金融庁「平成26事務年度金融モニタリング基本方針」(監督・検査基本方針)を公表(銀行・証券)

金融庁「平成26事務年度金融モニタリング基本方針」(監督・検査基本方針)を公表(銀行・証券)

(平成26年9月11日 金融庁)金融庁は、平成26年9月11日、「平成26事務年度金融モニタリング基本方針」(監督・検査基本方針)を公表しました。監督局と検査局とのより一層の連携を図るため、監督方針と金融モニタリング基本方針を統合した一つの方針として公表しています。

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金融庁は、これまでの検査基本方針に代わり、平成25事務年度より「金融モニタリング基本方針」を公表し、監督局と検査局との連携により従来の検査からモニタリングへと方針を見直してきたところ、平成26事務年度ではこれをより進展させ業態毎の監督方針を金融モニタリング基本方針に統合した形で公表しており、監督局と検査局が共通の方針の下で効果的な監督・検査を目指すこととしています。

今事務年度の監督・検査の基本的な考え方

デフレ脱却に向けた好循環の実現を引き続き推進していくことや、環境の変化に対し金融システム及び金融機関の健全性を維持するための対応の重要性が示されています。

重点施策について

金融の「好循環」を実現するために、顧客ニーズを第一に考え、真に顧客の利益になる金融商品・サービスを提供しているか検証することとしています。昨年度は特に投資信託の乗換え販売が注目されましたが、引き続き、顧客ニーズを把握したうえでの営業態勢の構築が問われています。さらに、金融仲介機能の発揮にあたっては、借り手企業の事業内容や成長可能性を適切に評価したうえで融資や助言を行うよう取組んでいるか検証することとしています。
また、国民の安定的な資産形成を図ると共に、投資への流れの促進による資産運用市場の発展という好循環を実現するべく、年金を含めた各運用主体がニーズに即した運用が行えるよう、商品開発・販売・運用等それぞれに携わる金融機関がその役割・責任を果たしているかどうか検証することとしています。各金融機関で有価証券運用規模が増大していることを踏まえ、運用やリスク管理態勢の整備を検証することについても言及しています。
一方で金融機関の健全性の維持にあたり、マクロ・プルーデンス面での対応として、グローバルな経済・市場動向が金融システムや金融機関の健全性に与える影響を検証し、リスクの状況をフォワードルッキングに分析する態勢を強化するとともに、各国の金融行政当局等との情報交換や連携態勢も強化するとしています。
また、資産査定中心の検査から、金融機関にとり重要なリスクの把握と脆弱性の分析を行う検査への移行を引き続き重視し、金利リスクや与信集中リスクの管理態勢やストレステストを活用した統合的リスク管理態勢の検証を行う一方で、個別の資産査定については、金融機関の健全性に影響を及ぼす大口与信以外は、原則として金融機関の判断を尊重していくとしています。
さらには、平成25事務年度に引き続き、各金融機関がどのようにビジネスモデルの持続可能性を確保しようとしているかについて議論を深めるとしており、そのために必要となる経営管理態勢(ガバナンス)として、経営情報システムや収益管理態勢の整備状況の把握、社外取締役を含む取締役会、監査役会、内部監査部門、外部監査人の役割と連携について検証するとしています。
昨今、インターネットバンキングによる不正送金の事例が増加していることを踏まえ、サイバー攻撃等への対応も含め顧客の信頼・安心感を確保する体制の整備を検証するとしています。また、東日本大震災からの復興の加速化、公的金融と民間金融の望ましい補完関係について議論を深めるとしています。

主要行等に対する監督・検査

主要行等に対する監督・検査方針では以下のような点が検証項目として挙げられています。

  • 国際的・業態横断的な業務展開を通じたグローバルな知見をいかした取引先企業へのコンサルティング機能の発揮
  • 顧客のニーズを的確に把握し、それに見合った商品・サービスの開発・提供を行うための、経営目標の設定や業績評価の手法も含めた態勢の構築
  • インターネットバンキング不正送金を防止する体制整備や、不正な払戻しに係る保証についての対応方針の策定
  • TIBOR等の各種金融指標の信頼性・透明性の維持・向上に向けた取組み
  • グローバルな市場の変化等を把握したフォワードルッキングな資産運用方針の策定・見直し
  • G-SIBs等については、グループ内でのストレステストの実施によるリスク管理態勢の高度化やリスクアペタイトフレームワークの構築
  • 活動範囲のグローバル化に対応した国際水準を見据えた経営管理態勢の構築
  • リスクデータ等を一元的に管理するMIS(経営情報システム)の高度化

中小・地域金融機関に対する監督・検査

地域金融機関に対する監督・検査方針では以下のような点が検証項目として挙げられています。

  • 主要な営業地域において経済の活性化に向けた取り組みを主導する役割が期待されていることを踏まえた取引先企業へのコンサルティング機能の発揮
  • 地域経済活性化支援機構(REVIC)の積極的な活用
  • 運用や管理に係る人的資源の配分状況を含んだ金融機関における運用態勢や仕組債等を含む流動性の低い商品の管理態勢
  • 持続可能なビジネスモデルの構築にあたっての部門別・セグメント別・地域別の収益性や業務の特性を踏まえた収益管理態勢
  • 上場銀行及び上場銀行持株会社での社外取締役の活用、信用金庫及び信用組合での理事会による監督及び監事監査・外部監査等の監査機能を向上させる取組み等の経営管理態勢の機能

なお、顧客ニーズに即したサービスの提供や、顧客の信頼・安心感の確保のための取組みでは、主要行等と同様の項目が挙げられています。

金融商品取引業者等に対する監督

金融商品取引業者等に対する監督方針として以下のような点が、主な重点施策及び監督上の着眼点として挙げられています。

  • 運用会社・販売会社双方が、顧客のニーズや利益に真に適う商品を提供
    -運用会社:運用能力の向上と系列の販売会社との間での運用の独立性の適切な確保
    -販売会社:商品のリスクや手数料等の費用についての十分な説明と商品自体の透明性確保
  • NISA導入の趣旨も踏まえた投資家の金融リテラシーの向上への取組み
  • 企業の育成や資金調達に向けた適切な支援など、直接金融における金融仲介機能の積極的な発揮
  • 顧客の信頼・安心感や市場の公正性・透明性の確保に向けた、利用者保護・法令等遵守
  • 大規模証券会社グループ等について、経済金融情勢や国際的な金融規制の動向も踏まえた経営管理態勢やリスク管理態勢の高度化

金融商品取引業者等の監督方針において、国民の安定的な資産形成を支援する担い手としての役割を適切に果たすことが求められています。金融商品取引業者が金融仲介機能を適切に発揮していくためには、自らの健全性の維持・向上を図ることが前提となりますが、この点特に、大規模証券会社グループ等(国内大手証券会社及び大手外資系証券会社)については、経済金融情勢や国際的な金融規制に係る議論の動向も踏まえつつ、自社のビジネスモデルに応じた経営管理態勢・リスク管理態勢の高度化に向けた取組みを進めて行くことが重要としています。

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