2015年年間 IPOレポート(総括) | KPMG | JP

2015年年間 IPOレポート(総括)

2015年年間 IPOレポート(総括)

2015年年間 のIPO市場を総括したレポートをお届けします。

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a)概況

2015年の新規上場会社数は、6年連続で増加し、前年比約19%増(15社増)の92社(プロ向け市場を除く)となりました。株式市場は、年前半、企業業績の改善を背景とした賃上げや成長投資の加速期待から、日経平均株価は、4月に、15年ぶりの高値水準となる2万円の大台を回復し、さらに、6月に東証一部の時価総額は、初めて600兆円を超える場面もありました。年後半、中国の上海株式市場の急落や米国の利上げへの影響を懸念した世界的なリスクオフの動きによって大幅に調整するも底堅く推移しました。そのようななか、IPO市場は、3月に、日本取引所グループが「最近の新規公開を巡る問題と対応について」を公表したことによる減速懸念もありましたが、日本郵政グループの大型上場を控え、総じて堅調に推移しました。IPO市場における特徴としては、以下の点が挙げられます。 

日本郵政グループ3社の新規上場

個人金融資産の“貯蓄から投資”への構造変化を目指すなか、日本郵政グループは、1987年のNTT上場以来、今世紀最大規模の大型上場として、個人投資家の注目は高く、資産効果による消費拡大を含めた日本経済の再興の起爆剤として注目されました。

新規上場会社の会社代表者の年齢低下と本社所在地の東京への集中

スマートフォン等の電子デバイスの普及による経営環境の変化により、新しいサービスを提供する新規上場会社が増加したことで、新規上場会社の代表者の低年齢化が進みました。2015年に新規上場した92社のうち、上場時に50歳未満の代表者の割合が5割を超えました。また、本社を東京に置く会社の新規上場が、2年連続で7割を超えました。

IFRS適用の新規上場や資本政策において新しいスキームの活用した事例

減損が発生しなければ“のれん”の償却の必要がない国際会計基準(IFRS)適用会社のIPO事例や新しいストックオプションの活用となる時価発行新株予約権信託(信託型ストックオプション)を活用した資本政策の上場事例が注目を集めました。

マザーズから東証本則(一部・二部)への移籍上場の増加

2011年3月の東証の上場制度改正によって、マザーズ市場が本則(一部・二部)へのステップ市場という位置づけへ変化したことで、マザーズから本則市場へ移籍した会社は20社となり、過去最大となりました。

新規上場会社を市場別で見ると、マザーズが、2012年以降、4年連続で最大となり、市場シェアは約3分の2となりました。また、2007年以来、8年ぶりに、株式の現物市場を有する東証、名証、福証、札証の全国4証券取引所の全てでIPOによる新規上場がありました。

最近5年間の市場別新規上場会社数(単位:社)

  2011年
2012年 2013年 2014年 2015年 前年増減
社数 36 46 54 77 92 +15
東証1部 2 2 6 10 8 -2
東証2部 7 5 6 10 9 -1
マザーズ 11 23 29 44 61 +17
ジャスダック 16 14 12 11 11 ±0
名証2部  -  -  - 1  - -1
セントレックス  -  -  - 1 1 ±0
福証  -  - 1  -  -  -
Qボード  - 1  -  - 1 +1
アンビシャス  - 1  -  - 1 +1

新規上場会社の業種別では、情報・通信業、サービス業、小売業の上位3業種で、前年同様に、約3分の2を占めました。また、低金利を背景とした投資家のリスク許容度の高まりにより、不動産業や建設業などの不動産関連事業を営む会社の躍進が目立ちました。

新規上場会社の業種別内訳

業種 社数 シェア 業種 社数 シェア
情報・通信業 24 26.1% 精密機器 2 2.2%
サービス業 24 26.1% その他製品 2 2.2%
小売業 11 12.0% 水産・農林業 1 1.1%
不動産業 6 6.5% 化学 1 1.1%
建設業 5 5.4% 金属製品 1 1.1%
機械 5 5.4% 銀行業 1 1.1%
医薬品 4 4.3% 保険業 1 1.1%
卸売業 3 3.3% その他金融 1 1.1%

