2016年予算案 税制改正ハイライト | KPMG | JP
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2016年予算案 税制改正ハイライト

2016年予算案 税制改正ハイライト

ナジブ首相は、2016年予算案を2015年10月23日付で議会に提出しました。

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税制改正の概要

2016年予算案において、下記を含む税制改正の提案が同時になされている。

  • 個人所得税-税率・所得控除の見直し
  • 各種税制優遇
  • GST - 再輸入品にかかるGSTの免除

税制優遇

再投資控除の税制優遇
現行、拡張、現代化、自動化および多様化を目的とした再投資を行う企業に対して、再投資控除を行った賦課年度から15年間の再投資控除が認められている。

再投資控除の期限が賦課年度2016から賦課年度2018の3年間のうちに終了する企業の再投資を促進する目的で、当該3年間になされた再投資について再投資控除が利用できる期間が延長される提案がなされている。

当該提案は、賦課年度2016から賦課年度2018に発生した適格資本支出を対象としている。


食品生産プロジェクト(Food Production Projects)に対する税制優遇の見直し

適格食品生産プロジェクトに関与する企業に対する以下の税制優遇が5年間延長される提案がなされている。

i.新しい食品生産プロジェクトを行う子会社への投資がある企業は、当該賦課年度に投資額と同額の税額控除が認められる。

ii.a)新しい食品生産プロジェクトを行う企業に対して、10年間の法定所得の免税恩典が与えられる。

ii.b)既存の食品生産プロジェクトの拡張を行う企業に対して、5年間の法定所得の免税恩典が与えられる。

ii.a)およびb)の免税期間は、企業が法定所得を計上した賦課年度から開始される。

適格食品生産プロジェクトのリストには以下が追加される提案がなされている。

  • ココナッツ、マッシュルームおよび穀物の栽培
  • 鹿の飼育
  • 海草の養殖
  • 蜂蜜の栽培
  • Ministry of Agriculture and Agro-Based industryによって指定され、Minister of Finance(以下、MOF)に承認された食用穀物の栽培

当該提案は、2016年1月1日から2020年12月31日にMinistry of Agriculture and Agro-Based industryが申請書を受領したものを対象としている。


ツアー観光企業への税制優遇の延長

ツアー観光企業によるマレーシア観光促進を目的として、ツアー観光企業に対する現行の税制優遇が3年間延長される提案がなされている。

  • 年間1,500名以上のマレーシア現地のツアー客が参加するマレーシア国内パッケージツアー事業から得た法定所得に対する免税恩典
  • 年間750名以上のマレーシアへのインバウンドのツアー客が参加するマレーシアへのパッケージツアー事業から得た法定所得に対する免税恩典

当該提案は、賦課年度2016から賦課年度2018を対象としている。


研究開発プロジェクト費用の二重控除

現行、研究開発プロジェクトを行う企業に対して、当該研究開発がマレーシア税務当局に承認されていることを条件として、研究開発費用の二重控除が認められている。

中小企業の研究開発活動を促進する目的で、各賦課年度においてRM50,000を上限に研究開発プロジェクトの費用に対して自動的に二重控除が認められる提案がなされている。ただし、当該企業はマレーシア税務当局に対して研究開発プロジェクトの申請を提出する必要がある。

当該提案は、賦課年度2016から賦課年度2018を対象としている。


中小企業に対する輸出促進のための税制優遇
現行、製造企業に対して、輸出商品が一定の付加価値を達成することを条件に、増加した輸出額の10%または15%の減税恩典を与えている。

中小企業の輸出増加を促進することを目的に、以下の付加価値基準の見直しが提案されている。

  • 輸出商品の付加価値20%以上(現行の30%から減率)を達成することを条件に、増加した輸出額の10%の減税恩典、および
  • 輸出商品の付加価値40%以上(現行の50%から減率)を達成することを条件に、増加した輸出額の15%の減税恩典

上記の減税は法定所得の70%を限度とする。

当該提案は、賦課年度2016から賦課年度2018を対象としている。

間接税 - GST

GSTゼロ税率が適用される品目の追加
マレーシア国民による適格医薬品の購入負担を軽減することを目的として、Poison Act 1952で規定されているPoison Groups A, B, CおよびDに分類される医薬品、Drug Control Authorityによって登録されているカウンター販売の医薬品およびNational Essential Medicinesリストで医療機器として分類されている特定の医薬品についてGSTのゼロ税率が適用される提案がなされている。

この結果、現行の4,215品目から8,630品目の医薬品についてGSTのゼロ税率が適用されることとなる。

特定の食料品についても追加でGSTのゼロ税率が適用される提案がなされている。これには、幼児および子ども向けの豆乳、無添加乳、レンコン、ヒシの実等が含まれている。

当該提案は、2016年1月1日より適用されるものである。


プリペイド電話サービスおよびプリペイドカード
プリペイド電話サービスまたはプリペイドカードの利用に対して、当該GSTの支払と同額のリベートが与えられる提案がなされている。

