IASB、最終基準「開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂)」を公表 | KPMG | JP

IASB、最終基準「開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂)」を公表

IASB、最終基準「開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂)」を公表

IFRSニュースフラッシュ - 国際会計基準審議会(IASB)は、2016年1月29日、最終基準「開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂)」を公表しました。本改訂は、IAS第7号「キャッシュ・フロー計算書」における、企業の財務活動に係る負債に関する開示についての投資家からの要請に対応したものです。本改訂は、2017年1月1日以降に開始する事業年度から強制適用され、早期適用は認められます。

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本改訂の概要は以下のとおりです。

  • 本改訂は、財務活動に係る負債の変動に適用されます。また、金融資産(例えば、財務活動に係る負債をヘッジするための資産)から生じるキャッシュ・フローを財務活動として分類した(または将来的に分類する)場合には、その金融資産の変動にも適用されます。
  • 本改訂により、財務活動に係る負債の変動(キャッシュ・フローから生じる変動及び非資金の変動を含む。)を財務諸表の利用者が評価できるようにするための開示が要求されます。その方法の1つとして、財政状態計算書における財務活動に係る負債の期首残高と期末残高との間の調整表を開示する方法が例示されています。
  • 本改訂により要求されている開示を他の資産及び負債の変動とともに開示する場合には、財務活動に係る負債の変動を、その他の資産及び負債の変動とは区分して開示することが要求されています。

改訂の背景

2011年のIASBのアジェンダ協議において、IASBに対し、既存の基準書の開示規定の見直し及び開示フレームワークの開発が必要であるというコメントが寄せられた。IASBは、現在、「財務報告に関する概念フレームワーク」の改訂の一環として、表示及び開示を検討しており、この概念フレームワーク・プロジェクトの作業を補完するため、2013年10月に開示イニシアティブを発足させた。開示イニシアティブは複数のプロジェクトから構成され、財務諸表における開示の有効性を改善する目的で活動が続けられている。本改訂は、開示イニシアティブのプロジェクトの成果の1つとして公表されたものである。

2014年12月に公表された公開草案「開示イニシアティブ(IAS第7号の改訂案)」では、主に以下の2つの提案が行われた。

  • 企業の財務活動(資本項目を除く)に関して、情報の改善を図るために財務活動に係る負債の調整表を要求する。
  • 企業の流動性に関して、財務諸表利用者の理解に資する開示の改善を図るために、現金及び現金同等物に関する開示を充実させる。

IASBは、公開草案に対して寄せられたコメントを踏まえ、2つ目の流動性の開示の充実に関する提案をこのプロジェクトから切り離し、1つ目の財務活動に係る負債に関する提案を先に確定させることを決定した。

改訂の内容

本改訂により、財務活動に係る負債の変動(キャッシュ・フローから生じる変動及び非資金の変動を含む)を財務諸表の利用者が評価できるようにするための開示が要求される。本改訂の適用範囲及び開示規定は以下のとおりである。

本改訂の適用範囲

本改訂は、財務活動に係る負債の変動に適用される。財務活動に係る負債とは、キャッシュ・フローが、キャッシュ・フロー計算書上、財務活動として分類された(または将来的に分類される)負債をいう。また、財務活動に係る負債の他に、金融資産(例えば、財務活動に係る負債をヘッジするための資産)から生じるキャッシュ・フローを財務活動として分類した(または将来的に分類する)場合には、その金融資産の変動にも適用される。

本改訂の開示規定

本改訂の開示規定を満たすために、必要に応じて財務活動に係る負債について以下を開示することが要求されている。

  • 資金調達や返済によるキャッシュ・フローの変動
  • 子会社やその他事業の支配の獲得または喪失から生じる変動
  • 外貨為替レートから生じる変動
  • 公正価値から生じる変動
  • その他の変動

本改訂による開示規定を満たす方法の1つとして、上記の変動を含む、財政状態計算書における財務活動に係る負債の期首残高と期末残高との間の調整表を開示する方法が例示されている。ただし、調整表を開示する場合には、財務諸表の利用者が、その調整表に含まれる項目について、財政状態計算書及びキャッシュ・フロー計算書との関連性を把握できるように十分な情報を開示することが要求されている。

なお、本改訂により要求されている開示を他の資産及び負債の変動とともに開示する場合には、財務活動に係る負債の変動を、その他の資産及び負債の変動とは区分して開示することが要求されている。

適用日

本改訂は、2017年1月1日以降に開始する事業年度から強制適用される。早期適用は認められる。なお、本改訂を最初に適用する際に、過去の期間の比較情報は要求されない。

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