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2015年度税制改正によるスキャナ保存制度の改正

2015年度税制改正によるスキャナ保存制度の改正

従前より、一定の国税関係書類については、スキャナを利用して作成された電磁的記録による保存(スキャナ保存)が認められていました。しかし、スキャナ保存の対象とされる契約書および領収書には金額の制限があったこと等、その要件の厳しさ等から、スキャナ保存制度を利用している民間企業等はあまり多くなく、要件緩和を要望する声が多く挙がっていました。

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このような状況をふまえ、2015年度税制改正において、「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則」が改正され、スキャナ保存の対象とされる国税関係書類の範囲の拡充およびスキャナ保存に係る要件の緩和が実現しました。

本稿は、2015年9月30日以後に行うスキャナ保存に係る承認申請から適用される、2015年度税制改正後の新しいスキャナ保存制度について、その概要をお知らせするものです。

ポイント

  • 2015年度税制改正により、スキャナ保存の対象となる国税関係書類の範囲が拡充され、従前、スキャナ保存が認められていなかった3万円以上の契約書および領収書についても、スキャナ保存を行うことが可能となった。
  • スキャナ保存を行うためには一定の要件を満たす必要があるが、そのうち、入力期間の制限に関する要件が緩和され、業務処理サイクル方式を適用して入力する場合に必要とされていた国税関係帳簿の電子保存制度の承認が不要となった。
  • 同じく、スキャナ保存に係る要件のうち、スキャンした国税関係書類の電磁的記録の改ざん防止のための要件として設けられていた電子署名の付与に係る要件が廃止された。電子署名が不要とされたことにより、国税関係書類の保存義務者の事務負担が軽減された。
  • 上記の国税関係書類の範囲の拡充およびスキャナ保存に係る要件緩和に伴い、スキャナ保存の新たな要件として、入力者または監督者に関する情報の保存ならびに適正な事務処理に関する規程の整備およびそれに基づく事務処理の実施が求められることとなった。
  • 2015年12月24日に閣議決定された2016年度税制改正大綱では、デジタルカメラやスマートフォン等でスキャンを行うことを認めることとする等の改正が提案されている。

内容

  1. スキャナ保存制度に関する改正の背景
  2. スキャナ保存の対象となる国税関係書類
    1. 国税関係書類
    2. 2015年度税制改正によるスキャナ保存の対象となる国税関係書類の範囲の拡充
  3. スキャナ保存の要件
    1. 入力期間の制限に関する改正
    2. 電子署名に係る要件の廃止
    3. 入力者または監督者に関する情報の保存に関する要件の創設
    4. 適正事務処理要件の創設
    5. カラー画像によるイメージ化および見読可能装置の備付け等に関する改正
    6. タイムスタンプの付与に関する改正
    7. 国税関係書類の大きさに関する情報の保存に関する改正
  4. 適用開始時期等
    1. 適用開始時期
    2. 2015年度税制改正前に承認を受けた国税関係書類の取扱い
  5. 2016年度税制改正の見通し

執筆者

KPMG税理士法人
タックステクニカルセンター
マネジャー 風間 綾

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