当該提案は、2016年1月1日から同年12月31日までを対象としている。


サバ、サラワクおよびラブアンへの航空旅客国内サービス
サバ、サラワクおよびラブアン間のエコノミークラス乗客に対して、航空旅客サービスにかかるGSTが免税となる提案がなされている。

当該提案は、2016年1月1日から適用されるものである。


GSTの特別スキーム
Approved Trader Scheme("ATS”)
特定の条件を満たすことを条件に、航空産業におけるメンテナンス・修理・点検活動(MRO)を行う企業についてもATSが認められる提案がなされている。

当該提案は、2016年1月1日から適用されるものである。

Flat Rate Scheme("FRS”)
FRS登録にかかる課税売上高の基準がRM 100,000からRM 50,000に引き下げられる提案がなされている。また、記帳要件についても簡略化される提案がなされている。


GST Relief
販促、研究および展示目的で一時的に輸出される物品の再輸入

販促、研究および展示目的でマレーシア企業が一時的に輸出する物品について再輸入時のGSTの支払が免除される提案がなされている。

当該提案は、2016年1月1日より適用されるものである。

レンタルおよびリース目的で一時的に輸出される物品の再輸入

マレーシア国外でレンタルおよびリースされる目的で一時的に輸出される機器について再輸入時のGSTの支払が免除される提案がなされている。

機器のリストおよび条件はMOFが承認したものとなる。

当該提案は、2016年1月1日から適用されるものである。

個人所得税

個人所得税率の見直し
現行、マレーシア居住者の課税所得に対して、0%から25%の累進課税が課されている。賦課年度2015から課税所得がRM 400,000を超える所得帯に最高税率である25%が適用されることとなった。また、マレーシア非居住者の課税所得に対しては、25%の定率課税が課されている。

RM 600,001からRM 1,000,000の所得帯に対して26%、RM1,000,000を超える所得帯に対して28%とする税率変更の提案がなされている。また、非居住者の課税所得に対しても一定税率で28%とする税率変更の提案がなされている。

当該提案は、賦課年度2016から適用されるものである。


配偶者にかかる所得控除
現行、無所得または前配偶者へ扶養手当を払っている居住者に対して、RM 3,000の配偶者控除が与えられている。

当該配偶者控除をRM 4,000に増額する提案がなされている。

当該提案は、賦課年度2016から適用されるものである。


親にかかる所得控除
現行、親の介護、医療を行っている居住者に対して、RM 5,000の所得控除が与えられている。ただし、マレーシアMedical Councilに登録されている医師の証明書および領収書が必要となる。

居住者の親の介護、医療費の負担を軽減する目的で、一定の条件の下で追加の控除が父親および母親に対してそれぞれRM 1,500を与えれる提案がなされている。当該控除は、父親および母親に対してそれぞれRM 1,500を超えない範囲で兄弟および姉妹間で共有することが可能である。

当該提案は、賦課年度2016から賦課年度2020を対象とするものである。


18歳未満の子どもにかかる所得控除
現行、18歳未満の子どもに対して、1人あたりRM 1,000の所得控除が居住者に与えられている。

子どもの養育費の負担を軽減する目的で、18歳未満の子どもに対して、1人あたりRM 2,000の所得控除を与える提案がなされている。

当該提案は、賦課年度2016から適用されるものである。


高等教育で就学する子どもにかかる所得控除の見直し
現行、未婚でフルタイム就学を受ける18歳以上の子どもに対してRM6,000の所得控除が与えられている。マレーシア国内の高等教育機関で就学する修士以上またはマレーシア国外の高等教育機関で就学する学士以上を対象としている。

上述した子どもをもつ親の負担を軽減する目的で、所得控除を1人あたりRM 8,000に増額される提案がなされている。当該控除は、障害をもつ子どもに対する所得控除RM 6,000にも重複して与えられるものである。

当該提案は、賦課年度2016から適用されるものである。


高等教育の学費にかかる所得控除
現行、高等教育における特定の分野で就学する者、修士・博士で就学する者およびMOFまたは政府によって認証された専門機関で就学する者に対して、学費に対する所得控除がRM 5,000を限度に与えられている。

生涯学習の促進、世界レベルの人材育成を目的として、所得控除をRM 7,000に増額する提案がなされている。

当該提案は、賦課年度2016から適用されるものである。


社会保険料にかかる所得控除
現行、従業員によるSocial Security Organisation(SOCSO)への社会保険料の支払に対して所得控除は与えられていない。保険料の支払は、SOCSO加入メンバーまたは月次の給与等がRM 3,000以下のマレーシア市民の従業員に対して強制されるものである。ただし、月次の給与等がRM 3,000超のマレーシア市民の従業員についても保険料の支払は任意で行うことができる。

SOCSOへの保険料の任意での支払を促進する目的で、年間RM 250を上限とする所得控除を与える提案がなされている。

当該提案は、賦課年度2016から適用されるものである。

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