個別のテーマとしては、以下のキーワードに属する企業の上場が注目されました。

1)堅調な株式市場や低金利を背景とする不動産投資関連サービス

  • インベスターズクラウド(M)
    (土地情報の提供・デザインアパートの企画、施工、賃貸管理)
  • ファーストロジック(M)
    (不動産投資のポータルサイト運営)
  • ファーストブラザーズ(M)
    (投資運用事業及び投資銀行事業)

2)外国人旅行者増加によるインバウンド需要拡大や企業のグローバル支援サービス

  • ビジョン(M)
    (グローバルWiFi事業及び情報通信サービス事業)
  • クレステック(JQ)
    (国内外の取扱説明書等の各種ドキュメントの企画・制作・翻訳・印刷事業、梱包資材設計等)
    ロゼッタ(M)
    (自動翻訳サービス事業、翻訳、通信事業、企業向け語学研修事業)

3)ニッチマーケットにおいて独自のサービスで活躍するカテゴリーリーダー

  • ピクスタ(M)
    (写真・イラスト・動画等のデジタル素材のオンラインマーケットプレイス「PIXTA」運営等)
  • リンクバル(M)
    (街コンイベントの企画及び開催並びに街コンポータルサイト「街コンジャパン」の運営)
  • KeePer技研(M)
    (カーコーティング「キーパーコーティング」等の施工)
  • 鎌倉新書(M)
    (ポータルサイトを通じたライフエンディングサービスのマッチング事業及び書籍販売事業)

4)民営化案件や投資ファンド等による投資案件の出口戦略としてのIPO案件の増加

  • 日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険(東1)
    (郵便・国内物流事業、国際物流事業、金融窓口事業、銀行業、生命保険等)
  • ベルシステム24ホールディングス(東1)
    (電話等を利用したコールセンター業務、治験支援業務等)
  • ツバキ・ナカシマ(東1)
    (鋼球の製造・販売等)

(注)東1は東証一部、Mはマザーズ、JQはジャスダックを、事業内容は中心となる事業を抜粋し記載しています。なお、プロ投資家向け市場のTOKYO PRO Marketについては記載の対象外としています。

b)新規上場会社の分析

1)売上高

・( )内は2014年(1~12月)数値

・ 直前決算期連結(連結なしの場合は単体)

※中間値とは各市場上場企業数の上下真中順位企業の数値、複数ある場合は2社の平均

(売上高ランキング

【上位5社】

会社名/上場日 業種/市場 売上高(概算:百万円)
日本郵政
11月4日
サービス業
東証一部
14,258,842
かんぽ生命保険
11月4日
保険業
東証一部
10,169,241
ゆうちょ銀行
11月4日
銀行業
東証一部
2,078,179
ベルシステム24ホールディングス
11月20日
サービス業
東証一部
112,071
ラクト・ジャパン
8月28日
卸売業
東証二部
96,550

【下位5社】

会社名/上場日 業種/市場 売上高(概算:百万円)
サンバイオ
4月8日
医薬品
マザーズ
204
ヘリオス
6月16日
医薬品
マザーズ
280
Gunosy
4月28日
サービス業
マザーズ
359
パルマ
8月11日
不動産業
マザーズ
473
アイリッジ
7月16日
情報・通信業
マザーズ
479

2)経常利益

・( )内は2014年(1~12月)数値・直前決算期連結(連結なしの場合は単体)※中間値とは各市場上場企業数の上下真中順位企業の数値、複数ある場合は2社の平均

(経常利益ランキング)

【上位5社】

会社名/上場日 業種/市場 経常利益(概算:百万円)
日本郵政
11月4日
サービス業
東証一部
1,115,823
ゆうちょ銀行
11月4日
銀行業
東証一部
569,489
かんぽ生命保険
11月4日
保険業
東証一部
492,625
ベルシステム24ホールディングス
11月20日
サービス業
東証一部
16,387
デクセリアルズ
7月29日
化学
東証一部
9,870

