バーゼル銀行監督委員会「信用リスク及び予想信用損失会計に関するガイダンス」を公表

バーゼル銀行監督委員会「信用リスク及び予想信用損失会計に関するガイダンス」を公表

2015年12月18日、バーゼル銀行監督委員会(以下、バーゼル委)は、「信用リスク及び予想信用損失会計に関するガイダンス」(以下、本文書)を公表しました。2015年2月2日に公表された市中協議文書が最終化されたものです。本文書により2006年に公表された現行の監督指針「貸出金の健全な信用リスク評価」が差し替えられます。

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バーゼル委は、世界的な予想信用損失モデルへの転換に対応するため、予想信用損失モデルの導入及び継続的な適用に関連する健全な信用リスク管理実務の監督指針となる本文書を公表しました。
本文書は、信用リスク及び予想信用損失に関する11の原則を提供し、また、IFRSを適用する銀行に対するIFRS第9号の予想信用損失モデルに関連したガイダンスも含んでいます。
バーゼル委は、銀行監督当局として、国際的に活動する銀行が予想信用損失モデルを高い水準で導入することを期待しています。また、本文書においては、重要性及び規模や複雑さに基づき比例的にガイダンスを適用することについても解説しています。バーゼル委は、新たな予想信用損失の規定の導入に関して、監督地域内及び域外(グローバル)での整合性の重要性を強調しています。

IFRS第9号に関連するガイダンスでは、以下の3つのエリアに焦点を当てています。

  • 12ヶ月の予想信用損失引当金
  • 信用リスクの著しい増大の評価
  • 実務上の簡便法

IFRS第9号の予想信用損失モデルの適用において最も困難な判断が必要なエリアの一つは、金融商品の信用リスクが著しく増大したか否かの判定です。本文書は、全期間にわたる予想信用損失が、金融資産が期日経過となる前に認識されるというIASBの見解を強く支持しており、また、条件変更された貸付金についての特別なガイダンスを提供しています。著しい信用リスクの増大を評価する際、予想残存期間にわたる債務不履行のリスクの変動を銀行が検討しなければならないことを強調しています。12ヶ月の債務不履行リスクの変動を使用することが必ずしも適切ではない場合があります。
バーゼル委は、銀行に対して、以下を示し、IFRS第9号が容認する実務上の簡便法を安易に使用しないことを期待しています。

  • 低い信用リスクの例外規定の利用が限定的であること
  • 30日期日経過を全期間の予想信用損失の認識のタイミングの決定において、第一の指標として扱わないこと

上述のような実務上の簡便法の使用については規制当局の調査対象となることが明示されています。

本文書は、規制目的で用いている債務不履行の定義を会計上の定義の出発点として利用することを推奨しています。しかし、規制目的で180日期日経過を債務不履行と定義することが認めれられているというだけで、IFRS第9号の債務不履行の時点が90日期日経過よりも遅くならないという反証可能な規定の免除になると解釈してはならないとしています。

本文書は、IFRS第9号の減損モデルの目的は信用損失の測定に抜本的な改善を与えることである、としています。したがって、バーゼル委は、銀行が適切なシステム及びプロセスを構築することを期待しており、このため銀行にとって、初期コストは大きくなるものの、長期的にはコストをはるかに上回るベネフィットがあるものと認識しています。

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