IFRS財団とIASBは公共の利益のために仕事をしているのか? | KPMG | JP

IFRS財団とIASBは公共の利益のために仕事をしているのか?

IFRS財団とIASBは公共の利益のために仕事をしているのか?

国際会計基準審議会(IASB)は公共の利益のために国際財務報告基準(IFRS)を開発していないのではないかという批判があります。その原因として、IASBの監督機関である国際財務報告基準財団(IFRS財団)のガバナンスや資金調達に問題があるのではないかと考える人がいます。

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2015年9月14日、IASBのHans Hoogervorst議長とIFRS財団の評議員会のMichel Prada議長の連名で「公共の利益のために仕事をする:IFRS財団とIASB」が公表され、これらの批判に対するIFRS財団とIASBの見解が示されました。

本稿では、示された見解の概要をご紹介します。

ポイント

  • IFRSを公共の利益のために開発することはミッション・ステートメントにおいて明示されている。
  • IASBが何らかの形で商業的な利害を優先しているという考えには強く反対している。
  • IFRSは公正価値に偏っておらず、取得原価会計と公正価値測定を組み合わせた混合属性アプローチを採用することは適切であると考えている。
  • 異論があっても財務報告を改善できる能力をIASBが保持する必要があると考えている。
  • 会計処理の複雑性の大部分は、経済的な現実の複雑性が増していることを反映したものである。
  • IFRS財団とIASBは民間の組織であるが、三層構造によるガバナンスにより、明示的に公的な監督が行われるようになっている。
  • IFRSの採用は完全に任意であり、IFRS採用国が会計について主権を放棄することはあり得ない。
  • IFRS財団が監査法人からの拠出を受け入れていることには合理性があり、監査法人のIFRSに対する姿勢も公共の利益の追求と足並みが揃っている。

内容

  1. はじめに
  2. IFRSによる公共の利益
    1. ミッション・ステートメント
    2. 透明性、説明責任及び効率性
    3. 公共の利益と信頼、成長及び長期的な金融の安定
  3. IFRSは誰のためにあるのか
    1. 現行の概念フレームワークとこれに対する意見
    2. IFRSは商業的な利害を優先しているのではないか
    3. IFRSは短期の投資家のニーズに合わせ過ぎているのではないか
    4. IFRSは公正価値に偏りすぎているのではないか
  4. IFRSの特徴
    1. 会計基準と経済的な現実
    2. 中立的な会計基準と意見の違い
    3. 資本市場における慎重性への貢献
    4. 複雑性
    5. IFRSの対象範囲
  5. ガバナンス、資金調達及び説明責任
    1. ガバナンス
    2. IFRS採用国の主権
    3. 資金調達
    4. デュー・プロセス
  6. 結びに代えて

執筆者

有限責任 あずさ監査法人
IFRSアドバイザリー室
パートナー 川西 安喜

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