【下位5社】

会社名/上場日 業種/市場 経常利益(概算:百万円)
4月28日 Gunosy サービス業
マザーズ
▲1,366
4月8日 サンバイオ 医薬品
マザーズ
▲587
8月28日 メタップス サービス業
マザーズ
▲510
6月16日 ヘリオス 医薬品
マザーズ
▲477
6月24日 中村超硬 機械
マザーズ
▲415

3)資金調達額(公募)

 

・公募実施会社のみ(自己株式処分を含む。公募価格×公募株式数で算出)

・( )内は2014年(1~12月)数値※中間値とは各市場上場企業数の上下真中順位企業の数値、複数ある場合は2社の平均

(資金調達額(公募)ランキング)

【上位5社】

会社名/上場日 業種/市場 資金調達額(概算:百万円)
サンバイオ
4月8日
医薬品
マザーズ
8,000
ヘリオス
6月16日
医薬品
マザーズ
7,272
Gunosy
4月28日
サービス業
マザーズ
5,320
シーアールイー
4月21日
不動産業
東証二部
5,278
ベルシステム24ホールディングス
11月20日
サービス業
東証一部
4,825

【下位5社】

会社名/上場日 業種/市場 資金調達額(概算:百万円)
エコノス
6月24日
小売業
札証アンビシャス
60
アートグリーン
12月18日
卸売業
名証セントレックス
84
エスケーホーム
8月5日
建設業
福証Qボード
120
富士山マガジンサービス
7月7日
小売業
マザーズ
133
鎌倉新書
12月4日
サービス業
マザーズ
150

4)初値時価総額

・( )内は2014年(1~12月)数値

※中間値とは各市場上場企業数の上下真中順位企業の数値、複数ある場合は2社の平均

(初値時価総額ランキング)

【上位5社】

会社名/上場日 業種/市場 初値時価総額(概算:百万円)
ゆうちょ銀行
11月4日
銀行業
東証一部
7,560,000
日本郵政
11月4日
サービス業
東証一部
7,339,500
かんぽ生命保険
11月4日
保険業
東証一部
1,757,400
ベルシステム24ホールディングス
11月20日
サービス業
東証一部
108,046
デクセリアルズ
7月29日
化学
東証一部
97,650

【下位5社】

会社名/上場日 業種/市場 初値時価総額(概算:百万円)
アートグリーン
12月18日
卸売業
名証セントレックス
669
エスケーホーム
8月5日
建設業
福証Qボード
993
エコノス
6月24日
小売業
札証アンビシャス
1,000
エスエルディー
3月19日
小売業
ジャスダック
2,387
シンデン・ハイテックス
3月25日
卸売業
ジャスダック
2,771

c)新規上場時の初値状況について(2015/1月~12月)

  2014年 2015年
通年 1~3月 4~6月 7~9月 10~12月 通年
社数 77社 21社 22社 19社 30社 92社
平均初値騰落率※ 91.1% 67.3% 94.0% 69.1% 108.4% 87.5%
(最高騰落率) 462.5% 332.0% 350.0% 429.2% 433.1% 433.1%
(最低騰落率) ▲20.4% ▲23.6% ▲14.5% ▲7.9% ▲8.0% ▲23.6%
公募価格割れ 15社 1社 2社 3社 2社 8社

(初値騰落率ランキング)

【上位5位】

会社名/上場日 業種/市場 初値騰落率
ロゼッタ
11月19日
サービス業
マザーズ
433.1%
アイリッジ
7月16日
情報・通信業
マザーズ
429.2%
ネオジャパン
11月27日
情報・通信業
マザーズ
401.7%
テラスカイ
4月30日
情報・通信業
マザーズ
350.0%
スマートバリュー
6月16日
情報・通信業
ジャスダック
344.9%

【下位5位】

会社名/上場日 業種/市場 初値騰落率
RS Technologies
3月24日
金属製品
マザーズ
▲23.6%
サンバイオ
4月8日
医薬品
マザーズ
▲14.5%
グリーンペプタイド
10月22日
医薬品
マザーズ
▲8.0%
メタップス
8月28日
サービス業
マザーズ
▲7.9%
シーアールイー
4月21日
不動産業
東証二部
▲7.3%

d)主幹事証券会社状況(2015/1月~12月)

