、基本的にその内容を本適用指針に引き継いだ上で、必要と考えられる見直しが行われている。

本適用指針のポイント

  • 法人税、地方法人税及び地方法人特別税について、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率は、決算日において国会で成立している税法(法人税、地方法人税及び地方法人特別税の税率が規定されているもの(以下「法人税法等」という)に規定されている税率による。
  • 住民税(法人税割)及び事業税(所得割)(以下合わせて「住民税等」という)について、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率は、決算日において国会で成立している税法(住民税等の税率が規定されているもの(以下「地方税法等」という)に基づく税率による。
    具体的には、
    • 当事業年度において地方税法等を改正するための法律が成立していない場合、決算日において国会で成立している地方税法等を受けた条例に規定されている税率(標準税率または超過課税による税率)による。
    • 当事業年度において地方税法等を改正するための法律が成立している場合で、改正された地方税法等(以下「改正地方税法等」という)を受けて改正された条例(以下「改正条例」という)が決算日以前に各地方公共団体の議会等で成立している場合、決算日において成立している条例に規定されている税率(標準税率または超過課税による税率)による。
    • 当事業年度において地方税法等を改正するための法律が成立している場合で、改正地方税法等を受けた改正条例が決算日以前に各地方公共団体の議会等で成立していない場合、決算日において成立している条例に標準税率で課税することが規定されているときは、改正地方税法等に規定されている標準税率、決算日において成立している条例に超過課税による税率で課税することが規定されているときは、改正地方税法等に規定されている標準税率に、決算日において成立している条例に規定されている超過課税による税率が改正直前の地方税法等の標準税率を超える差分を考慮した税率による。
  • 連結子会社の繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率は、上記の「決算日」を、連結子会社が連結決算日に正規の決算に準ずる合理的な手続きにより決算を行う場合には、「連結決算日」と読み替え、連結子会社の正規の決算を基礎として連結決算を行う場合は、「連結子会社の決算日」と読み替える。
  • 決算日後に、上記税率の変更を伴う法律が国会で成立した場合には、その内容及び影響を注記する。
  • 本適用指針は、平成28年3月31日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用する。

本適用指針の概要

繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率

法人税、地方法人税及び地方法人特別税
本適用指針では、実務を安定的に行うことができるようにする観点から、法人税、地方法人税及び地方法人特別税について、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率は、従前の決算日において公布されている税法に規定されている税率(個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針第18項参照)に代えて、決算日において国会で成立している法人税法等に規定されている税率によることとした。

これは、従来の規定について、決算手続や業績予測等の実務的な対応に困難を伴うこと、また、すでに法律が国会で成立していても公布が決算日までになされていない場合、改正直前の税率により計算される繰延税金資産及び繰延税金負債の金額は有用な情報といえない、という意見を反映したものである。


住民税等
住民税等の税率は、国会で成立した改正地方税法等に規定された標準税率及び制限税率を基に、法人に適用する税率、すなわち住民税等の標準税率または超過課税による税率を規定した改正条例が地方公共団体の議会等で成立することにより変更される。このように住民税等は最終的な税率の決定プロセスが法人税法、地方法人税及び地方法人特別税と比較して複雑であるため、どのタイミングで決算日が到来するかによって、取扱いが異なることとなる。そこで、本適用指針では、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率について、以下のとおり整理された。

住民税等の税率決定のフローチャート

連結子会社の決算日が連結決算日と異なる場合の取扱い

連結財務諸表を作成するにあたって、連結子会社の決算日が連結決算日と異なる場合、連結子会社の繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に用いる税率は、上記の「決算日」を、連結子会社が連結決算日に正規の決算に準ずる合理的な手続きにより決算を行う場合には、「連結決算日」と読み替え、連結子会社の正規の決算を基礎として連結決算を行う場合には、「連結子会社の決算日」と読み替える。

開示

決算日後に当該税率の変更を伴う法律が成立した場合、その内容及び影響を注記する。

決算日後に税率が変更された場合、当該変更された税率により計算した繰延税金資産及び繰延税金負債の額を当該決算日における財務諸表に反映しない、すなわち修正後発事象として取り扱わない点については、現行の取扱いを踏襲している。

なお、通常、決算日後に税率の変更を伴う条例が成立した場合は注記の対象から除外されていることに留意が必要である。これは、通常、その影響による質的及び金額的な重要性が乏しいと考えられるためである。

適用時期

本適用指針は、平成28年3月31日以後終了する連結会計年度及び事業年度の年度末に係る連結財務諸表及び個別財務諸表から適用する。

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