OECD承認アプローチ(AOA:Authorised OECD Approach) | KPMG | JP

OECD承認アプローチ(AOA:Authorised OECD Approach)

OECD承認アプローチ(AOA:Authorised OECD Approach)

OECD承認アプローチ(AOA:Authorised OECD Approach)とは、2010年7月改正のOECDモデル租税条約第7条(事業所得)において全面的に導入された、恒久的施設(PE)に帰属すべき利得(PE帰属所得)の算定方法をいう。

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OECDモデル租税条約におけるAOA導入の背景

PE帰属所得に課された租税の国際的二重課税は、居住地国において国外所得免除制度や外国税額控除制度を適用することにより排除されることが予定されているが、PE帰属所得の算定方法に係る各国税法や租税条約の解釈等が異なる場合、排除しきれない二重課税や二重非課税が生じるという懸念があった。そこで、OECDは、PE帰属所得の算定に関する解釈の統一を目的として、AOAに関する「PE帰属所得報告書」を2008年及び2010年に公表した。そして、2010年7月のOECDモデル租税条約の改正の際、AOAを新第7条に全面的に導入した。

AOAによるPE帰属所得の算定

OECDモデル租税条約新第7条では、AOAが採用する「機能的分離企業アプローチ」によりPE帰属所得が算定されることが明確化された。「機能的分離企業アプローチ」とは、PEを企業本体から分離独立した別個の企業とみなし、以下の2ステップによりPE帰属所得を算定するアプローチである。

  • PEの果たす機能及び事実関係に基づいて外部取引、資産、リスク及び資本をPEに帰属させるとともに、PEと本店等との内部取引を認識する。
  • 内部取引にOECDの移転価格ガイドラインに規定される独立企業間価格算定方法を適用して、PE帰属所得を算定する。

国内法における「総合主義」から「帰属主義」への改正

国内法上、外国法人に対する課税原則についてはいわゆる「総合主義」が採用されていたが、2014年度の税制改正において、OECDモデル租税条約新第7条に基づく「帰属主義」に改められることとなった。この改正により、国内に支店等のPEを有する外国法人に係る法人税の課税標準がPE帰属所得及びPE帰属所得以外の国内源泉所得(国内資産譲渡所得等)の2区分とされるとともに、PE帰属所得については独立企業原則の考え方に基づき計算されることとなった。

また、非居住者に対する課税方法も、原則として、「帰属主義」に変更される外国法人に準じた取扱いとされた。

この改正は2016年4月1日以後開始事業年度の所得に対する法人税及び2017年分以後の所得税から適用されている。

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