証券会社 主幹事
会社数
2015年
シェア
2014年
シェア
野村 28社 30.4% 33.8%
SMBC日興 21社 22.8% 10.4%
みずほ 12社 13.0% 9.1%
大和 11社 12.0% 27.3%
SBI 8社 8.7% 6.5%
岡三 3社 3.3%
東海東京 2社 2.2% 3.9%
三菱UFJMS 2社 2.2% 5.2%
いちよし 2社 2.2% 1.3%
SMBCフレンド 2社 2.2%
エイチ・エス 1社 1.1% 1.3%
合計 92社    

 

2015年
市場別
内訳
東証 マザーズ JQ 札証A 名証C 福証Q
12 14 2      
2 17 2      
  10 2      
3 7 1      
  8        
    1 1   1
  2        
    2      
  2        
  1 1      
        1  
合計 17社
61社
11社 1社
1社 1社

e)監査法人状況(2015/1月~12月)

監査法人名 社数 2015年
(1-12月)
シェア
2014年
(1-12月)
シェア
2015年地域内訳
首都圏 その他
新日本
有限責任
26社 28.3% 23.4% 19社 7社
トーマツ 23社 25.0% 36.4% 19社 4社
あずさ 22社 23.9% 28.6% 17社 5社
東陽 5社 5.4% 5社
PwCあらた 3社 3.3% 1.3% 3社
三優 3社 3.3% 1.3% 1社 2社
太陽 3社 3.3% 5.2% 2社 1社
優成 3社 3.3% 1.3% 3社
かがやき 1社 1.1% 1社
京都 1社 1.1% 1.3% 1社
清友 1社 1.1% 1社
東海会計社 1社 1.1% 1社
合計 92社 100.0%   70社 22社

 

監査法人名 主な関与先企業
新日本有限責任 メニコン(1)、Gunosy(M)、ジグソー(M)、イトクロ(M)、冨士ダイス(2)
トーマツ サンバイオ(M)、ヘリオス(M)、フリュー(1)、オープンドア(M)、シーアールイー(2)
あずさ ゆうちょ銀行(1)、日本郵政(1)、かんぽ生命保険(1)、ツバキ・ナカシマ(1)、ラクス(M)
東陽 リンクバル(M)、富士山マガジンサービス(M)、ロゼッタ(M)、ファーストコーポレーション(M)、シンデン・ハイテックス(JQ)
PwCあらた ベルシステム24ホールディングス(1)、デクセリアルズ(1)、ソネット・メディア・ネットワークス(M)
三優 PCIホールディングス(M)、スマートバリュー(JQ)、エスケーホーム(福Q)
太陽 シリコンスタジオ(M)、パートナーエージェント(M)、エムケイシステム(JQ)
優成 あんしん保証(M)、レントラックス(M)、JESCOホールディングス(2)
かがやき バルニバーニ(M)
京都 ハウスドゥ(M)
清友 ファーストブラザーズ(M)
東海会計社 海帆(M)

※各法人名の関与先企業については、初値時価総額上位順に上限5社を記載しています。また、社名の( )は上場市場先を記載しており、1:東証一部、2:東証二部、M:マザーズ、JQ:ジャスダック、福Q:福証Qボードを表示しています。

f)地域別状況(2015/1月~12月

地域 2015年
(社数:シェア)
2014年
(シェア)
東京 65社:70.7% 70.1%
神奈川 3社:3.3% 2.6%
千葉
埼玉 2社:2.2% 1.3%
北関東 2.6%
北海道 3社 3.3%
東北 1.3%
北陸 1.3%
甲信 1社:1.1% 3.9%
静岡 1社:1.1%
愛知 3社:3.3% 2.6%
東海
大阪 6社:6.5% 6.5%
京都 1社:1.1% 1.3%
兵庫 1社:1.1%
近畿 1社:1.1% 1.3%
中国 1社:1.1% 2.6%
四国
九州 4社:4.3% 1.3%
その他 1.3%
合計 92社  

