OTCデリバティブズ・アセスメント・チームによる報告書「OTCデリバティブの規制改革:中央清算を行うインセンティブの評価」の公表

「OTCデリバティブの規制改革:中央清算を行うインセンティブの評価」の公表

(平成26年10月7日 金融庁)各国の監督当局、中央銀行及び国際的な基準策定機関のスタッフから構成されるOTCデリバティブズ・アセスメント・チームは、2014年10月3日、「OTCデリバティブの規制改革:中央清算を行うインセンティブの評価(Regulatory reform of over-the-counter derivatives: an assessment of incentives to clear centrally)」と題する報告書を公表しました。

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1.はじめに

OTCデリバティブズ・アセスメント・チームは、2014年10月3日に「OTCデリバティブの規制改革:中央清算を行うインセンティブの評価」(原題:Regulatory reform of over-the-counter derivatives: an assessment of incentives to clear centrally)と題する報告書を公表しました。
G20において、標準化されたOTCデリバティブはCCPs(central counterparties)を通じて清算するよう合意され、清算集中するインセンティブに影響を与える様々な改革が進められているところ、本報告は、金融危機後の規制改革が市場参加者にCCPを利用する適切なインセンティブを生み出しているかを相対でのデリバティブ取引と比較した清算集中の主要な金融コストの検証により評価しています。
概要は以下の通りです。

2.概要

本報告における定量的分析の結果は、CCPの直接清算参加者である銀行は清算集中に対するインセンティブを有することを示したものの、CCPの直接清算参加者である仲介業者を通じて間接的に清算する市場参加者については明確な清算集中のインセンティブがみられませんでした。
また、本報告では、OTCデリバティブを相対取引として行った場合とCCPを利用した場合のコストをcollateral cost 及びcapital costの二つの観点から検討しており、相対取引とCCPでは以下のようにコストの内容が異なるとしています。

  Items 相対取引 CCP
Collateral costs Initial margin requirement
Default fund requirement
Capital costs Counterparty default risk capital charge
CVA risk capital charge
Trade exposures capital charge
Default fund exposures capital charge

本報告の例示では、相対取引のコストがCCPを上回るとされています。
データが十分でないこと等から最終的な結論は出されていませんが、今後相対取引からCCPへの移行によって生じるポートフォリオ効果として以下の2点を挙げています。

  1. The “break-hedge effect” in bilateral portfolios
    参加者が清算集中に適格でない相対取引のリスクを清算集中に適格な相対取引でヘッジしている場合、適格相対取引をCCPに移行することは、相対取引のポートフォリオの中でヘッジ関係が成立していたものを分解することになります。このことが、エクスポージャー及び当初証拠金の増加を通じてコストの増加となる可能性があります。
  2. The multilateral netting effect in central clearing
    多数のカウンターパーティを有する銀行の場合、複数のカウンターパーティーとの相対取引ポートフォリオから清算集中に適格な相対取引を単一のCCPに移行することでネッティング効果により全体のエクスポージャーが減少することから、コストの削減につながる可能性があります。

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