※北関東(茨城、栃木、群馬)、甲信(長野、山梨)、北陸(新潟、富山、石川、福井)、東海(岐阜、三重)、近畿(滋賀、奈良、和歌山)、九州(九州、沖縄)を表示しています。

g)設立後経過年数状況(2015/1月~12月)

経過年数 東1 東2 マザーズ JQ 札証A 名証C 福証Q
~5年 2   9         11社
5~10年 5 1 17         23社
10~15年     18 4       22社
15~20年   1 8 1     1 11社
20~30年   3 4 1   1   9社
30年~ 1 4 5 5 1     16社
合計 8社 9社 61社 11社 1社 1社 1社 92社
最短 1年
4か月
5年
3か月
2年
1か月
10年
7か月
51年
3か月
24年
0か月
18年
0か月
1年
4か月
最長 71年
8か月
65年
9か月
63年
7か月
68年
0か月
      71年
8か月

(設立後経過年数ランキング)

【上位10位】

会社名/上場日 業種/市場 経過年数
メニコン
6月25日
精密機器
東証一部
71年8か月
スマートバリュー
6月16日
情報・通信業
ジャスダック
68年0か月
ホクリヨウ
2月20日
水産・農林業
東証二部
65年9か月
ロゼッタ
11月19日
サービス業
マザーズ
63年7か月
冨士ダイス
6月25日
機械
東証二部
59年2か月
エコノス
6月24日
小売業
札A
51年3か月
平山
7月10日
精密機器
ジャスダック
48年2か月
パルマ
8月11日
不動産業
マザーズ
45年7ヶ月
JESCOホールディングス
9月8日
建設業
東証二部
45年0か月
ランドコンピュータ
12月11日
情報・通信業
東証二部
44年10か月

【下位10位】

会社名/上場日 業種/市場 経過年数
ベルシステム24ホールディングス
11月20日
サービス業
東証一部
1年4か月
サンバイオ
4月8日
医薬品
マザーズ
2年1か月
Gunosy
4月28日
サービス業
マザーズ
2年5か月
デクセリアルズ
7月29日
化学
東証一部
3年1か月
リンクバル
10月15日
サービス業
マザーズ
3年4か月
ダブルスタンダード
3月24日
情報・通信業
マザーズ
3年6か月
AppBank
4月28日
サービス業
マザーズ
3年8か月
ファーストコーポレーション
12月15日
建設業
マザーズ
3年9か月
Aiming
3月25日
情報・通信業
マザーズ
3年10か月
RS Technologies
3月24日
金属製品
マザーズ
4年3か月

まとめ

2015年のIPO市場は、年前半の好調な株式市場を受けて、相対的に堅調な展開となり、6年連続で新規上場社数が増加しました。また、新規上場会社の代表者の上場時の低年齢化も目立ちました。そのようななか、これから新規上場を検討する起業家にとって、さらにIPOが身近に感じる1年となったと思われます。今後も、IPOに対する経営者のニーズは引き続き高まるものと思われます。

他方で、2011年3月に、東証が「マザーズの信頼性向上及び活性化に向けた上場制度の整備」を公表して以来、2015年末までに新規上場した会社数は約300社となりましたが、新規上場した会社の一部では、残念ながら、会計不祥事や業績不振によって、投資家からの厳しい判断を受けている事例も散見されます。

日本でも、株式投資を行う投資家は、日本郵政グループ3社の新規上場などを通じて、徐々に拡大しつつありますが、今後、投資先進国である欧米の資本市場に近づくためには、中長期の視点で株主還元をもたらすことが出来る成長企業が数多く新規上場を果たし、株式市場の機能をさらに活用する環境整備が求められます。また、新規上場を目指す経営者においては、“公器”である資本市場へのリスペクトをもって、上場準備を進めていただきたいと感じています。

執筆者

あずさ監査法人 企業成長支援本部
IPOサポート室長 鈴木 智博

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